<仙台中2自殺>いたずらや無視 悩み記載
仙台市泉区の市立中2年の男子生徒(14)が3日に自殺した問題で、市教委は4日、男子生徒が自転車を壊されるいたずらを受け、校内アンケートに悩みを記入していたことを明らかにした。市役所で記者会見した大越裕光教育長は「現時点では自死の原因がいじめだとは認識していない。生徒らに聞く必要がある」と述べ、今後詳しく調査する方針を示した。
市教委は担任らから聞き取りし、学校が2015年度に4回実施したアンケート内容を確認。男子生徒が昨年6月、自転車のハンドルを部活の後輩3人に曲げられるいたずらを受けたほか、「きもい(気持ち悪い)と言われる」「ほかの生徒に無視された」などと書いていたことが分かった。
悩みの記載があったたび、担任は男子生徒と面談。生徒は「(トラブルは)特にない。大丈夫」と答えたという。面談内容は保護者に伝えていた。
市教委は3日深夜、男子生徒の保護者と面会。保護者からは「亡くなった理由が思い当たらない。学校生活について調べてほしい」との要望を受けた。学校は近く全校生徒にアンケートを実施し、詳しく調べる。
記者会見には男子生徒が通っていた学校長も同席。「大きく成長するはずの子どもが自ら命を絶ったのは痛恨の極みだ」と述べた。
自殺した生徒と同じクラスの男子生徒(14)は「とても悲しい。みんなを元気にしてくれる明るい人だった」としのんだ。
2016年02月05日金曜日