牧野愛博=ソウル、山崎啓介、奥村輝
2016年2月8日01時09分
北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射実験を強行した。技術の進歩をうかがわせ、韓国政府は「成功」と認めた。北朝鮮の核・ミサイルは、核弾頭を小型化し、米本土へ到達可能にするのが目標とされる。金正恩(キムジョンウン)第1書記が開発に突き進むのは、独裁体制を引き締める意図もあるとみられる。
韓国の情報機関、国家情報院は7日の国会報告で、今回使った機体は、前回と同様、1段目に中距離弾道ミサイルのノドン、2段目に短距離弾道ミサイルのスカッドを使った「テポドン2改良型」とほぼ同じ型だとみていると報告。推定飛距離は5500キロ以上で、機体分離や誘導など、大陸間弾道弾(ICBM)に必要な技術を「相当程度蓄積した」との見方を示した。
人工衛星を打ち上げるロケットと弾道ミサイルの構造は酷似している。長距離弾道ミサイルは高度1千キロまで上昇後、放物線を描いて目標地点に弾頭を誘導する。人工衛星は通常、高度数百キロでロケットから離れて地球の周回軌道に投入される。
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朝日新聞国際報道部
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