2月15日に『ミナトホテルの裏庭には』という本が発売されます。
主人公は男の子です。芯くんといいます。いつも小説を書きはじめる前にノートにこの人物はこういう人、という短い説明をメモしておくのですが、今日それを読み返してみたら、ひとこと「体毛が薄い」と書いてありました。体毛て。しかもそれだけて。
主人公の次によく出てくる湊さんという男の人に関しては「メガネ」だけでした。眼鏡という属性に惹かれてやまぬタイプの女子からの支持を得たいという私のギトギトした魂胆がその三文字から皮脂のように滲み出ておりましたのであぶらとり紙を挟んでおきました。よーじやのやつね。
『ミナトホテルの裏庭には』は、2015年の4月から10月にかけて書いたもので、長編と短編からなり、そのふたつは繋がっています。
ホテルをメインにしたお話というわけではないです。なので当初つけていた仮のタイトルには「ミナトホテル」という文字はありませんでした。
しかしタイトルを決める際に「この仮タイトルのままだと何のお話なのかわかりにくい、タイトルには『ミナトホテル』と『裏庭』が入っていたほうがいいのでは?」という話になり、しかし私は「でもこれ絶対『タイトルからホテルを舞台としたコメディかな?と思って読んだのですこし期待外れでした。なので星一つです』とかいうAmazonのレビュー書かれるパターンのやつだわ~嫌だわ~」とか思って「ミナトホテル」が入っていないタイトルを考えては担当のひとにメールで送りつけていたのですがなかなか決まらず、そうこうしているうちに、なんで私がこんなにAmazonのレビューのことで迷わないかんのですか、私はAmazonのレビューのために小説を書いてきたのですか、いや違う、断じて違う、私は、この私は、Amazonのレビューのために生まれてきたわけじゃないぞ!!このやろう!!とかなんとか息巻いて結局、くらえ!!この魂のビート!!みたいなわけわからん感じでタイトルは『ミナトホテルの裏庭には』になりました。
後半が早口言葉みたいなのでだめかなと思ったのですが、担当のひとに良いと言ってもらえたので、まちがいないと思いました。
今後発売日をはさんで、おそらく5回以上にわたってこのブログで『ミナトホテルの裏庭には』の話をする、ということを言っておきたい。何回言うねんと思われるぐらいこの話をし続けます。なぜかというとひとりでも多くの人に本を買ってほしいからです。わかるでしょ。そう、生活がかかってるニャン。
次回「寺地、宮下奈都さんに帯を書いてもらえることになって『ウッヒャー!やったー!』って踊り出した拍子に腰がグキッとなる』に続くニャン。