ハローワークの2職員逮捕 福岡県警
雇用保険の被保険者の個人情報を漏らしたとして、福岡県警は6日、福岡市内のハローワーク福岡東雇用保険適用課長、武石博(59)=同市城南区長尾4=と、ハローワーク福岡西期間業務職員、田中美月(58)=同市早良区昭代3=の両容疑者を国家公務員法違反(守秘義務)容疑で逮捕した。また、情報を求めたとして、社会保険労務士、中嶋浄次郎容疑者(59)=同市中央区小笹1=を同法違反(そそのかし)容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、武石、田中両容疑者は2014年6月中旬〜同11月下旬ごろ、ハローワーク福岡西で複数回にわたり被保険者9人分の情報を、武石容疑者は同12月中旬ごろにハローワーク福岡東で被保険者1人分の情報を、それぞれ中嶋容疑者に漏えいしたとしている。個人情報には被保険者の職歴などが含まれていた。県警は3人の認否を明らかにしていない。
県警によると、武石容疑者は09年4月〜13年3月、ハローワーク福岡西で雇用保険課長を務めており、田中容疑者は部下だった。いずれも被保険者情報にアクセスする権限を持っていた。田中容疑者は昨年3月に退職している。
一方、中嶋容疑者は事業者から委託を受け雇用保険業務の代行業務などをしていた。
厚生労働省福岡労働局から同法違反容疑で告発を受け、県警が昨年8月に受理して捜査を進めていた。【吉住遊】