[PR]

 カナダのトルドー首相は8日に会見し、シリアとイラクで実施している過激派組織「イスラム国」(IS)に対する空爆から、22日までにカナダ軍を撤退させる方針を明らかにした。ただ、偵察目的の飛行は続けるほか、イラク北部でクルド人部隊を訓練するために派遣しているカナダ兵を大幅に増強するという。

 カナダ軍は現在、米国などとの共同空爆に戦闘機6機を派遣しているが、トルドー氏が率いる自由党は昨年の総選挙で撤退を公約として掲げていた。会見でトルドー氏は「空爆は短期的な軍事目標の達成に有効だが、それだけでは地元コミュニティーの長期的安定につながらない」と述べ、効果に疑問を呈した。(サンフランシスコ=中井大助)