あるオランダ人によれば、欧州の子どもに人気のスポーツは、サッカーと“自転車”なのだそう。日本の子どもたちが、「サッカー日本代表の本田圭佑さんと同じミズノのシューズを履きたい!」とか、「広島カープの黒田博樹さんと同じSSKのグローブを使いたい」というのに近い感覚で、グランツール参加選手と同じモデルの自転車を購入するという。
そのような欧州の人々にとって、自転車のデザインがダサイのは許し難い大きな問題。そのため、電動アシスト自転車であっても、それとわからないものが次々に販売開始されている。
ドイツのスタートアップ企業Freygeistも、電動アシストに見えない電動アシストを販売する企業のひとつ。そのような自転車はこれまでも多く販売されてきたが、同社が現在プレオーダーを受け付けている「Classic」が電動アシスト付きと見破れる人は、ほとんどいないだろう。
「Classic」では、バッテリーはダウンチューブ内部に組み込まれている。このタイプの自転車は他にもあるが、チューブの太さでそれとわかってしまうものが多い。だが「Classic」のチューブは通常の自転車と太さが変わらず、内部にバッテリーが搭載されているようには見えない仕上がりとなっている。
モーターはリヤハブ内蔵タイプ。さすがにこのモーターは目立つので、電動アシストと気付く人はいるかもしれない。また、ダウンチューブ下部からリアハブに向かって、電源供給用のワイヤーが伸びている。これも、通常の自転車とは異なる、電動アシスト独自のパーツと言えるだろう。
さすがに、ちょっと目立つ?
これも、通常の自転車とは異なるポイント
「Classic」のもう一つの特徴は、その軽さ。電動アシストでありながら、重量12キロを実現している。フレームにアルミを採用することで、ここまでの軽さを実現したそうだ。フォークはカーボンコートとなっている。
電動アシスト自転車としては、傑出した軽さ
Freygeistは、「Classic」が電動アシストとしては“最軽量クラス”であると謳っている。他のメーカーのモデルにも最軽量を謳うものは多いが、その重さはプロトタイプと製品版で異なっていたり、モデルによって違っていたりして、どれが最軽量の電動アシストなのかもはやよくわからなくなっているのが現状だ。だが、12キロという軽さは電動アシストとしては軽量なのは間違いない。万が一バッテリー切れを起こしたとしても、通常の自転車同様にペダルを漕いで家に帰るのは容易なはずだ。
とはいえ、1回の充電で走行できる距離は70キロから100キロ。バッテリー切れは、めったに起こらないと考えられる。
価格は3,990ユーロを予定。残念ながら、ドイツの他、オーストリア、スイスのみでの販売となっている。