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【スクリーン雑記帖・予告編つき】
「不屈の男 アンブロークン」は反日映画なのか 気になった“問題のシーン”
日本でお蔵入りしそうだった米映画が上映された。6日公開の「不屈の男 アンブロークン」だ。第二次世界大戦で日本軍の捕虜になった米空軍兵士で元五輪選手、ルイ・ザンペリーニ氏(1917~2014年)の半生を映画化。執拗な虐待場面が続くことから“反日映画”というレッテルが貼られ、日本での上映阻止運動に発展した。監督した女優のアンジェリーナ・ジョリーも「反日家」と後ろ指をさされている。なぜ公開されることになったのか。
映画は太平洋上で爆撃手のザンペリーニ(ジャック・オコンネル)が搭乗したB24が零戦と交戦する場面から始まる。いきなりのアクションで、つかみはOKといったところか。
イタリア移民の不良少年だったザンペリーニは自慢の健脚で頭角を現し、高校生で1936年のベルリン五輪・陸上5千メートルに出場して好タイムを記録。米空軍に入り、43年4月に洋上救出作戦の途中で爆撃機がエンジントラブルを起こし、海に不時着した。47日間の漂流の末、日本軍の捕虜に。収容所で渡辺伍長(ミュージシャンのMIYAVI)による執拗な虐待を受けるが、不屈の精神で耐え抜く。