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レアメタルの自動探査システム 東大などが開発
2月9日 18時34分

日本の近海で行われている海底資源の探査で、希少な金属、レアメタルがどこにどれだけ埋まっているか、自動で探し出す新たなシステムを、東京大学などのグループが開発し、資源探査の時間を大幅に短縮できる技術として期待されています。
小笠原諸島から沖縄県にかけての日本の近海では、2009年以降、最先端の工業製品の製造に欠かせない、白金やニッケル、コバルトなどレアメタルと呼ばれる希少な金属を含む岩石が広がっている場所が、深さ800メートルから3500メートルの海底で相次いで発見され、国が調査費をつけて資源の探査が進められています。
東京大学生産技術研究所のグループは、こうした調査に役立ててもらおうと、無人の潜水艇が海底を自動で探査する新たなシステムを開発しました。
このシステムでは、設定された区域内の海底を潜水艇が超音波を使ってくまなく調べ、コバルトなどを含んだ岩石がどこにどれだけの厚みで埋まっているか、3次元の立体的な画像で画面に表示します。
グループでは、新しいシステムを使って小笠原の南鳥島近くの深さおよそ1500メートルの海底で実験したところ、4000平方メートルのエリアをおよそ7時間で調査できたということです。
新しいシステムでは1隻ごとに操作する必要がなくなることから、例えば、潜水艇を10隻投入すれば、探査の効率は10倍になるということです。
研究グループの代表を務めるソーントン・ブレア特任准教授は、「新しいシステムでは海底の広い範囲を非常に効率的に全自動で調査できる。レアメタルがどのくらい存在しているか、その調査のスピードアップにつなげて、今後の日本の資源開発戦略に生かせるようにしたい」と話しています。

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