門信徒宿舎、賃貸マンション併設 東本願寺北隣の東浅井詰所
京都市下京区の東本願寺北隣にある「東浅井詰所」の新築工事が終了し、このほど、関係者にお披露目された。築80年、木造2階の建物から、賃貸マンションを併設した4階建てに生まれ変わった。
東本願寺周辺の詰所は、江戸時代に何度も焼失した同寺再建に協力するために全国から集まった門信徒が宿泊などで利用した。必ず仏間があったという。地域の名称が付けられ、かつては50軒近くあったが、現在詰所を名乗るのは5軒のみとなっている。
東浅井詰所は、滋賀県の旧東浅井郡にある真宗大谷派寺院の門信徒のための施設。約230年前、天明の大火で焼失した東本願寺の再建のために、食料持参で奉仕した同郡内の門信徒の合宿所として造られたのが最初という。以前の建物は1935年に建てられた。耐震対策や屋根のふき替えなどの経費がかさんだり、交通機関の発達で日帰りできるようになって利用者が減ったりして維持が課題となっていた。
新しい施設は、鉄骨4階建て、延べ1070平方メートル。1階は詰所として8部屋を確保した。1階の一部と2~4階は15戸が入居する賃貸マンションになっている。
山口重臣代表理事(82)=長浜市=は、「先祖代々の施設を今後も継続して運営し、163カ寺の門信徒の付託に応えるために建て替えました。斬新なデザインの詰所に生まれ変わりました」と喜んだ。
【 2016年02月07日 16時40分 】