【コラム】中・日に見下される韓国、今こそ核武装を議論せよ

韓国も北朝鮮と同じく「核の決断」を

 口を開くたび「世界で十何番目の経済大国」と自負していながら、自国の安全保障を他国の支援と配慮、国際機関の遠隔操作で解決していこうとする国は、全くもって韓国だけだろう。経済が最低クラスの北朝鮮も、国防は自力で行い、核兵器も世界から警告されようがお構いなし、自分たちの決断で作っているではないか。中国や日本が韓国を見下している理由は、それと無関係ではないだろう。一国の安全保障は、外交をうまくやり、あちこちにうまく陳情し、誰かしらとうまく取引することで達成されるものではない。もちろん、そうした外交的な才知やチャンスの捕捉は無意味ではないが、本質は、韓国が内部で力を養い、その力を適切に案配・使用することで得られる。

 全国民・政界・社会指導層が安全保障の共通分母を導き出す作業は、すぐには期待できない。だからといって放棄もできない。まずは実権を握る政権だけでも、韓国の安全保障の力を補強する、もしくは韓国の意志を示す特段の措置を取る果断さを示すべきだ。いっちょやってみよう、ということだ。核武装に関する議論から始めよう。避けられないようなら、非核化宣言の廃棄や核拡散防止条約(NPT)脱退も覚悟しよう。そして、それに伴ういかなる不利益も甘受する意志があることを、対外的・対内的に明らかにしよう。THAAD配備を公式のものにしよう。北朝鮮のいかなる局地的挑発に対しても数倍の反撃を加える、という姿勢を公言すべきだ。自らを助けることで、国際社会も韓国を理解し、助けることができる。陳腐な言葉だが、戦争を覚悟してこそ平和を得られる。

金大中(キム・デジュン)顧問
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