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高速船がクジラと衝突か 乗客けがなし
2月6日 18時49分

高速船がクジラと衝突か 乗客けがなし
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6日午前、伊豆大島の沖合で、静岡県から伊豆大島に向かっていた高速船がクジラとみられる生き物に衝突して自力で航行できなくなりました。乗客69人は全員けがはありませんでしたが、運航会社によりますと、乗員2人が額を打つなどして痛みを訴えているということです。
6日午前8時50分ごろ、伊豆大島から北西へおよそ13キロの海上で、静岡県の熱海港から伊東港を経由して伊豆大島に向かっていた東海汽船の高速船「セブンアイランド友」(164トン)がクジラとみられる生き物に衝突しました。
この事故で、高速船は船首付近の一部が壊れて自力で航行できなくなり、海上保安部の巡視船などによって、現場から15キロ余り離れた伊東港にえい航されました。
海上保安部によりますと、当時、船には乗客69人と乗員5人がいて、このうち乗客は衝突のあとに気分の悪さを訴える人もいましたが、全員けがはありませんでした。
東海汽船によりますと、乗員のうち2人が衝突の衝撃で額を打つなどして痛みを訴えているということです。
海上保安部は、乗員から話を聞くなどして当時の詳しい状況を調べることにしています。

現場海域では過去にも事故

この海域では平成16年と平成18年にも、高速船がクジラとみられる生き物と衝突する事故が起きています。また、その後も、事前に発見して衝突を回避した事例が複数あったということです。
このため東海汽船は、現場付近で高速船の速度を通常の時速80キロから65キロに下げて運航しているということです。さらに、乗客が高速船に乗った際に乗員が見回りをして、シートベルト着用の確認を徹底しているということです。
高速船と海洋生物の衝突事故では多くのけが人が出るケースが少なくありませんが、今回乗客にけががなかったのは、こうした対策が背景にあるとみられます。

専門家「付近は大型のクジラ生息」

クジラの生態について詳しい国立科学博物館の田島木綿子研究員は、「現場付近は大型のクジラが生息する海域で、頭部の形や体の色から、高速船が衝突したのはマッコウクジラと考えられる。クジラは息継ぎをする際に水面に上がってくるため、船と衝突することがある」と話していました。

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