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『僕は会社に必要なのか』という無意味な思考について

雑記・コラム
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『指導』は難しい…。

 

弊社の工場には、毎年、高卒の新人が数人入社するんですよ。

 

彼らは18歳で、バイト経験がなく、初めての”職場”であることも多いです。

 

もちろん、最初から仕事が出来るわけないのですが、物覚えの良い子から、なかなか覚えられなかったり、注意不足でミスが多かったり、色んな子が。

 

そして、おしゃべり好きで調子の良い子もいれば、おとなしく、落ち込みやすい子もいるわけで。

 

今回は僕が出会った、とある ”おとなしく、落ち込みやすい子” の話から。

【目次】

新しい環境でパニックに…

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僕が中途で入社した頃、高卒2年目の19歳の男の子が1人いたんですわ。今は別の現場に行っちゃったんですけど。

 

彼は優しく真面目に仕事を覚えようとしていたのですが、新しい環境で少しパニックになりやすく、ケアレスミスが少し多かっらしい。

現場のボスは、比較的穏やかなんだけど、せっぱつまってくるとイライラし、口調が強くなる癖がある人。

お局様曰く、ボスはケアレスミスが多い彼にも結構キツい言い方をしていたそうで…。

 

【※】僕が入社前の事なので、”らしい”とかの表現が多いのは、悪しからず…。

  

寝不足から遅刻という負のスパイラル

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話を聞くと、ミスして怒られることが続き、彼は少し不眠になってしまったらしい。

この頃から、彼の遅刻が増えたとのこと。

 

理由があるにせよ、サラリーマンに遅刻は厳禁…

ボスの彼への叱責はさらに勢いを増すばかりだったとか。

 

ここで自分の精神状態なり、不安、不満な点を少し話し合えれば良かったんですけどね。

 

ただ、彼は表情が乏しく、感情を読み取りづらいトコがあり、ぶっちゃけコミュ力無し。

 

ちなみに、私と彼の年齢差は10歳ほど。 たまーにご飯に行ったんですけど、年上に緊張する傾向にあるようで。

 

そもそも、僕も彼のことをよく知らない中で、弊社の強力なお局軍団が、

 

『みるおかさん!正社員*1でしょ!ちょっと●●君が元気ないからご飯でも奢ってあげてー!!』

 

と無理やりセッティングされた夕食会。

www.recomtank.com

 

そんな状況で人見知りの彼が、悩みやプライベートの話をしてくれることはありませんでした。そりゃそうだ。

 

そもそも僕の仕事は商品企画がメインで、現場の管理はサブ業務なわけで…。

”あまり絡みがない”というのが現状ですた。

まぁ私が絡みづらかったのかもしれませんが。

 

 

ただ、そんな折、彼がいきなり僕に話しかけ…

 

 

会社に必要か?必要でないか?

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『僕って、会社に必要ないんですかね?』  

 

彼は、無表情に近い、少し寂しさのこもった顔をしていました。

 

僕はぶっちゃけ、ぶっちゃけた話、

 

『(ボク入社1ヶ月なのにその話は重いよぉ…)』

 

って思いました。

 

 

彼の3コ上の先輩に相談した時は、

 

”必要ない人なんていないよ、大丈夫だよ”

 

と言ってもらったらしい。

 

確かに、そう答えるのがベストかもしれない。

でも、彼はどこか腑に落ちていない。

てことは、僕は別の回答を用意しなければいけない。

 

焦る。

 

僕は焦る。

 

実際、毎日上司から怒られてばかり、ミスもしてばかり、そんな状況を自覚している子に、『君は必要だ!』と言って、心に響かせることができるのか…

とか、色んな思考をフル回転。

 

 

で、とっさに出た言葉が、

 

『必要な人なんていないんちゃうの?』

 

でした。  

 

 

自己評価が自分を追い詰めていないか

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ー 必要な人なんていないんちゃうの?

お前をいつも怒ってるリーダーも、業績を出してるアイツも、僕も、会社には必須じゃないと思うよ。

全員代わりなんていくらでもおるよ。

僕らの会社での価値っていうのは、たぶんそんなもんだ。

世の中には、その人がいなくなくなったら会社が傾いてしまう、なんてズバ抜けた人もたまにいるけど、それは別次元の話だろ。

『会社で必要とされる』って、思ってる以上に、ハードル高いぞ。

そこ悩むのは、まだ早いんじゃないの?

僕とかまだまだ過ぎるしなぁ。

もう少し、軽く考えてみても良いんじゃないの?

 

アドバイスを振り返って

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『なるほど。ありがとうございます。変な事言ってすいませんでした。』

 

とだけ言い、休憩時間が終わって現場に帰る彼。

 

『(…なるほど…??)』

 

正解なのか?

オッケーなのか!?

これで辞めたら僕!?僕の責任!?

僕試用期間なんだけどなぁ!?

 

正直ドキドキもんですよ。

 

この答えをどう捉えたのかわかりませんでしたが、今はとりあえず良い感じに働いているそう。

僕のアドバイスに関係なく、彼が成長しただけかもしれませんが。

 

 

おわりに

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さて、この会社にとって必要な人なんていない、という話ですが…。

 

僕の周りにも優秀な人、そうでない人はいるんですよ。

 

ただ、会社における社員全体の影響力を100だとすると、一般的に優秀な人と優秀でない人の影響力って、最大でも10.5くらいの差しかないはずなんですよ。

規模の大きな会社なら、相対的にもっと低くなるかも。

 

ましてや、俺の方がすごい、いや俺の方が…なんて争いなんて、10.99を争っているように見えるんです。

 

たまに、

 

『私の会社への影響力は53万です…』

 

みたいに振る舞う人もいますが、実際にこんな影響力を持ってる人なんて、僕が今までいた企業では見た事無い。

世の中にはいるんでしょうけどね。

ベンチャーとかには、そういう勢いのある人が多いのか?

 

なお弊社の”自称影響力53万”は、実質0.03くらい(みるおか調べ)。

仕事をしろ仕事を。

 

話を戻すと、こんなことがふと頭に浮かんで、さっきのアドバイスにつながりました。

 

もちろん、優秀な人、業績出している人を否定する気は全く無いんですよ。

1と0.99の違いだって、業務評価の上ではデカいですし。

 

社内実績の順位が1つ違うだけで、ボーナスや出世に大きく関わるかも。

一般人が高い目標なんて見るな!なんて言っているように捉えられてしまうかもしれませんねー。

 

ただ、

 

『自分が必要か、必要で無いか』

 

そんなんで悶々としてる時、こんな考え方すればちょっと楽になれるんじゃないのー?って話でした。

 

それにしても人材育成は難しいねぇ。

そんな駆け出しの主任でございます。

 

みるおか

*1:弊社の現場スタッフは、最初は非正規採用からなのです