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*イケメン王宮 ホワイトデーミッション アラン編・第一話*

2013-03-18 21:45:56 | イケメン王宮☆ホワイトデーミッション
こんにちは

イケメン王宮を今日も攻略中です


それではアラン編です



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温かな日射しが窓から降り注ぐ、ある日のこと・・・―。

久しぶりにお休みをもらった私は、

いつものお世話をしてくれる若いメイドの女の子と、

身支度を整えながらのおしゃべりを楽しんでいた。

(お城に来てから同年代の女の子と話すことってないから、)

(すごく、楽しい時間だな)

考えているとふと、メイドの女の子の様子がおかしいことに気づく。

「・・・・・・?」

(どうしたんだろう、何だか・・・)

「顔色が悪いみたいだけど・・・・・・」

メイド「少し、風邪を引いてしまったのですが、大丈夫です・・・・・・」

返事を返してくれるものの、その身体はぐらりと揺れ、膝から床に崩れてしまった。

「・・・・・・大丈夫!?」

私は慌てて立ち上がり、メイドの女の子の背中を支える。

するとその時、部屋のドアが叩かれた。

「アラン・・・・・・!」

迎えにきてくれたのか、姿を見せたアランに私は声をあげる。

アラン「・・・・・・・・・」

察したアランが黙ったまま、メイドの女の子を抱き上げてくれた。

「・・・・・・あ」

その瞬間、なぜか小さく胸が痛む。

アラン「おい、どこに運べばいいんだよ」

アランの言葉にはっと顔を上げ、私は急いでドアを開いた。

「とにかく、診療室へ・・・・・・」




診療室からの、帰り道・・・―。

私は一人廊下を歩きながら、

倒れてしまったメイドの女の子のことを考えていた。

(小さな弟がいるから休めないって以前に聞いたことがある・・・・・・)

「・・・そうだ」

私はふと足を止め、眩しさに目を細めながら窓の外を見やる。

(日ごろのお礼に、今日だけ私が代わりに働こうかな)





城下に買い物に出かけようと考えていた私は、

ついてきてくれるはずだったアランに、用事が出来たと話をしていた。

「ごめんなさい、アラン」

(アランにメイドになるなんて言ったら、反対されるかもしれないから・・・・・・)

アラン「・・・・・・・・・」

黙ったまま私の話を聞いていたアランが、低く呟く。

アラン「・・・他の用事、ね」

私の顔を覗きこみ、アランが目を細めた。

アラン「お前、何か隠してねえだろうな」

その言葉にわずかに鼓動を跳ねさせながらも、私は口を開く。

「大丈夫だよ、心配しないで」

アラン「・・・・・・・・・」

私が浮かべた微笑みに、アランがますます眉を寄せた・・・。





何とかアランに説明を終えた私は、メイド服に着替えていた。

布を頭から被り、私は顔をうつむかせる。

(気づかれないよね・・・・・・?)

こっそりと、持ち場である中庭までやって来た。

掃除道具を広げながら、私は人の気配がないことにほっと息をつく。

(まだそんなに顔を知られていないはずだから、)

(きっと大丈夫だよね・・・・・・)

考えながら掃除を始めると、ふと訓練の声が聞こえることに気がついた。

(アランの声がする・・・・・・?)

私は顔を上げ、視線を闘技場の方へと寄せた・・・。




そっと覗き込むと、そこには一人訓練をするアランの姿があった。

(格好いいな・・・・・・)

その姿に勇気づけられ、私は箒を持つ手に力を込める。

(私も、頑張らなくっちゃ)

考えていると、アランとふと目が合ってしまう。

アラン「・・・・・・・・・」

眉を寄せじっと見つめられ、私は急いで視線をそらした。

(・・・・・・!)

慌ててその場を去ろうとすると、後ろから低い声で呼びとめられる。

アラン「おい」

「・・・・・・あ」

恐る恐る振り返ると、

そこには怒ったような表情を浮かべるアランが立っていた。

アラン「何してんだ、お前。・・・用事って、それかよ」

「・・・・・・っ」


アランに呼び止められ、私は足を止めた。

心臓はいつのまにか早鐘を打っている。

(もう、ごまかせないよね・・・・・・)

頭から被っていた布を取り、私はゆっくりと振り返った。

「・・・・・・どうして、私だってわかったの?」

アラン「わかるに決まってんだろ」

呆れたように息をつき、アランが私をじっと見る。

アラン「・・・で?何してんだって聞いてんだけど」

「あ、あの・・・・・・」

ゆっくりと歩みよるアランに、私は慌てて説明をした。

「・・・・・・というわけで、今はメイドとして・・・」

アラン「・・・・・・・・・・・・」

すると目の前に立ったアランが、睨むように目を細める。

アラン「だから、何でプリンセスがそんなことやってんだって聞いてんだよ」

「・・・・・・いつもお世話になっているから、こういう時くらいお返しがしたくて」

告げると、アランが長く大きなため息をついた。

そして手を伸ばし、箒を持つ私の腕をつかむ。

「え・・・・・・!?」

手を引かれるまま、私は歩きだすアランの後を追った。

「待って、アラン・・・・・・!」




アランに強引に腕を引かれるまま、私は中庭へとやって来ていた。

「待って、アラン・・・・・・!」

アランの顔を見上げ、私は尋ねる。

「どこに行くの?私、まだお掃除が・・・・・・」

アラン「着替えてこいよ」

「え・・・・・・っ」

アランの言葉に、私はぴたりと足を止めた。

(それって、メイドとして働くなってことだよね・・・・・・)

アラン「・・・・・・おい」

私の様子に気づき、アランも同じように足を止め振り返る。

「あの、アラン・・・・・・」

掴まれたままの腕を熱く感じながらも、私はアランを見上げた。

「お願い、アラン。今日一日だけ・・・・・・約束したの」

アラン「・・・・・・・・・」

ため息をついたアランの指先が、私の腕から離れていく。

そして顔を背けると、眉を寄せたまま告げた。

アラン「・・・・・・勝手にしろ」

「あ・・・・・・」


慌てて口を開こうとした瞬間、後ろから明るい声が響いてくる。

???「あれ。こんなところで、どうしたの?」

(この声は、もしかして・・・・・・)



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つづきます
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