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奨学金返済、月2千円から検討=「所得連動返還型」案―マイナンバー活用も・文科省

時事通信 2月5日(金)20時22分配信

 年収に応じて月々の返済額を決める「所得連動返還型奨学金」の導入を検討する文部科学省の有識者会議は5日、収入が最も少ない人で月々の返済額を2000円もしくは3000円にし、収入に比例して増額するなどとした素案をまとめた。
 意見を公募した上で3月末にも詳細を決め、2017年度の新規貸与者から募集を受け付ける。
 新制度は文科省所管の「日本学生支援機構」の無利子奨学金が対象。現在は年収300万円以下の場合、最大通算10年間返済を猶予する制度はあるが、それ以外は月々定額返済で、低所得の人ほど負担が重い。非正規雇用の増加や平均給与の減少による延滞者の増加が課題となっていた。
 素案では返済猶予制度は維持した上で、年収が150万円程度より少ない人は2000円か3000円を最低返済額と設定。それ以上はマイナンバー制度を基に、課税所得の9~10%を返済額として、収入に比例して増額する。
 試算では最も利用者の多い私立大自宅生のケース(貸与総額約260万円)で、年収約400万~450万円までは現行の月額1万4400円より返済額が少なくなる。定額制度も残し、申込時に返還方式を選択。卒業までは変更可能とした。 

最終更新:2月5日(金)21時9分

時事通信