清原容疑者はいくらでも覚醒剤を入手できる立場にいた
【溝口敦コラム「斬り込み時評」】
元プロ野球選手の清原和博容疑者(48)が覚醒剤で逮捕され、テレビやスポーツ紙などは、どのように入手したか、入手先探しに躍起である。
日本では覚醒剤の流通は8、9割、暴力団が仕切っている。たとえ不良中国人が自力で大量に覚醒剤を密輸入しようと、全国への荷さばきは暴力団に頼るしかない。
だから清原の場合も入手ルートは暴力団系の売人、現役組員か元組員だろう。清原がどこの誰からと言いたがらないのは、その者を逮捕させたくないからとみられる。清原は覚醒剤の初犯だから、有罪であっても、執行猶予がつく。だが、彼の供述で逮捕される売人はプロで再犯だろうから、長めの実刑を食らうのは間違いない。
では、どこの何という暴力団か、が次の疑問になる。覚醒剤は代紋でする商売ではないといわれる。代紋の違いに関係なく、覚醒剤は組織横断的に卸され、流れていく。たとえば北九州の工藤會が密輸入し、大卸となった覚醒剤を山口組や稲川会、松葉会系などの仲卸が荷受けするのはごくふつうのことである。