- 新庄耕さんの新作小説と聞いて・・・
- あらすじ
- 「ニューカルマ」の(僕の勝手な)見所
- 僕も先日、アホな勧誘を受けた!!
- ネットワークビジネスとダチョウ倶楽部
- 備考:「ニューカルマ」の評判とクチコミ
- 備考:その他の「非・書評シリーズ」はこちらから
新庄耕さんの新作小説と聞いて・・・
ニューカルマ。新庄耕さんの新作と聞いて即ゲット。デビュー作の「狭小邸宅」が素晴らしすぎたんでね。こちらは「100%の営業小説」だ。ブラックな不動産会社の真っ黒な上司の名言が暴論ながら世の中の真実を体現していて素晴らしかった。
◎「狭小邸宅」の名言たち
「いいか、不動産の営業はな、臨場感が全てだ。 一世一代の買い物が素面で買えるか、 臨場感を演出できない奴は絶対に売れない。 客の気分を盛り上げてぶっ殺せ。 いいな、臨場感だ、テンションだっ、臨場感を演出しろっ」
— 狭小邸宅bot (@kyosho_teitaku) 2015, 9月 22
「売るだけだ、売るだけでお前らは認められるんだっ、 こんなわけのわからねえ世の中でこんなにわかりやすいやり方で 認められるなんて幸せじゃねえかよ。最高に幸せじゃねえかよ」
— 狭小邸宅bot (@kyosho_teitaku) 2015, 9月 21
「いいじゃねえかよっ、わかりやすいじゃねえかよっ、 こんなにわかりやすく自分を表現できるなんて幸せじゃねえかよ、 他の部署見てみろ、経理の奴らは自己表現できねぇんだ、 可哀想だろ、可哀想じゃねえかよ。」
— 狭小邸宅bot (@kyosho_teitaku) 2015, 9月 19
◎「狭小邸宅」の過去記事はこちら
僕はブラック企業を否定しない。市場が成熟化し商品がコモディテイ化する。商品の明確な差別化なんて存在しない。だれもがアップル的な企業になれない。ほぼ不可能だ。これからの時代は逆説的に営業力がある企業が生き残るだろう。ならばこの小説でブラックな営業の現場を追体験してみよう。
あらすじ
今回も「非・書評」だ。書評なんていうのは頭が良い人がするもんだろ?僕は本で遊ぶだけだ。でも、あらすじを説明しよう。ざっくりと(※適当!)。
◎その前に僕の「ねずみ講」へのスタンス
そうだった。まずは僕のネットワークビジネスへの見解を述べよう。ビジネスとしては良い発想だと思う。広告宣伝費や販促費は莫大な費用がかかる。僕は広告屋なんで良く分る。商材によるが一般的な商品で売上の3~8%程度。通販系商材や無店舗型ビジネスなら15%~50%は広告費だ。
ネットワークビジネスは広告費をかけない。「人(会員)」による人的販売こそが販売促進プロモーションなんだ。非常に合理的だ。でも合理的でも僕は全く興味がない。なぜなら・・・・
友人関係をマネタイズするからだ!!友人や知人は「社会的関係」だ。それを「資本的関係」に変換し現金化するのは人としてアウトだ!!!「社会的関係」を失ったら、人はどんな億万長者でも生きていけない。生きる意味がない!!!アウトだ!!!!
◎ストーリー(※ネタバレなし)
大手総合電機メーカーの関連会社に勤務するユウキ。かねてから噂されていたリストラが実施され、将来に不安を募らせる中、救いを求めた先はネットワークビジネスの世界だった。成功と転落、失ってしまった仕事と友人…。あげく、ユウキが選び取った道とは―。
卒業以来5年ぶりの友人からの連絡。彼は言う。「誰もが機会の平等のもと、努力した人が努力した 分だけい報われる」と。それはネットワークビジネス「ウルトリア」への勧誘だった。惰性で入会した主人公の竹田。しかし予想外の給与外収入に目がくらみ・・・。
「ニューカルマ」の(僕の勝手な)見所
本記事は「非・書評」だ。なので、なんら体系立てずに僕が面白かった箇所を抜粋して紹介しよう。
◎男の本質はホスト
新庄氏の小説の醍醐味は登場人物の会話のリアリティ。
「我々は、言ってみればホストなんですよ。この業界って結局、八割が女性ですから。単純ですけど、相手に喜んでもらえることって大事なんです」
「これ、整形なんですよ。昔ですけど」
驚いて石黒リーダーの顔に不躾な視線を送った。
「これも地毛じゃないんです」
(中略)「でも、こういうのって大事なんですよ、やっぱり」
◎鉄板トーク
「今の会社の給料とは別に、百万円入ってきたらいいと思いませんか」
鉄板トーク。勧誘のテクニック。いわゆるイエス・セット法だね。誰もが「イエス」と答える質問を重ねてクロージングへ向うテクニック。
◎登場人物の名言の数々
「すごいんだよっ、すごいの。俺の話なんか聞かなくていいから、明日ちょっとだけ時間もらえない? ネットワークビジネスの話とか一切なし。アメリカからすごい人が来てて、会えることになったんだよ。ね、すごいの本当に」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 2月 4
「今、日本って、高齢化社会とかって言われてますけど、その世代にたくさん人がいてお金を持て余してるんです。で、彼らが関心持ってることってもう健康しかないんですよね、老いや美容も含めて」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 2月 3
「皆さん、夢を叶えますよ。ウィー、アー、ミリオネアっ」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 1月 31
「まあ、昔よりは商品もまともになってきてるのかもしれないし、ネットワークビジネスなんて知らない世代も出てきてるから、大きなグループ作れるのかもしれないけど。でも、俺はもういいな。あれやって……かなり人間関係ぎくしゃくしたし、実際、何人か友達もなくしたしな」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 1月 30
「正確にはマルチレベルマーケティングって言って、ネットワークビジネスとも言うんだけど、ハーバードとか、アメリカのMBAなんかでもマーケティング手法としてカリキュラムに組み込まれているぐらいでさ」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 1月 29
「この美容液、ハリウッド女優が使ってるって言うけどさ、そんなのわかんなくない? 使ってるところなんて見たことないでしょ」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 1月 27
「基本はABC。とにかくスピーカーのスケジュールを押さえて、どんどんセッティングして」
— ニューカルマbot (@newkarma) 2016, 1月 26
スピーカーとなる親会員のA(アドバイザー)に、橋渡し役のB(ブリッジ)である自分が、見込み顧客のC(カスタマー)を引き合わす。勧誘の基本形らしかった。
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僕も先日、アホな勧誘を受けた!!
ネットワークビジネスの勧誘は日常に溢れている。先日も友人から「大崎で飲んでるから一緒にどう?」と連絡を受けた。会社の帰り道でもあるし快諾した。なんでも飲み会だってことだった。
居酒屋に入る。会費制だという。金額を聞くと「1,500円」だという。安い。安すぎる。怪しい。この空気も怪しい。その場にいた子が言った。「今日は健康について話しあいたい」と。僕は確信した。
これ、アカンやつやー!!!
僕は速攻で店から逃げた。
飲み会だって言うから行ってみると。これ、ネットワークビジネスの会合だろ!入口で逃げたけど。。。健康について話したいとか言ってるし。。。アホ、俺は女の子の話しかしたくないんだよ!!!!
— かえるくん地球を救う (@kaerukun777) 2016, 1月 29
◎ブロガーは本当にモテないのか?
おまけに会場にいたその女子。肌が汚いし。「ニベアの青缶がいいよ!」って逆に勧誘しそうになったわー。。。。(※これはマジでおすすめ。僕の肌は43歳でツルツルです)
ニベアの青缶が最強なんだよ。これ一本で男子はいいよ。「ブロガーはモテない!」って言ってる暇があったらニベアクリームを塗るんだよ。清潔感があって肌が綺麗なら最低限の女子の足きりラインは超えられるよ。まずは足きりラインを超えることが大事なんだよ。。。
いやいや。ブロガーがモテないのではない。ダサい奴がブログを書いてるだけでしょ。ダサい奴がラーメン店を開業すれば、ダサいラーメン屋。。。。それだけ。 → ブロガーがモテるために必要なこと。 - 未来は変えられるの? https://t.co/hG0hxogqVY
— かえるくん地球を救う (@kaerukun777) 2016, 2月 5
でも。。。。
押すなよ!!絶対に押すなよ!!ポチッと。
(出典:ダチョウ倶楽部が定番の熱湯風呂 - YouTube)
◎ネットワークビジネスをやってない僕がおススメする商品とは
押すなよ!!絶対に押すなよ!!ポチッと。
ネットワークビジネスとダチョウ倶楽部
やっぱりスマートに楽にお金を稼ごうって魂胆が甘いんだよ。泥臭く汗をかきながらお金って稼ぐものだろ。そう、ダチョウ倶楽部のように。ダチョウ倶楽部のカッコ悪さこそが最高にカッコいいんだよ。
「ブロガーはモテない!」なんて言ってないで、ダチョウ倶楽部のように不恰好に女子に100人の声がけしてみろよ。絶対もてるよ。
◎僕からのラストメッセージ
戦うんだ。勝負は時の運だ。負けるときもあるだろう。それどころか連敗が続くだろう。でも、やるんだよ!
そして大切なことを最後にもう一度だけ言おう。
押すなよ!!絶対に押すなよ!!ポチッと。
【おわり】
備考:「ニューカルマ」の評判とクチコミ
「夢を見てるんじゃなくて、消えてしまいそうな現実を追いかけているだけ」すげー刺さる。
— あひろ (@ahiroaf) 2016, 2月 2
新庄耕、ニューカルマ。マルチにハマった人の物語。
エビデンスの連呼が面白いし、マクラ営業の話はリアルだ。https://t.co/SVi0N9rHKw
読後感の悪さがマルチ商法の闇を象徴しているとおもう。マルチに興味がある人も、ない人にも、むしろない人にこそ読んでみてほしい小説。
— ズュータン (@zyuutang) 2016, 1月 31
マルチ商法の闇を描いた小説「ニューカルマ」が、エグすぎると話題 https://t.co/iz3aZESh9p
備忘録として。マルチ商法に騙されないためには漫画だと「闇金ウシジマ君」「ナニワ金融道」、小説だと「睡魔」「ペテロの葬列」「ウツボカズラの甘い息」「ニューカルマ」を読んでおくといい。これら読んでおくだけでだいぶ違うとおもう。
— ズュータン (@zyuutang) 2016, 1月 31
昨晩Kindleで買った「ニューカルマ」を一気読み。ネットワークビジネス恐いなと。想像しない結末だった。
— ベニ太郎 (@benifuki) 2016, 1月 30
ニューカルマ面白すぎた
— しかばね (@auau00_02win2) 2016, 1月 31
まさか1日で読了するとは。。。
備考:その他の「非・書評シリーズ」はこちらから
絶対に著者に怒られそうな「非・書評シリーズ」です。全く書評をしていません!!
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