ワシントン=佐藤武嗣
2016年2月5日10時52分
米大統領選の共和党候補者指名争いをめぐり、トランプ氏が、アイオワ州の党員集会で不正があったとしてやり直しを求め、騒動になっている。勝利したクルーズ上院議員の陣営が選挙前に、他の候補についての誤った情報を流したことが全体の結果に影響したとして、投票をもう一度行うよう求めている。
発端は、クルーズ陣営が党員集会の直前に支援者らに流した音声メール。ライバル候補の元神経外科医のカーソン氏が近く撤退を表明するとし、クルーズ氏への投票を促す内容だった。
だが、これは事実無根で、クルーズ氏はカーソン氏に正式に謝罪。トランプ氏は3日、「多くの有権者は、クルーズ氏の詐欺行為により、カーソン氏ではなく、クルーズ氏に投票した」とし、党員集会やり直しか、クルーズ氏の得票を無効とするよう求めた。
トランプ氏は事前の世論調査で同州で支持率トップだったが、結果はクルーズ氏に敗れ、2位だった。
一方、4位に終わったカーソン氏も「支持者に私が選挙戦から撤退すると信じ込ませた」とクルーズ陣営を批判。共和党内は、これまでも候補者同士による中傷合戦を展開してきたが、今回の問題で、泥仕合がさらに激しくなりそうだ。(ワシントン=佐藤武嗣)
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朝日新聞国際報道部
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