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株式投資、FXのまとめ解説(初心者向け)

株式投資、FXや節税などのお役立ち情報をまとめたり解説したりするブログ。初心者向けから幅広く。

フィンテックで変わるあなたの資産運用。一部ラップ口座は無料化へ

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フィンテックを巡る議論が盛ん

金融とテクノロジーの融合を意味するフィンテック(FinTech)。

その意味合いは広く、スマートフォンなどのデジタル機器を活用した金融サービスや、人工知能を用いた低価格な資産運用サービスなどさまざまなものが存在します。

明確な定義は存在しないものの、ブロックチェーン(ビットコイン)や 個人間の(P2P) ネットワークを活用したお金の貸し借り(レンディング)などが、典型的な事例です。

金融は人類最古の産業などとも呼ばれますが、最新のテクノロジーと融合することで大きな変革期に入っているようです。

 

豪華なイメージ

目次

フィンテックの競争圧力 

既存金融機関には負の影響

フィンテックで大きな影響を受けるのは既存の金融機関と言われています。 個人間の資金の融通(レンディングサービス)がITの進歩で活発化すれば、多数の店舗を抱える銀行は競争上不利になるかもしれません。不利とまでは言えなくても、これまで存在していなかった競合が現れる影響は間違いなくあるでしょう。

金融庁の対応 

15 年 9 月に金融庁が FinTech などへの戦略的な対応を表明しました。欧米に比べ出遅れ感のある日本のフィンテック対応を支援していく方針です。それ以降、さまざまな金融機関がフィンテック対応を表面しており、野村 HD やオリックスなどは代表的な例ですが、マネーフォワードのような小さなアプリ会社も(小さいからこそ)フィンテック銘柄として注目されるようになりました。

 


資産運用サービスとフィンテック

人気のラップ口座にもフィンテックの影響

プチ富裕層向けの金融サービスにラップ口座というものがあります。

ラップ口座とは、証券会社などが、顧客の資産を預かり、株式や債券などを組み合わせて運用してくれるサービスです。大きなリターンではなく、分散投資により安定した利益を目指すことに特徴があります。

昔から(貴族などの)富裕層の資本蓄積が進んだ欧州で盛んなプライベートバンクの運用を模しており、大きく勝つのではなく、子孫に資産を引き継ぐことを優先するようなスタイルです。

 

プチ富裕層と書いたのは、本当の富裕層ではなくて、大和証券やSMBC日興証券なら300万円以上の資産があれば利用できるからです。かつては数千万円クラスの資金が必要だったサービスが、敷居を下げたことで預かり資産は増加の一途。既に4兆円を超えているとみられています。

 

ただし、このラップ口座は手数料が高い。年間の費用として、大和証券のラップ口座の場合、1.51%の費用がとられます(SMBC日興なら1.26%、野村證券なら1.7%)。

 

分散投資を自分の代わりにやってくれるというサービスが、1%以上の手数料に見合っているかどうかは議論が分かれるところでしょう。

  

ロボアドバイザーの普及

コンピューターによる運用アドバイスサービスは、欧米で「ロボ・アドバイザー」と呼ばれています。

米国では運用に時間をかけたくない投資家の間で、ファンドラップや SMA が人気
となっています。

ロボ・アドバイス・サービスの普及速度は速く、米ウェルスフロントの預かり資産は約3000億円にもなります。

日本でもネット証券やベンチャー企業がサービスを開始しました。

エイト証券が5月に始めた「エイトナウ」が一例。米国に上場する上場投資信託(ETF)を対象にしたロボ・アドバイザーで、米投信評価会社モーニングスターの技術を使って、それぞれの個人に合ったポートフォリオを自動作成します。

各社のロボ・アドバイザーのサービス

マネックス証券

マネックス証券は理論上最も効率的な資産配分比率を提案する無料の運用支援アプリ「アンサー」を提供します。

現在の自分の投資信託ポートフォリオから理想の資産配分構成を実現するために、どのファンドを買えばよいかを教えてくれます

マネックス証券は他にも、クレディセゾンとバンガード(Vanguard:米国最大の投資信託運用会社)と組み、「マネックス・セゾン・バンガード投資顧問」を設立し、低コスト型のファンドラップを提供するなど、積極的にファンドラップにも取り組みます。

お金のデザイン

奇妙な社名である「お金のデザイン」。実は投資顧問会社です。

お金のデザインもロボ・アドバイザーによる運用支援サービスを手掛け、世界に上場するETFから200以上のポートフォリオを作成し、運用方針に合うものを提案します。

特徴は、金融市場の変化に合わせた構成銘柄の見直しを提案すること。市場が荒れてるときにリスクを落とすって投資行動(提案)を行うわけですが、この辺は一長一短あってかえって長期的な運用成績を損なうという考え方もありそうです(下落したところで株式を売ってしまうなど)。

なお、最低投資額は500万円で、運用報酬は年率1%(3000万円を超す部分は0.5%)でサービス提供が受けられます。

 

米国では無料化の動きも

米大手証券の Schwabは、15 年 3 月に「SchwabIntelligent Portfolios」で ETF ラップのコンサルティング手数料をゼロにしました。ETF の売買手数料などで稼げば十分といった考え方です。

 

長くなったけどやっと本題。

ラップ口座の大衆化と手数料の無料化(低価格化) 

大和証券の少額ラップ口座

ラップ口座の拡大で先行してきた大和証券(現在では野村証券に抜かれ預かり資産は2番手)の日比野 CEO(大和証券グループ) は、インタビュー記事で、最低投資額を 100 万円(現在は 300 万円)程度とするネット専用のファンドラップの立ち上げを表明しました。それにはロボアドバイザーを活用する方針です。

人間のコンサルタントがアドバイスをするなら一定の資産規模ばないと証券会社側が元をとれないわけですが、ロボットなら資産規模が少額でも受け入れ可能。

フィンテックによるコスト削減効果をサービスに反映させる方針です。

これまでプチ富裕層をターゲットとしていたラップ口座は、最低投資金額も下がり大衆化が進むでしょう。

行きつく先は無料化 

ロボ・アドバイザーのアルゴリズム自体は、各資産のリスクリターン特性と他資産との相関等がわかっていれば、そう難しいものではないでしょう。各社が展開するサービスはほとんど似たようなものになり、(自社で開発したもの以外は)複製されて全く同一のものがいろいろな証券会社で使われることもありそうです。

アルゴリズムの急激なコモディティ化で、米国の例のように無料化が広がりそうでね。

 

わたし個人としては、ロボアドバイザーにそこまで魅力を感じていませんが、最低投資金額が下がるなら後学のためちょっと体験してみてもいいかな~って思ってます。 

 

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