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「シリア政府が拘束者を皆殺し」国連調査委の報告書

TBS系(JNN) 2月9日(火)20時17分配信

 国連の調査委員会は8日、内戦下でシリア政府が拘束した人々を皆殺しにしているとの報告書を公表しました。

 報告書は国連人権理事会が任命した調査委員会が生存者や目撃者ら621人の証言をもとに、シリア内戦が始まって間もない2011年3月から去年11月までの状況をまとめました。

 それによりますと、シリア政府は拘束した人々を拷問したり、食事を与えないなどの手段で「皆殺し」にしていて、一般市民も標的になっているとしています。

 また、政府側が支配するシリア北部のアレッポでは銃殺された多くの遺体が川に捨てられているのが確認されていて、その数は140人以上に上るとしています。

 こうした残虐行為はシリア政府だけでなく、過激派組織「イスラム国」やアルカイダ系のヌスラ戦線も行っていて、犠牲者の多くは成人男性ですが、中には7歳の子どもが殺されたケースもありました。

 報告書は人道に対する罪に当たるとして、シリア政府などを非難するとともに、関与した当局者らに制裁を科すよう勧告しています。(09日07:32)

最終更新:2月9日(火)20時17分

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