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中3英語力 初の調査「書く・話す」能力 比較的よい2月2日 17時04分
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中学生の英語力がバランスよく身についているか把握するため、文部科学省が初めて調査した結果、「聞く・話す・読む・書く」の4つの能力のうち、日本人にとって特に課題とされている「書く」と「話す」能力が目標のレベルに達している生徒は3割から4割程度で、「聞く」と「読む」能力に比べて多いことが分かりました。
この調査は英語の「聞く・話す・読む・書く」の4つの能力がバランスよく身についているか把握するため、全国の中学3年生と高校3年生、およそ15万人を対象に去年、文部科学省が行いました。
中学生は今回が初めての調査で、その結果、英検3級程度とされている目標の水準に達していた生徒の割合は「書く」が43.2%と最も多く、次いで「話す」が32.6%と、日本人にとって特に課題とされている「書く」と「話す」能力が比較的よく、「読む」は26.1%、「聞く」は20.2%でした。ただ、0点だった生徒の割合は「書く」能力の分野が12.6%と、4つの能力の中で最も多く、成績にばらつきが見られます。
また、高校生では英検準2級から2級程度が目標とされ、そのレベルに達している生徒の割合は「読む」は32%、「聞く」は26.5%、「書く」は17.9%と、前回、2年前の調査に比べて5ポイントから7ポイントほど増えましたが、「話す」は11%で前回から0.5ポイント増えただけにとどまりました。
文部科学省は今後、詳細な分析を進めて現場の指導の改善に生かすことにしています。
中学生は今回が初めての調査で、その結果、英検3級程度とされている目標の水準に達していた生徒の割合は「書く」が43.2%と最も多く、次いで「話す」が32.6%と、日本人にとって特に課題とされている「書く」と「話す」能力が比較的よく、「読む」は26.1%、「聞く」は20.2%でした。ただ、0点だった生徒の割合は「書く」能力の分野が12.6%と、4つの能力の中で最も多く、成績にばらつきが見られます。
また、高校生では英検準2級から2級程度が目標とされ、そのレベルに達している生徒の割合は「読む」は32%、「聞く」は26.5%、「書く」は17.9%と、前回、2年前の調査に比べて5ポイントから7ポイントほど増えましたが、「話す」は11%で前回から0.5ポイント増えただけにとどまりました。
文部科学省は今後、詳細な分析を進めて現場の指導の改善に生かすことにしています。
「話す」こと重視の授業とは
中学校の英語の授業では、「話す」能力を向上させるための教育が進められています。
横浜市の大綱中学校では、週4時間の英語の授業でほぼ毎回、生徒どうしがペアを組んで即興の英語の会話に挑戦しています。2日の授業では生徒たちはスポーツや食べ物などをテーマに、ペアになった相手と3分間、お互いに質問したり、答えたりしていました。
また、常駐しているALTの講師が参加する授業も行われ、英語が母国語の講師の前で生徒たちが5分間、英語だけで自由に会話をするテストが行われていました。
授業では、生徒たちが途中で会話に詰まったり、単語を思い出せなかったりすることもありましたが、顔の表情や、身ぶり手ぶりも交えながら英語で話す努力をしていました。
中学1年の男子生徒は「自分で話すことは難しいですが、英語の授業は楽しいです。将来、プロのサッカー選手になって外国人の選手ともグラウンドで話せるようになりたいので英語の勉強を頑張っています」と話していました。
大綱中学校で英語を担当する越愛子教諭は「以前の授業は教科書を読むことが中心でしたが、今は生徒たちに話す活動をたくさんしてもらうようにしています。いろいろな国の人とコミュニケーションをとれるようになってほしいです」と話していました。
横浜市の大綱中学校では、週4時間の英語の授業でほぼ毎回、生徒どうしがペアを組んで即興の英語の会話に挑戦しています。2日の授業では生徒たちはスポーツや食べ物などをテーマに、ペアになった相手と3分間、お互いに質問したり、答えたりしていました。
また、常駐しているALTの講師が参加する授業も行われ、英語が母国語の講師の前で生徒たちが5分間、英語だけで自由に会話をするテストが行われていました。
授業では、生徒たちが途中で会話に詰まったり、単語を思い出せなかったりすることもありましたが、顔の表情や、身ぶり手ぶりも交えながら英語で話す努力をしていました。
中学1年の男子生徒は「自分で話すことは難しいですが、英語の授業は楽しいです。将来、プロのサッカー選手になって外国人の選手ともグラウンドで話せるようになりたいので英語の勉強を頑張っています」と話していました。
大綱中学校で英語を担当する越愛子教諭は「以前の授業は教科書を読むことが中心でしたが、今は生徒たちに話す活動をたくさんしてもらうようにしています。いろいろな国の人とコミュニケーションをとれるようになってほしいです」と話していました。
専門家「授業に話すこと取り入れた結果」
英語教育に詳しい立教大学グローバル教育センター長の松本茂教授は「日本の英語教育は、従来から話す力がついていないと言われてきたが、中学校段階では話す力はついてきていることが分かった。ここ10年くらい、中学校の授業で自分の意見を言ったり、何かを説明したりという活動を取り入れてきた成果ではないか。小学校での外国語活動によって英語を使うことに積極的になっていることも背景にはあると思う」と話しています。
一方で、「書く力のほうは何も書いていない答案が多く、能力にばらつきがあるのが課題で、自分の考えを英語で書くような活動を授業に取り入れていくことが大切だ」と指摘しています。
一方で、「書く力のほうは何も書いていない答案が多く、能力にばらつきがあるのが課題で、自分の考えを英語で書くような活動を授業に取り入れていくことが大切だ」と指摘しています。