100万PV弱のブログを運営していた
僕はかつて(とは言ってもどれぐらい前かは敢えて明示しないが)月間100万PVほどのブログを運営していた。
僕はブラック企業に勤めていた。そして、そこでの己の悲惨な体験をブログに赤裸々に綴っていた。いわゆるブラック自慢っていうヤツだ。要するに、読んでくれた読者に何ら便益を供与しない、ただの日記だった。
しかし、そんなただの日記が多くの共感者を得たのか、始めてから1年と4ヶ月ほどで、月95万PV超えを達成した。バズった記事は4記事ぐらいだっただろうか。どれも200〜400ぐらいのブックマークを貰い、それ以上にTwitterやFacebookでシェアされたことで、沢山の人に読んでもらえたようだ。ただ、90万PVを構成したベースは、あくまでコアなファン?と検索流入だった。
何はともあれ、多くの人に読んでもらえて、共感してもらえることは、素直に嬉しかった。
PV達成の方法とブログ収益
少し話を脱線させると、今日のホットエントリーを眺めていて俄然目に付くのは、「◯◯PV達成!収益◆◆万円!!」というような自慢記事であり、そのような思潮に物申す「もうウンザリだ」という対抗エントリーだ。
しかし、PVを集めることに何の工夫も凝らしていなかった僕の日記は、そのような自慢ブログの大半にPVで圧勝していた。そこで、せっかくなので、95万PVのブログがどれぐらいの収益を生み出していたのか、みんな正直気になるだろうから、敢えて当時の収益を公開したい。
収益は¥ゼロだった。僕は面倒くさくてアフィリエイトも貼っていなかったし、Adsenseも登録していなかった。(それどころか、はてなproに登録したことで収支は諭吉2人分ぐらいのマイナスですらあった)ただ愚痴をネットに垂れ流すことで、僕を非人道的なやり方で酷使する会社に復讐した気になっていたんだ。それだけで、満足だった。
どうでもいい話をしてしまった。僕のブログの収益などどうでもいい。(ただ、最近PVだ、収益だ、と盛んに騒ぎ立てているブログは全く面白くないし有意義でもないと個人的に思うし、売上至上主義の教祖様のそれも、PVこそ偉大だが最近は殊に切れ味が鈍麻してきているように思う。)
会社に身バレしました
さて、そんなブログだが、望外に多くの読者を集めるようになったことに伴い、気が付けば僕の会社の業界名をググると、上位2番目に表示されるまでになっていた。これによって、必然的に会社側に身分を特定されるリスクも上がる。
しかし、僕は今思えばその点実に楽観的で、愚かですらあった。現にその業界に属している人間が、敢えてその業界名をググったりするであろうか。NOである。そして、万一そのような変わり者が数人いても、会社名は決して公表していなかったし、勿論上司たちの実名も出していなかったので、僕は特定される可能性はほぼ皆無と踏んでいた。
企業を甘く見てはいけない。会社の人事部は、定期的にネットの世界をチェックしていたようだ。人事部が僕の日記を発見し、うちの社員の可能性もあると報告し、複数の人員が日記の隅から隅まで舐め回すように読み込んだ。結果、後で人事部から警告された時には本当にその鋭さに驚いたのだが、名探偵さながらの推理をもって、散在したピースを組み合わせて僕が特定されたのだった。
直ちに削除しないならば、名誉毀損の方向で法的な処置を取る事も考える。そう告げられた事もあって、僕は泣く泣くブログを削除した。(会社名も出していない。実名も勿論出していない。機密情報の類も出していない。内部の人間が相当注意深く読まないと、まず自社のことであるとは分かり得ない。そんな内容で、果たして罪に問えるのか、とは思ったが、今すぐクビになるのは困るし、しらばっくれて調査でもされたらそれはそれでヤバいし・・・)
「このようなものを読んだ就活生はどのように感じると思う?」そんな人事の言葉が今もこの頭に焼き付いている。(いや、全部本当のことなんだから、むしろ公開しない事のほうが罪なんじゃ・・・)
以上だ。僕のようなバカは空前絶後だと思うが、世の社畜系ブロガーの諸君には充分に気をつけてもらいたい。会社は怖いぞ。
(最後に唯一あったanalyticsのスクショを。)