株価急落918円安、市場混乱
実体経済に波及懸念
2016/2/9 20:53
900円超下落した日経平均株価の終値と、長期金利がマイナスになったことを示すボード=9日午後、大阪市 東京金融市場は9日、中国減速や原油安による市場の混乱が日米の実体経済に波及してきたとの懸念が強まり、円高が一時1ドル=114円台まで進行、日経平均株価は終値で前日比918円安まで急落した。安全資産とされる国債を買う動きが強まり、長期金利は初めて0%を割り込みマイナス幅を一時0・035%まで拡大した。日銀の追加金融緩和が不発に終わり、市場の動揺が一段と広がった。
年明けから高まってきた投資家の不安は、世界経済をけん引する米国の先行きに陰りが見えたことで一気に膨らんだ。円安株高を狙った日銀のシナリオが狂い、安倍政権のアベノミクスは窮地に立たされた。