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【書評】
実はGHQが関与していた 日本医師会会長、横倉義武が読む『日本の少子化 百年の迷走 人口をめぐる「静かなる戦争」』
この分析が正しいことは歴史が明らかにしている。すなわち戦後のベビーブームが欧米諸国では10年以上続いたのに対して、わが国はわずか3年間で終わりを告げ、その後の家族計画運動の高まりと人口過剰論、「個人の権利」を強調する風潮も相まって行き過ぎた少子化を招き、現在の深刻な危機に至ったのだ。
少子化の克服は困難な課題だが、あらゆる資源を投入して果敢に挑戦せねばならない。健康寿命の延伸を実現すると同時に、ピンチをチャンスに変えて、高齢になっても生きがいを持って働き続けることができる社会を実現するために、地域医療に携わる方々に一読を薦めたい。(河合雅司著/新潮選書・1400円+税)
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