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News Up “短命県”あえてアピール 青森のねらいは2月5日 14時36分
「朝から酒蔵で日本酒を飲む」「どろどろのラーメンを食べる」「豪雪の中で雪かきをする」「座禅で悟りの境地に至る」。そんなツアーがインターネットで話題を呼んでいます。名付けて「短命県体験ツアー」。企画したのは弘前大学と青森県です。
「自虐的すぎる」「攻めすぎていて逆に行きたい」といった声が上がっていますが、どうしてこんなツアーが誕生することになったのでしょうか?
「自虐的すぎる」「攻めすぎていて逆に行きたい」といった声が上がっていますが、どうしてこんなツアーが誕生することになったのでしょうか?
平均寿命ランキング “短命1位”の青森県
厚生労働省が5年おきに行う都道府県別の平均寿命調査。最新データをみると、青森県では
男性77.3歳(全国平均79.6歳)
女性85.3歳(全国平均86.4歳)
ともに全国で“短命1位”となっています。特に男性は、昭和50年代から1位が続いています。
男性77.3歳(全国平均79.6歳)
女性85.3歳(全国平均86.4歳)
ともに全国で“短命1位”となっています。特に男性は、昭和50年代から1位が続いています。
「塩分」は平均の2倍 「酒」「たばこ」は全国1位
青森県民の短命の背景には生活習慣があるという指摘があります。4日は立春。これから気温が上昇傾向に転じる時期とされますが、本州北端の青森県は冬のまっただ中です。青森市の積雪は1メートル近くあり、厳しい寒さが続いています。そうした冬の間、青森の家庭の食卓に並ぶのが漬け物の数々。降雪量が多いため、どうしても買い物に出かける回数が減って、昔から、漬け物をはじめとした保存食を重宝してきました。
その結果、
青森市の食塩の1世帯当たりの年間消費量は全国平均の2.1キロの2倍の4.2キロに上っています。
(平成24~26年平均厚生労働省・家計調査)
塩だけではありません。酒やタバコは全国1位です。
1日1合以上の酒を週3日以上飲む人の割合は51.6%(全国平均35.9%)。
(平成18~22年平均厚生労働省・国民生活基礎調査)
男性の喫煙率は44.8%(全国平均37.2%)となっています。
(平成22年厚生労働省・国民健康栄養調査調査対象は男性のみ)
その結果、
青森市の食塩の1世帯当たりの年間消費量は全国平均の2.1キロの2倍の4.2キロに上っています。
(平成24~26年平均厚生労働省・家計調査)
塩だけではありません。酒やタバコは全国1位です。
1日1合以上の酒を週3日以上飲む人の割合は51.6%(全国平均35.9%)。
(平成18~22年平均厚生労働省・国民生活基礎調査)
男性の喫煙率は44.8%(全国平均37.2%)となっています。
(平成22年厚生労働省・国民健康栄養調査調査対象は男性のみ)
「電車でヨガ」「健康検定」も “脱短命”に懸命
とはいえ、長年続いてきた生活習慣は、簡単に変わるものではありません。そこで、なんとかして“短命県”を返上しようという取り組みが行われているのです。
「電車でヨガ」
去年10月に発足した女性グループ「津軽美人プロジェクト」が企画。先月、弘南鉄道で「ヨガ教室」を開催しました。貸し切りの2両の床にマットを敷き、その上でヨガのポーズをとったり、つり革を手にバランスを取ったり…揺れる車内での運動が新鮮なんだとか。
「健康検定」
青森県は、子どものうちから正しい生活習慣を身につけてもらおうと、小中学生を対象とした「健康づくり」のテキストを作成。この中から問題を出す『あおもり「健やか力」検定』と銘打った検定試験を実施。
「サラリーマンウオーキング」
仕事帰りのサラリーマンを対象に、運動を始めるきっかけを作ろうと、青森県がウオーキング教室を企画。
“短命県”脱却に、あの手この手を打ち出しています。
「電車でヨガ」
去年10月に発足した女性グループ「津軽美人プロジェクト」が企画。先月、弘南鉄道で「ヨガ教室」を開催しました。貸し切りの2両の床にマットを敷き、その上でヨガのポーズをとったり、つり革を手にバランスを取ったり…揺れる車内での運動が新鮮なんだとか。
「健康検定」
青森県は、子どものうちから正しい生活習慣を身につけてもらおうと、小中学生を対象とした「健康づくり」のテキストを作成。この中から問題を出す『あおもり「健やか力」検定』と銘打った検定試験を実施。
「サラリーマンウオーキング」
仕事帰りのサラリーマンを対象に、運動を始めるきっかけを作ろうと、青森県がウオーキング教室を企画。
“短命県”脱却に、あの手この手を打ち出しています。
“短命”を逆手に“地方創生”を
話題になっている「短命県体験ツアー」は、こうした状況の中で企画されました。PR用のチラシには「太く短い人生を一度体験してみませんか」「長生きできる自信のある方にお勧め」などと、挑発的なフレーズが並びます。青森県では「青森の“短命”は、もはや全国区になった」とみて、ならばと、これを逆手にとって企画したということです。そして、「青森県民が健康づくりを意識するきっかけにもなれば」と話しています。
ツアーは今月20日、21日の2日間の日程で行われ、弘前市内をバスで巡ります。定員は10人、申し込みの締め切りは今月15日で、5日現在、まだ余裕があるということです。
「健康で長生き」に特効薬はありません。地道に取り組んでいくしかないのかも知れません。NHK青森放送局では、平成25年度からその名も「脱短命プロジェクト」を展開。毎週金曜日に夕方のニュース番組で「元気あっぷる体操」というコーナーを設け、体操の普及を図っています。「元気あっぷる体操」、あなたもやってみませんか?
ツアーは今月20日、21日の2日間の日程で行われ、弘前市内をバスで巡ります。定員は10人、申し込みの締め切りは今月15日で、5日現在、まだ余裕があるということです。
「健康で長生き」に特効薬はありません。地道に取り組んでいくしかないのかも知れません。NHK青森放送局では、平成25年度からその名も「脱短命プロジェクト」を展開。毎週金曜日に夕方のニュース番組で「元気あっぷる体操」というコーナーを設け、体操の普及を図っています。「元気あっぷる体操」、あなたもやってみませんか?