いや〜久々に「ゲームっていうのはこうじゃなくちゃ!」という感じのゲームをやれて、とても満足してます!!
しかも、スマホのゲームっていい作品でも「奇をてらった作品」が多いし、やりこみに時間がかかる作品が多いし、そもそも当たり自体が少ないし…でふんだり蹴ったりでした。
そんな中で、これだけのゲームがあってしかも、王道志向でかつ、シンプル操作で初心者にも優しく、やりこみの時間も比較的少ない…。(でも、ヌルゲーじゃない)
このかゆいところにまで手の届くバランス!!
そうだよ、僕が求めてたのはこういうゲームなんだよ!!
…と、最近、ある作家さんのゲームばかりをしてて「物語として優秀だけど、ゲームではない。ゲームっていうのはな…」という僕のうっぷんを晴らしてくれたので、とてもうれしいです。
・ゲームの概要
強制横スクロールのアクションゲームです。
左側から主人公が右にいる敵や障害物をハンマーで破壊しながら進んでいくだけの、シンプルなゲームです。
20のステージがあり、ステージをクリアする度にストーリーがちょっと進みます。
「魔王を倒すために剣をとったお父さんを追いかけ、家に残ってたハンマーを持って主人公の『レオ』が旅に出る」
というストーリーです。ベタベタです。
もう、ゲームのスタート画面からしてベタベタです。
しかも、レオくんが子どもだから、倒した魔物にかける言葉がやたらと無慈悲です。
忘れかけてたようなレトロゲーのような味付けです。
喫茶店のナポリタンとか、焼きうどんとか、どう見ても家庭料理みたいなのが出てくる庶民派そば屋のそばセットみたいな味付けのゲームが出てきます。
でも、それがいいんです。
そう思える人にやって欲しいです。
作者ツイッター オリディオ(oridio Inc.) (@oridio_info)
会社のアカウントと言い張りながら、自分が作ったマリオメーカーのこともつぶやいていく「個人事業者」っぽいのアカウント。時代を感じますなぁ〜
シンプル操作が逆に嬉しい
どのぐらいシンプルかというと操作がこの1枚の画像で説明できちゃうにはシンプルなんです!!
スマホゲームというとついつい操作に「スマホらしさ」を入れようとしてややこしくなってるゲームが多い。
特にスワイプ機能を操作に入れ込もうとして「あれ、タッチしたのに…」なんてことがもしばしば…。
逆に、パソコンやゲーム機のゲームっぽく作ろうとするあまり、操作が複雑で「これは…スマホでやるとめんどくさいよ」なんてゲームもちらほら。
だから、あのぐらいシンプルなゲームって…案外ない。
あったとしてもクッキークリッカー方式のゲームが多くて、レトロゲーっぽいものを作ってくれてるゲームは案外少ない!!
しかもだよ!?
シンプルだから簡単なわけじゃなく、シンプルなゲームもステージが奥に進むと重視する操作が変わるから前半と後半で重視することが少し違うのもミソ。
難易度高めのRPGを作るフリーゲーム製作者がよくやる手だけど…それをアクションで、あのシンプルさでやるもんだから「深い」よ!!
良いゲームの条件…それは、初心者を巻き込みつつも育ててしまうゲーム
Google Playのレビューを見てみると「操作がシンプルすぎる」「新要素を」なんてバカな書き込みを見かけるけど、とんでもない!!
本当に良いゲームは同じ操作の中でステージが進むに連れてゲームの中で重視される操作やステータスを変えることで「新要素」を実現する!!
さらにレベルの高いゲーム製作者をそれを「序盤は誰でもできるシンプルな操作で」初心者を巻き込んで、ドンドン「シンプルだけど難しいステージ」「前半とは違う操作の必要性」を作ってゲーマーを育てる。
作者もやってるマリオメーカーなんかまさにそうじゃないですか!
マリオなんか基本は移動とジャンプだけのシンプル操作。他の操作もあるけど、難しいステージに言った時にまずシビアになる操作は移動とジャンプですよ!
でも、最初の方はあまりにもシンプルすぎて多くの人を「これならできそう」と思わせて巻き込んでるんです。そして、段々と難しくしてる!!
最後には、ゲーム入門者が自分でステージ作っちゃうほどに研究する人まで作り上げてしまう。本当に高度なゲームはそういうモノを言うんです!!
昔からある「ゲームが好きな人が抱く、良いゲーム像」もきっちりやりながら、スマホのゲームやRPG的なレベルアップ・装備やコスチュームをコレクションといった「今の子がゲームに当たり前に求める要素」をうまく両立させながら作ってる。
これだけでも、スマートフォンでゲーム作る人の中では優秀な製作者だ!
さらに、すごいのは
・鬱陶しい広告表示をしない
・テンポよくゲームを進められるように待ち時間/プレイ時間を少なめに設定
というところ。お金を稼ぐために作ってはいるけど、ゲームを楽しむのに差し障りのない形(広告ありきではなく、広告は添えるだけ)の形がとても好感が持てた!
「またやりたい」「この人のゲームならば、もう一作」
と思えた人がスマートフォンのゲームは本当に少ない(長すぎて『もう、当分は…』となってしまうことが多かった)から本当に良いゲームに巡りあえて嬉しい。
そこまで含めての「ゲームレビュー」をやっててよかったと久々に思えた作品でした。
マリオメーカーとかRPGツクールなんてものは言ってしまえば『それ以前のゲームが 初心者を巻き込んできたからこそ発売できる作品』だね。任天堂はそれを30周年の集大成として出したけど、文化的な集大成・成熟の証でもあるよね…。
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個人的にオススメなスマホゲー繋がり。でも、こっちは王道ではなく、アンチテーゼ。
前半と後半で重視されるステータスを変えることで「違うゲーム」を作り出してるゲームの代表的な作品。…ではあるけど、これ「巡り廻る」でも「らんだむダンジョン」でもよくフリーゲームのRPGの名作として語られる作品は何かしらそういった要素があるね。
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