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 8日のニューヨーク外国為替市場は、円を買ってドルを売る流れが強まった。円相場は一時1ドル=115円50銭前後まで値上がりした。2014年12月以来、約1年2カ月ぶりの円高水準となった。

 アジアや欧州市場での大幅な株安を受け、投資家が運用のリスクを避けようとして比較的安全とされる円を買った。

 一方、ニューヨーク株式市場ではダウ工業株平均が大幅に下落して始まり、前週末の終値(1万6204・97ドル)に比べて一時350ドル近く値を下げた。

 ニューヨーク商業取引所で、原油取引の国際的な指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が再び1バレル=30ドルの節目を割り込み、業績が悪化する懸念からエネルギー関連株が売られ、ダウ平均全体の足を引っ張った。

 中国経済減速や原油安などを背景にした金融市場の動揺は、世界的に収まっていない。(ニューヨーク=畑中徹)