茨城の池で7羽死ぬ 理由分からず関係者困惑
ハクチョウの飛来地として知られる茨城県小美玉市部室の池花池(いけばないけ)で、計7羽が相次いで死んでいるのが見つかった。死んだ理由は分かっておらず、関係者は「なぜ池花池で続くのか」と困惑している。【蒔田備憲】
県などによると、見つかったのは1月10〜28日。県は死んだ全羽について鳥インフルエンザの精密検査を行ったが、いずれも陰性だった。このうち1羽を解剖した結果、目立った外傷はなく、内臓にも異常は見つからなかったという。同じ場所で短期間に相次いで死ぬのは珍しい。
県環境政策課の担当者によると、池の魚が大量死している現象もないため、水質の問題とも考えにくいという。可能性の一つとして、散弾銃の弾など異物をのみ込んだことによる鉛中毒なども考えられるため、専門機関に検査を依頼した。
同池には今年、約60羽が飛来しているという。小美玉市商工観光課の担当者は「とても人なつっこく、車で池の縁を走るだけでついてくる。残念でならない」と話している。
筑波大生命環境系の徳永幸彦准教授(理論生物学)は「飛来数、死んだ数の正確な調査が行われておらず、今年が多いかどうかは分からない」としつつ、「事故やパンを詰まらせるなど、人の介入で起こるケースもある。複合的な要因を考え、詳しい原因究明を行うことが必要だ」と指摘した。