伊藤唯行
2016年2月8日16時39分
バスの降車ボタンを30年以上集め続けている男性がいる。その数、600個以上。各地で開く展示会で披露し、訪れた人たちに押してもらっている。「好きなだけ押したい」。そんな子どもの頃の夢をかなえようと、全国を飛び回る。
木製の板にずらりと並ぶ約130個の降車ボタン。押すとブザーが鳴り響き、一斉に紫色に光る。作ったのは横浜市港北区に住むバス好きの会社員、石田岳士さん(52)。ボタン収集が趣味で、ストックも入れると「600個以上あるのでは」と言う。でもなぜ、降車ボタン?
石田さんが降車ボタンに興味を持ったのは幼少期の頃だ。バスに乗ると、紫色に光るボタンに目が釘付けになった。特に丸形のボタンがお気に入りで、「あのバスじゃないと乗らない」と親を困らせたほどだという。ただ押せるのは1乗車につき1回だけ。「もっと押したい」と思っていた。
残り:762文字/全文:1129文字
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
PR比べてお得!