電鉄会社が生んだあの「カレー屋さん」の秘密
女性客にも人気の京王「カレーショップC&C」
東京の新宿界隈や京王電鉄の沿線に職場か住まいがある人ならば、「C&C」というカレーショップを見かけたことがあるだろう。ランチタイムにはビジネスマンの行列ができることも珍しくない人気店である。この店で出される、タマネギの風味が効いたピリリと辛いカレーソースは独特のもので、この味をこよなく愛す常連客も多いという。
この「C&C」をチェーン展開しているのが「レストラン京王」だ。電鉄会社が自社の沿線でフードビジネスを展開する例は多い。多くの人が集う駅はフードビジネスには格好のエリアとなり、それが自社の所有する場所であれば、ショップの展開にも高い自由度が得られる。それでもこれらのフードビジネスのほとんどは、いわゆる“立ち食い蕎麦”などのファストフードが多いようだ。
その中で、カレーライスをメイン商品の一つに据え、独自の展開を見せているレストラン京王が目指すものは何なのか?同社営業部、C&C担当課長の吉沢晋一さんに聞いた。
京王沿線中心に21店舗
――京王電鉄の沿線に展開しているカレーショップ「C&C」ですが、現在、店舗数はどれくらいあるのでしょうか?
昨年末の12月7日に中央林間店がオープンして、現在21店舗になっています。ただし、私どもの場合は闇雲にチェーン店を増やすことはしておらず、街づくり、駅づくりを手がける電鉄の方から区画の提案があった際に、「C&C」として出店に最適な場所なのかどうか、綿密な調査を行い出店の可否を決めます。
さらには、券売機方式なのかレジなのか、客席はカウンターとするのかテーブルなのかといった店舗オペレーションも判断しています。そのあたりは、一般的なチェーン店とは少し異なったスタイルであるといえるのかもしれません。