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TPP 期待と不安の声
2月4日 19時55分

TPP 期待と不安の声
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TPP=環太平洋パートナーシップ協定への署名について、島根県内では製造業の経営者から今後に期待する意見が聞かれる一方、畜産業の現場からは「小規模な農家は経営が成り立たなくなる」などの不安の声が出ています。
このうち、島根県出雲市に本社を置く金属加工会社の小堀宏幸社長(60)は「輸出の拡大につながる」と、TPPによる関税撤廃などの効果に期待を寄せています。社員数17人のこの会社は創業以来45年にわたってブレーキやエンジンなどの自動車部品の製造を続け、現在では売り上げの半分を東南アジアなどの海外向けが占めているということです。
小堀社長は外国為替市場で続く円安傾向に加えて、TPPも追い風に競争力を高めたい考えで、「日本の製品は品質が高く、海外で信頼されている。新製品の開発にも積極的に挑戦して利益を増やしていきたい」と話していました。

一方、畜産農家の間では先行きへの不安の声が出ています。

松江市の永江りえさん(45)は夫婦で23年間、肉牛の繁殖を手がけてきました。メスの牛、17頭を飼っていて、毎年、8頭前後の子牛を競りに出していますが、生産者の減少を背景として市場に供給される子牛の数も減っていることから、このところの子牛の価格は高い水準が続いているといいます。
しかし、永江さんは海外から値段の安い畜産物が入ることで国産の牛肉が値下がりし、子牛の価格の下落にもつながって、将来的には経営が成り立たなくなると心配しています。
永江さんは「私たちのように小規模な農家が海外市場に打って出ることは難しいと思う。畜産業をいつまで続けられるのか、先が見えにくい状態だ」と話していました。

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