2016-02-07

研究者を志して、諦めた俺と諦めなかった人の10年経った現在

俺、地帝→東大院(生物学専攻)

10年前、研究者を志し研究に励んでいたが、当時ネットでいわゆる「ポスドク問題」「高学歴ワーキングプア」「ピペド」が話題となり、研究を続けても正規研究者アカポス)になれないのではという不安脳内で拡大。耐えきれなくなり、その結果、大学院を去り、就職した。

一方で、研究楽しいとそのまま大学院研究を続けた周囲の学生ポスドク人達がいた。

当時は自分の選択は最良と思っていた。周りのように、今が楽しいからと厳しい現実を逃避し、なれもしないアカポスに憧れるのは哀れだと思っていた。

そしてそれから10年が経過。現在の状況は次の通り。


大学院研究を続けた周囲の学生ポスドクの今(大学大学院所属研究室自分より±3学年)>

東北大学 教授

東北大学 准教授

東北大学 講師

東北大学 助教

東京大学 講師

東京工業大学 講師

法政大学 教授

自治医科大学 講師

名古屋大学 講師

名古屋大学 助教(2名)

京都大学 助教

神戸大学 教授

<俺の今>

・某県庁 係長

これらはあくまで俺が大学大学院所属した研究室のみの状況。他の研究室学会で知り合った人を入れればもっと多くなる。


当時の論調では、大学院に残った人はその後落ちぶれてゆくということになるが、現実はそんなことはなかったのだ。

確かに、俺が大学院を去って最初の数年間は周囲はパーマネント職には就けず、惨めなものであった。しかし、5年経った頃(つまり5年前)にはアカポスをゲットする人が急に増えた。大御所だった教授達が大量に定年を迎え、ポストが一気に空いたからだ。

現在、俺と周囲の人ではどっちが上か一目瞭然。その中には10年前俺よりも研究実績がなかった人も少なくない。大学院を去ったことを非常に後悔している。

これから研究を志す者へ言っておこう。

「大切なのは邪念に惑わされないこと。諦めたら負けだ。」

トラックバック - http://anond.hatelabo.jp/20160207203750
  • http://anond.hatelabo.jp/20160207203750

    東大・京大クラスの理系であれば案外ポスト就けたりするけど、 自分のまわりも博士持ちのワープアがぽつぽついるから、たまたま増田のまわりはうまいこと成功しただけって感じがす...

記事への反応(ブックマークコメント)