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「無職のイクメン」はアリ? 女子大生「妻が大黒柱はナシ」 池田心豪
男女 ギャップを斬る

2016/2/7 6:00
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いけだ・しんごう 1973年生まれ。4児の父。企業の子育て支援や女性労働問題を研究。厚生労働省「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会」(2014~15年度)メンバー。
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いけだ・しんごう 1973年生まれ。4児の父。企業の子育て支援や女性労働問題を研究。厚生労働省「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会」(2014~15年度)メンバー。

 大学で職業に関する講義をする機会があると、女子学生に将来どういうキャリアを歩みたいか聞くことにしている。専業主婦を希望する学生は今もいるが、ずっと仕事を続けたいという学生もいる。家事や子育てに支障がない範囲で働きたいという学生もいれば、バリバリ働きたいという学生もいる。今日の女子学生の意識が多様であることを実感する。

 次に「あなたに十分な収入がある状況で、大好きだけど無職の彼氏からプロポーズされたら受けるか」と質問してみる。すると、ほとんどの学生がノーと答える。「彼氏がアルバイト」もダメ。経済的に不安定な男性とは結婚できないという。結婚してからしばらく定職についていなかった私は女子学生の厳しい意見に涙が出そうになる。

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 あるとき、遠距離恋愛の彼女との結婚を機に仕事を辞めたという男性に会った。彼はその後大学に入り、大学院まで進む間に子どもが生まれて、子育てと学業を両立してきた。妻はずっと仕事を続けている。この話を幸せそうに語る彼の笑顔を見て、素直に良いなと思った。家事・育児だけでなく家計を支える経済的役割もそれぞれの事情で柔軟に分担できたら、それだけ人生の選択の幅は広がる。

 しかし、そのような話はあまり共感してもらえない。イクメンはあくまでも一家の大黒柱として働いていることが前提のようだ。反対に女性は仕事で活躍しても家事・育児役割を免れないだろう。それで夫婦ともに仕事と家庭を両立できれば良い。だが、仕事も家庭も苦しくなると保守的な人はこう言うに違いない。「それ見たことか。やっぱり男性は仕事、女性は家庭なのだ」と。なぜ男女逆ではダメなのだろうか。

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