アメリカ総局長・山脇岳志
2016年2月6日16時35分
米国の4大スポーツといえば、アメリカンフットボールと野球、バスケットボール、アイスホッケー。世界中で人気のサッカーは長らく、日陰者扱いだった。しかし、今、大きな変化が起きている。
かつて米国は「サッカー不毛の地」と呼ばれるほど、サッカーの人気がなかった。なぜか。
2014年のワールドカップ(W杯)ブラジル大会の開幕日に、ワシントン・ポスト紙は「Against the World Cup(W杯に反対)」というコラムを掲載した。筆者のアレクサンドラ・ペトリは、こんな見方を書いている。
●(海外の多くの国でサッカーは)フットボールと呼ばれるが、これはフットボールではない。アメリカンフットボールが、フットボールだ。
●サッカーとは8歳までの子供が親から強いられるスポーツである。
●サッカーは、ほとんど点が入らない。興奮した選手が走り回るフィールドの芝が育つのを見ているようなものだ。
●優れた外国選手を何週間も見るのがグローバリゼーションだというなら、孤立主義のほうがましに聞こえる。
ユーモアを交えながら、「W杯は見なくてもいい」と読者に呼びかけた。少なからぬ米国人の本音を代弁しているように思えた。
だが、米国代表はこの大会でベスト16と健闘。1次リーグのポルトガル戦では、約2500万人がテレビ観戦し、米国のサッカー中継の新記録となった。
■スター選手も参入
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