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中央道に停車、通行妨害 南箕輪 容疑の組員ら4人逮捕

 県警組織犯罪対策課と伊那署は27日、上伊那郡南箕輪村の中央道上り線に車2台を止めて通行を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで同村の暴力団員の男ら4人を現行犯逮捕した。県警交通管制センターなどによると、現場に近い伊那インター(IC、伊那市・上伊那郡南箕輪村)付近を先頭に、上り線は一時約3キロ渋滞した。同課などは、国内最大の指定暴力団山口組(総本部・神戸市)の分裂に伴う対立が背景にあるとみて調べている。

 逮捕されたのは、山口組から分裂した神戸山口組傘下組織の組員で南箕輪村の会社役員務台嗣生(つぐお)容疑者(51)と、いずれも自称で同郡辰野町小野の会社員霜鳥裕次(59)、岡谷市山手町1の土建業伊藤剛(48)、住所不詳、林業大屋光男(44)の3容疑者。

 逮捕容疑は、27日午前10時37分ごろ、共謀して同村の中央道上り線に乗用車2台を止め、約20分間にわたって通行できないようにし、中央道を管理する中日本高速道路の業務を妨害した疑い。当初は低速走行していたとみられていたが、県警のその後の調べで2台は本線上に停止していたことが判明した。

 捜査関係者によると、山口組傘下の県内組織の組員ら数人がこの日、長野市内で集会に参加するため、飯田IC(飯田市)から車で向かうとの情報があった。県警は山口組と対立する神戸山口組系の務台容疑者らが、これを妨害しようとしたとみている。

 中央道上り線ではこの日午前、別の車複数台も低速で走行。県警は、運転していた人物と逮捕した4人との関係を調べている。

 これらの影響で、中央道上り線は同日午前9時48分の飯田―松川IC(下伊那郡松川町)間を皮切りに、長野寄りが伊北IC(上伊那郡箕輪町・辰野町)まで順次全面通行止めとなった。伊那―伊北IC間が最後に規制解除されたのは午後2時25分だった。県警はこの間、飯田ICから長野寄りのICなどに捜査員を配置し、警戒した。

(1月28日)

長野県のニュース(1月28日)