夏目漱石ゆかりの地。松山「道後温泉」の16つの主な観光スポットまとめ

松山「道後温泉」と言えば、文豪「夏目漱石」を抜きに語る事はできません。彼の代表作「坊っちゃん」の舞台となった道後温泉ですが、その他にも数多くの観光名所を有しています。 今回はその中から有名な観光スポットをいくつかご紹介いたします。

1.道後温泉本館

道後温泉は、日本書紀にも登場する歴史の古い温泉地です。特に、象徴的存在の道後温泉本館には、道後温泉に馴染みの深い漱石の「坊ちゃん」や、俳人・河東碧梧桐の書軸などをおさめた「展示資料室」があります。訪れた際にはぜひ見てみて下さい。

温泉の質はアルカリ性単純泉で、日本人の肌に合うなめらかなお湯。明治以来、湯治や美容に多くの人々が訪れ、暖かく落ち着いた佇まいで利用客を迎えています。

 長い歴史のある温泉でこれまでに多くの人を癒してきました。時は西暦596年、伊予の温泉を訪れた聖徳太子がこの温泉に感動を覚えて碑文を残しました。明治以降周辺は近代化が進みましたが、その核心は未だ残っています。

■ 基本情報

  • ・名称: 道後温泉本館
  • ・住所: 〒790-0842 愛媛県松山市道後湯之町5-6
  • ・アクセス: 松山駅より路面電車で25分「道後」下車
  • ・営業時間: 入浴は午前6時から最長午後11時まで(入浴するコースによって変化する)
  • ・定休日: 毎年12月に一日のみ臨時閉館
  • ・電話番号: 089-921-5141
  • ・料金: 410円~
  • ・公式サイトURL: http://www.dogo.or.jp/pc/(道後温泉旅館協同組合)

入浴パターンは4種類

●パターン1:神の湯 階下…こちらが一番お手頃なプランです。入浴する料金のみで400円です。
●パターン2: 神の湯 2階… 2階にある 神の湯で入浴して、大広間で休憩できるというプランです。 
        貸し浴衣と、茶菓子が付いてきて800円です。
●パターン3:霊の湯 2階… 2階にある 霊の湯で入浴して、 2階の広間(パターン2の広間とは別)のと
             ころで休憩できるプラン。 貸し浴衣、貸しタオル1枚、茶菓子が付いてきて、
             1200円です。 (持ち時間 は1時間)
●パターン4:霊の湯 3階…個室 お風呂は、霊の湯で入浴して、3階にある個室で休憩できるプランです。              貸し浴衣、貸しタオル1枚、茶菓子、坊ちゃん団子 が付いてきて1500円
             です。 (持ち時間 は1時間20分)

比較的リーズナブルに温泉を楽しむことができるので、観光にはぜひおすすめしたいこの温泉。日本最古の歴史を誇る温泉で浸かるお湯はひと味違います。付近にはホテルや旅館がたくさんあるので、観光スポットとしても○。

■ 基本情報

  • ・名称: 道後温泉本館(振鷺閣は建物の屋上にあります)
  • ・住所: 〒790-0842 愛媛県松山市道後湯之町5-6
  • ・アクセス: 松山駅より路面電車で25分「道後」下車
  • ・営業時間: 入浴は午前6時から最長午後11時まで(入浴するコースによって変化する)
  • ・定休日: 毎年12月に一日のみ臨時閉館
  • ・電話番号: 089-921-5141
  • ・料金: 410円~
  • ・公式サイトURL: http://www.dogo.or.jp/pc/(道後温泉旅館協同組合)



千と千尋の神隠し「油屋」のモデルってホント?!

道後温泉の本館は宮崎駿監督の映画の千と千尋の神隠しに描かれている「油屋」のモデルになったといわれています。

油屋は、物語の中では木造による重厚な重層構造の共同湯となっていて、実際に、製作スタッフが道後温泉に逗留し、近代和風建築である本館のスケッチを行った記録もあるそうです。製作元も道後温泉本館がモデルであるとは好評していませんが、参考にした場所として紹介しています。

宮崎アニメの半聖地ともなっているこの場所。独特のデザインとその個性が受け入れられた証拠です。実際に建物を見てみると「なるほど!」と思えるかも知れません。ところどころ似ているので、どこがアニメと似ているか観察してみては?

2.振鷺閣(しんろかく)

道後温泉本館の屋上には、太鼓を下げた振鷺閣があり、時を告げる太鼓が打ち鳴らされて観光客を楽しませてくれます。この振鷺閣は、建築当時漸新な設計と費用が高かったことから、無用のものを取りつける必要があるのかと物議をかもし、町の火災警戒の火の見やぐらという名目で納得されたという話が伝わっています。

この音色と道後温泉の風景から環境庁の残したい日本の音風景100選に選定されています。太鼓の音を聞きながら、道後温泉のお湯に浸かるのも素敵ですね!

太鼓が鳴るのは朝6時と正午、午後6時の日中6時間おきに1回。ここのご当地キャラクターであるみきゃん。みかんの頭にハチマキをして耳のような葉っぱが頭の左右から覆いかぶさっています。ここでもみきゃんに会えるかも!

賑やかな道後温泉駅前

道後温泉駅前は、坊っちゃん列車の終着駅のため、引き上げ線で坊っちゃん列車の機関車の方向転換が見ることができます。

また、坊ちゃん列車を近くで見ることもでき、記念撮影の人気のスポットとなっています。道後温泉駅前には、バス停、観光案内所、人力車、放生園、足湯、坊ちゃんカラクリ時計、坊ちゃん列車、道後ハイカラ通り、レンタル着物などがあり、いつも多くの人で賑わっています。

坊っちゃんの雰囲気をできるだけ残しておきたい。この作品の良さを後代に伝えたい。そんな市民の思いが形となって現れているのが、この駅前です。当時の雰囲気のまま残っている駅舎は来る人を感動させます。一度見てみたい!

3.松山城(金亀城)

松山市のシンボル的存在です。
松山市の中心部、勝山山頂に本丸が、西南麓に二之丸と三之丸がある平山城です。

日本三大平山城にも数えられ、1933年ごろまでは、本丸部分には40棟の建造物が現存していました。
現在は19棟が火災により消失、現存建築は21棟。小高い山ですのでロープウェイで登ることもできます。
日本100名城にも選ばれ、天守閣からの景色は必見です!

高くそびえ立つ石垣の上には天守閣がずっしりと腰を下ろしています。他のお城のように派手ではありませんが、機能的で、かつシンプルな良いお城です。ご当地キャラクターに会うことができるかもしれませんよ!行ってみたい!

■ 基本情報

  • ・名称: 松山城
  • ・住所: 〒790-0004 愛媛県松山市大街道3丁目2-46
  • ・アクセス: JR松山駅から道後温泉行き」市内電車で約10分、「大街道」下車徒歩5分
  • ・営業時間: 8時30分~最長17時30分まで(季節によって異なる)
  • ・定休日: 庭園は無休・天守閣は12月第3水曜日・平成26年12月17日休館 (大掃除)
  • ・電話番号: 089-921-4873
  • ・料金: 天守閣観覧510円(小人150円)リフト・ロープウェイ往復510円(小人260円)
  • ・公式サイトURL: http://www.matsuyamajo.jp/

4.坊っちゃん列車

坊ちゃん列車は、道後温泉を起点に市内を走りながら観光客の目を楽しませている路面電車です。
かつて夏目漱石の小説「坊ちゃん」で主人公が使用していた列車のモデルが、松山市内を走る蒸気機関車でした。時代を経てこの列車は一度姿を消しましたが、市民の希望から復活しました。

蒸気機関車の形はしていますが、実際にはディーゼルエンジンで走っています。
煙突から出ているのは煙では無く蒸気そのもの。環境にも配慮しています。

この列車は実は復元されたものなのです。当時は蒸気機関車でしたが、環境への配慮もあり現在ではディーゼルで元気に走っています。もともと18台の蒸気機関車が街を走っており、松山市民が日常利用する交通手段だったんですよ!

■ 基本情報


5.面河渓(おもごけい)

面河渓は、西日本の最高峰石鎚山の南麓に広がる四国最大の渓谷です。
緑溢れる樹海や突出した岩。その合間には滝や深い淵が姿を見せます。

秋には紅葉の名所としても有名で、訪れる人は後を絶ちません。
また、河川の透明度の高く、初めて訪れた人は驚くほど。美しい自然に触れて下さい。

10月下旬頃に色づき始める紅葉。岩肌は白く、紅葉は赤く、そのコラボレーションが最高に綺麗です。川の水はキレイで、川の中を泳ぐ魚が見えてしまうほど。絶え間なく流れる川のせせらぎを聞いていると心まで洗われそうです。

■ 基本情報

  • ・名称: 面河渓
  • ・住所: 愛媛県上浮穴郡久万高原町石鎚国定公園内
  • ・アクセス: JR松山駅・伊予鉄道松山駅→JR四国バス落出行きで1時間10分、
  •                バス停→久万中学校前下車、伊予鉄南予バス面河行き、
  •                または石鎚土小屋行きに乗り換え1時間
  •                バス停→面河下車、徒歩20分
                   松山道松山ICから国道33号、県道12号、国道494号経由64km1時間20分
  • ・電話番号: 0892-21-1111(久万高原町企画観光課)

6.坂の上の雲ミュージアム

市内中心部にある「坂の上の雲ミュージアム」は、2007年に開館しました。司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」を元に作られた施設は、モダンな建築様式も相まって新たな松山市の観光スポットになっています。

ドラマで一躍話題を呼び、愛媛県もこのミュージアムを軸に道後温泉や松山城も含めた市全体を「屋根のないミュージアム」にしてまちづくりを進めています。

建物の作りは地下1っかい地上4階の計5階建てになっており、建築家である安藤忠雄氏が綿密な設計のもとにデザインしたものとなっています。松山城の文化や歴史を意識して造られた建物は、坂の上の雲ミュージアムとしてふさわしい場所です。

■ 基本情報

  • ・名称: 坂の上の雲ミュージアム
  • ・住所: 〒790-0001 愛媛県松山市一番町3丁目20
  • ・アクセス: JR松山駅から市内電車「道後温泉」行き「大街道」下車徒歩2分
  • ・営業時間: 9時~18時
  • ・定休日: 毎週月曜日
  • ・電話番号: 089-915-2600
  • ・料金: 大人400円 / 高校生・高齢者200円
  • ・公式サイトURL: http://www.sakanouenokumomuseum.jp/

番外編: 秋山好古・眞之兄弟の生誕地

最後に紹介するのは、「秋山兄弟の生誕地」です。

秋山兄弟の生まれた家は、松山空襲で灰燼に帰してしまい、庭にあった碑文と柔道場が残っただけでしたが、現在は復元されています。井戸や土間など在りし日の暮らしが再現されていて、松山観光には欠かせないスポットです。
ふたりの数々の逸話は必読!読んでから現地へ行くとより面白い旅になることでしょう → 秋山兄弟の逸話

人馬一体の『秋山好古像』と向かい合う形で置かれた『秋山真之胸像』。兄弟の像は、目と目が合う形で配置されてるそうです。

松山市歩行町にあるこの秋山兄弟の生誕地は朝10時から開館。午後5時まで営業しています。300円の入場料もお得感がありますよ!ぜひこの2つの銅像の迫力を間近で感じてみてください。番外編だけど行ってみたいスポット!

■ 基本情報

  • ・名称: 秋山兄弟の生誕地
  • ・住所: 愛媛県松山市歩行町2丁目3−6
  • ・営業時間: 10:00-17:00
  • ・料金: 大人300円(高校生以下は無料)
  • ・定休日:毎週月曜日

7.城山公園

松山城の裾野に広がる、松山城三之丸部分を整備した憩いの公園が、城山公園です。平成22年春には「ふれあい広場」や「やすらぎ広場」などが新たに誕生したのですが、それからは温かい季節になると、家族連れが多く集まるようになりました。

季節によっては桜やツツジが咲き誇るお堀沿いのお散歩がおすすめです。自然に触れたい時に、ぜひどうぞ!

■ 基本情報

  • ・名称: 城山公園
  • ・住所: 愛媛県松山市堀之内
  • ・定休日: 無休
  • ・電話番号: 089-948-6519 (松山市公園緑地課)
  • ・料金: 無料

8.道後の温泉街

道後の温泉街では、道後温泉本館が朝夕打ち鳴らす刻太鼓の音で、湯の街情緒を深めています。この商店街は、温泉情緒たっぷりで、日頃の喧騒を忘れて、どっぷりと癒し時間に浸れる場所だと人気があるんですよ。

道後温泉駅前の入口には無料で入れる足湯があるので、休憩がてら立ち寄るのもおすすめ。また、カラクリ時計のある「放生園」があります。

■ 基本情報

  • ・名称: 道後の温泉街
  • ・住所: 愛媛県松山市道後湯之町

9.坊ちゃんカラクリ時計

坊ちゃんカラクリ時計は、道後温泉本館をモチーフにつくられたカラクリモニュメントです。この時計は、定時になると、夏目漱石の小説「坊っちゃん」でおなじみのキャラクターが動き出して、素敵な様子を見せてくれますよ。

時期により時刻変更(30分又は1時間間隔)されますが、タイミングがあれば、ぜひ立ち止まって見てくださいね。

■ 基本情報

  • ・名称: 坊ちゃんカラクリ時計
  • ・住所: 愛媛県松山市道後
  • ・上演時間: 8:00~22:00(30分又は1時間間隔)

10.坊ちゃん広場

坊ちゃん広場広には道後温泉オリジナルのいよかんソフトクリーム、いよかんジェラートなどが販売されているので、お風呂上がりにおすすめです。

また、愛媛県の名産「じゃこてん」の実演販売などもやっていますよ。また週替わりで様々な イベントが開催されている賑やかな広場です。また、夜には幻想的にライトアップされるのですが、昼間とはまた違った雰囲気となりますよ。

■ 基本情報

  • ・名称: 坊ちゃん広場
  • ・住所: 愛媛県松山市 湊町5丁目1

11.大観覧車「くるりん」

大観覧車「くるりん」は、松山の新名所の高島屋にあります。地上から85mもの高さまで上昇し、昼間は松山城や瀬戸内海、松山市街を一望することができるので、松山観光に来た際には、ぜひ乗ってくださいね。

また、夜はとってもキレイなイルミネーションに彩られるため、デートスポットとしても人気があります。15分の空中散歩を楽しむことができる観覧車です。

■ 基本情報

  • ・名称: 大観覧車「くるりん」
  • ・住所: 愛媛県松山市湊町5-1-1
  • ・アクセス: 伊予鉄道高浜線・横河原線・郡中線松山市駅より徒歩すぐ
  • ・営業時間: 10:00~19:00
  • ・電話番号: 089-948-2111
  • ・料金: 一人500円・ゴンドラ券(4名まで)1,000円
  • ・所要時間: 15分
  • ・公式サイトURL: http://www.iyotetsu-takashimaya.co.jp/kururin/

12.松山市立子規記念博物館

近代俳句の祖といわれる正岡子規を中心に、夏目漱石や松山市が生んだ文人たちの業績を集大成した文学系の博物館が、松山市立子規記念博物館です。

3階の展示場には、子規と夏目漱石にちなんだ愚陀仏庵が復元されていますよ。愚陀仏庵は、松山中学校の教師をしていた時の漱石の下宿で、明治28年松山に帰った子規はしばらくここで漱石と同居をし、俳句革新ののろしをあげたと言われています。

■ 基本情報

  • ・名称: 松山市立子規記念博物館
  • ・住所: 愛媛県松山市道後公園1-30
  • ・営業時間: 9:00~18:00
  • ・電話番号: 089-931-5566
  • ・公式サイトURL: http://sikihaku.lesp.co.jp/

13.手づくり工房 道後製陶社

手づくり工房 道後製陶社は、砥部焼とガラス細工の手作り作家の専門店です。砥部焼というと、白字の器に青色の絵を描いたものと想像すると思いますが、このお店の中には、赤や黄色、緑色などを使ったカラフルな珈琲カップや、茶碗などたくさんあります。

実は、これら全て砥部焼なんですよ。また違った、砥部焼の美しさを感じることができるお店として女性に人気があります。

■ 基本情報

  • ・名称: 手づくり工房 道後製陶社
  • ・住所: 松山市道後湯之町3-10
  • ・営業時間: 8:30~22:00
  • ・電話番号: 089-941-8345

14.道後公園(湯築城跡)

道後公園(湯築城跡)は、豪族河野氏の湯築城址で、小高い丘の展望台から市街、松山城、瀬戸内海、四国山地が見渡すことができる公園です。

この公園は、桜の名所としても有名で、温泉に訪れた人のお散歩ゾーンとなっている場所でもあります。園内にある石の湯釜薬師は温泉の湯口に使ったもので、奈良時代に造られたという歴史があるものなのでぜひ見ていってくださいね。

■ 基本情報

  • ・名称: 道後公園(湯築城跡)
  • ・住所: 愛媛県松山市道後公園 
  • ・電話番号: 089-941-1480
  • ・公式サイトURL: http://www.dogokouen.jp/

15.坊ちゃん劇場

坊ちゃん劇場は、西日本初・地域文化発信の常設劇場として2006年4月にオープンした劇場です。日本有数の劇団として知られる「わらび座」が中心となって、年間300回の公演を実施しています。

客席数は450席程度とこじんまりとした劇場となっているので、観客と舞台が一体となった雰囲気を堪能することができます。本格的なミュージカル上演劇場で、主に地域の歴史的・文化的伝統を素材とした作品を上演しています。

■ 基本情報

  • ・名称: 坊ちゃん劇場
  • ・住所: 愛媛県東温市見奈良1125: 
  • ・電話番号: 089-955-1174
  • ・公式サイトURL: http://www.botchan.co.jp/

16.伊邪爾波神社

伊邪爾波神社は、平安時代に編纂された延喜式に記載されている古社です。湯月八幡と呼ばれていた時期もあるそうです。

135段の石段を登り切ると、目に飛び込んでくる鮮やかな朱色の建物は、日本三大八幡造りの一つに数えられ、国の重要文化財に指定されています。とっても豪華な楼門を通ると、金箔をはった支柱や彫刻を抱いた蛙股や、海老虹梁などを見ることができます。

■ 基本情報


いかがでしたか?見どころがいっぱいの道後温泉で、身体も心もリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?
最終更新 : 2016年02月04日

スポンサーリンク

この記事に関係する地域

松山  道後温泉 

この記事に関係する旅の目的

鉄道  温泉  歴史上の人物  城・史跡   

この記事を見た人にオススメの記事

この記事のキーワード