2016年01月

2016年の激動過ぎる1月がそろそろ終わろうとしています。
っていうか、やっと一か月(涙)?もう疲れ切った感があるのですが…。

さて、SMAP騒動もベッキー騒動も一段落。
SMAP騒動の方は、まだ余波が続いていますが、まぁこれは…しばらくしたら収まります。ほっときゃいいです。ベッキーさんの方は10本のCMと9番組のレギュラー、全部降板。休業という名の降板なんでしょうね。さすがにここまでいくとかわいそうな気がしますが、以前のブログで指摘した通りで、この両者は初動が悪すぎました。

対して、先日の甘利さんの会見。
すでに、ネット上では、応援の声が上がり始め、早期の復帰を渇望する声が多く聞かれ始めています。

小泉進次郎氏、甘利大臣辞任に「大変残念」(日刊スポーツ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160129-00000086-nksports-pol

甘利明氏の突然の辞任 きっぱりと潔い姿に「現代の武士」と称賛の声も(J-CASTニュース)
http://news.livedoor.com/article/detail/11122183/

こうなるんだよなぁ…という感じ。まさに、明暗を分けた感じのこの3者。リスク対応やネットのリテラシーの観点から整理しておきましょう。



【まず『リスク時の対応』という観点から整理しましょう】

この1月に起きた3大事件は、芸能と政治、という一見すると関係なさそうな世界のものに見えて「リスク時の対応」という視点から考察すれば、非常に興味深い事案だったと考えられます。

現代のリスク時の対応における基本中の基本とは3点で、先週の私がキャスターを努める『ニュースリアル』でも経済ジャーナリストの須田慎一郎氏に解説してもらいましたが…

1、丁寧な事情説明をすること
2、その内容を踏まえ「問題点」を明確にすること
3、その問題点を踏まえて「解決策」(対応策)を明示すること

となります。

例えば、私自身が以前勤めていた職場とトラブルになった時は、私は3週間以上かけて自分に何が起きたかを説明し、その問題点を明らかにしてから、謝罪のコメントを出しました。
そして、迷惑をかけた古巣を退社し、その会社に留まれば得られたであろう、給与や生涯賃金をすべて放棄することで、責任の一端としました。

あれから間もなく3年。

私は現在、本当に多くのお仕事を頂き、去年2015年の1年では、日本の「男性フリーアナウンサー」としてかなり上位の収入を得られるところまで参りました。
退社直後は3か月でお給料が10万円の時もありましたので、精神的にもきつい時期は確かにありましたが、今となってはいい思い出。やはりあの時に、自分に厳しく、筋を通したのが正解だったと痛感しています。

全く同じなのが甘利さんでした。

会見を皆さんもご覧になったことでしょう。
まず、非常に丁寧な説明から入りました。甘ったるいナァナァな質問をしている記者も多数いましたが、元朝日新聞のジャーナリストの方も会見場に入れて、厳しい質問もいくつも受けてらっしゃいました。あのジャーナリストさん、誰か知りませんが、素晴らしい取材者ですね。中央にもあんな優れた方がいるのだなぁ…と感心しました。そしてその質問を全て受け付け、逃げなかった甘利さんの姿勢も高く評価されるべきです。

甘利さん、そういうところがあるんですよね。

私が以前2回ほど直接インタビューさせていただいた時も、けっこう厳しい質問をぶつけましたが、真正面から答えてくださっていました。実はこれは昨日の番組中にも申し上げましたが、私は甘利さんこそ、ポスト安倍の最右翼だと考えていました。豊富な知識もある。ガッツもある。なので、今回の件は残念ですが、逆に甘利さんらしい。方々から評価する声が上がるのは当然のことです。



【ジャニーズとサンミュージックはリスク時の対応を完全に見誤った】

逆にジャニーズ事務所のSMAP騒動の対応と、ベッキーさんの件を思い出してみましょう。

1、「正確で丁寧な説明」は一切なく…(質問すら受け付けなかった)
2、説明がないので何が問題なのかも全く理解できず…
3、SMAPの皆さんは公開処刑状態となりましたが、ベッキーさんに至っては何とそのまま何事もなかったかのようにテレビに出続けようとしました。

こんなので許される時代では、もうないのです。

ネットを通じて、情報の共有が簡単にできる時代です。反感を持っている人たちが結託して、総攻撃を仕掛けることなど、いとも簡単にできる時代なのです。事実、木村拓哉さんをCMに起用した日本和装ホールディングスの吉田社長は自身のブログで、膨大な数の苦情が届いて困惑していることを書いています。

SMAP・木村拓哉の「日本和装」CMに「放映を止めろ」の声!(サイゾーウーマン)
http://news.livedoor.com/article/detail/11123624/

中には
「放映を止めろ!」
「教室に行こうと思っていたがもう行かない」
という声もあるとか。こうなると「イメージ」を何よりも大切にしなければいけないスポンサーサイドとしても何らかの対応をしなければいけない可能性が高まります。皆さんの前では正確な金額は公表されておりませんがはっきり申し上げて…

CMってめちゃめちゃ、お金、高いんです!

なので、契約もとても細部に至るまで決まっているものなのですが、ベッキーさんの場合だと、通常の「違約金」となる2倍の金額に上乗せして「ご迷惑をおかけしたので…」ということで3倍の金額を返金するのが通例となるんです。これを業界では「3倍バック」と言います。完全にタレント側に落ち度があるときに発生する業界の通例です。

ベッキーさんのCMの契約料は恐らく2000万円だと推定されます。なので、通常の違約金だと4000万円。今回は、事務所サイドはスポンサー各社に5000~6000万円を支払わなければいけないのではないかと推察します。



以前のブログでも指摘しましたが、現代社会はネットの普及によって
『今までごまかせていたものがごまかせなくなる』
社会となっています。あまり侮らない方がいいのですが、芸能界の古い価値観の方々には、これは分からない部分が大きいのかもしれません。

では、この「ごまかせていたものがごまかせなくなる」仕組みとシステムとはどのようなものなのでしょうか?「ネットリテラシー」の観点から、次回のブログでその怖さと原点を探ってみましょう。

立場上、それぞれの思いも分からなくはないのですが…やはり、今回のSMAP騒動を総括すると、「みんなが大ダメージを負った」の一言でおしまいだと思います。

【SMAPの5人は?】

あの会見は「いい印象」とは到底言えないものでした。
もちろん、今までファンでいてくれている人たちは、あの程度では離れないでしょうし、今までアンチだった人たちも何も変わらないでしょう。
問題なのは「好きというわけでも嫌いと言うわけでもなかった」層の人たち。この人たちが完全に離れました。今まで一番多かった層は確実にこの層なのですが、先入観なしに見れば、あの会見は好印象を持ってみられるものでは到底ありませんでした。

1月18日に行われた5人揃っての記者会見…と言うか生謝罪を受けて、週刊女性さんが1200人のファンの方々に取ったアンケート調査においては、
「あの謝罪に納得が出来ない」
と答えた人が実に94%という…圧倒的な数字となりました。

SMAP謝罪「納得できない」が94%、「木村応援できない」

これは相当な数字と受け止めて間違いありません。ファンでそれです。ファンでもなかった人たちは…ひょっとしたら、それ以上の数字であったと考えるのが一般的でしょう。つまり、今まで「なんとも思っていなかった層」が「何か違和感を感じる層」に変化したと分析できます。もっと言うと、今まで何とも思っていなかったのに「少し嫌悪感を感じる層」に変化した可能性すらあります。それらから考えられるジャニーズ事務所というマネジメント会社のダメージは…

【ジャニーズ事務所は?】

今回、一番ダメージの大きかったのがマネジメント会社のジャニーズ事務所です。
以前のブログにも書かせていただきましたが、少し対応の仕方が…時代遅れというか…ちょっと今の時代に適さない方法であったと言わざるを得ません。
本来は、今回の騒動はジャニーズ事務所内の内輪の話でしかありません。しかし、その騒動を国民的な人気者であるSMAPの5人に集約させてしまいました。
すでに多くの指摘がある通りで、本来の企業モラルから考えますと「混乱させたことを受けて」謝罪すべきなのは事務所の社長であり責任者たちと言わざるを得ません。
また、「夜回り先生」もおっしゃっていたことですが、

SMAP解散騒動 「奴隷にしたいのか」…夜回り先生、ジャニーズ事務所に激怒

これは完全に夜回り先生こと水谷先生の言うことが正しくて、芸能界って、ちょっと今の時代にもう合わなくなっちゃってるんです。本来、ご両親たちから大切な子供たちを預かっている芸能事務所は、厳しくても親代わりとして芸能人たちに接しなければいけないんです。
それが、今回の騒動は
「外に出ていくんであれば不義理だ!指を詰めろ!」
という世界の価値観と、何も変わらないものなんです。水谷先生の言う通り、40も過ぎた一人一人大人の男性が、自分の道を歩もうとすることは、一般常識の観点から許容されるべきことです。それを、ほとんどさらし者にして公開処刑されても…

視聴者が混乱する

んですよね。そういう世界に慣れていないから。「うわぁ。怖い世界だなぁ…」でおしまいです。そしてその価値観は「つぶやき」となってTwitterやFacebook上で大拡散されます。テレビごとき、わずか1000万人や2000万人にしかリーチ出来ないんです。今やSNSを使っている人口は、日本だけで5000万人とも6000万人とも言われる時代。
前回のコラムでも指摘させていただいたのですが、これは「イメージ」というフワッとしたものに大きな傷を残すことになります。そこで、個人的に飲み仲間である、ある大手広告代理店の営業マンに電話をかけ取材をしました。すると

「今すぐということにはならないと思うけれど…これから先はダメージになる可能性が高いです。商品には商品の『イメージ』というものがありますから、今回の件でSMAPだけではなく、ジャニーズ事務所事態に『黒いイメージ』が付きまとうことは避けられないでしょう」

との分析でした。ジャニーズ事務所さんを積極的にCMキャラクターに使用したい!という企業は、今までよりはかなり減る危険性があるかもしれません。

【報じたマスコミは?】

そして、もう一つ、ダメージを負ったのではないか?と感じているのが、テレビや新聞をはじめとした「マスメディア」の存在です。デーブスペクターさんがおっしゃっていましたが…

SMAP報道「テレビはパイプあるのに一切独自取材しない」 デーブ・スペクターの核心発言にスタジオ凍りつく

これはデーブさんの指摘が素晴らしい。完全に正論であり、誰も反論できないことでしょう。そして、スタジオのみんなが黙ってしまったことから
「あぁ…みんな、ジャニーズの悪口を言わないように圧力をかけられているんだなぁ…」
ということが「バレて」しまったのです。テレビや新聞なんて、いつも偉そうに上から目線で他の企業は叩いているくせに、相手が少し怖い存在になるとどうせ口をつぐみ、言葉を減らし、問題の一つも指摘できないチキン集団なんだ、ということがバレバレになってしまったのです。

もともと、政治関係の興味のある人は、もう現在のマスメディアがどれだけズブズブでナァナァであるか、ばれていると思うんですが、今回は政治などにはほとんど興味のない奥様方までが
「なんだか、テレビって、ジャニーズ批判、禁止されているんじゃない?」
って気づき始めちゃったんです。そうです。はっきり言いますが、

ジャニーズ批判、全面的に禁止されています。

ある番組のコメンテーターを務める方のマネージャーさんとお会いする機会がありました。その方から聞いたのですが
「打ち合わせの段階で、ジャニーズの批判は絶対にやめるように!と強く、3回も注意を受けた」
と。情報番組の打合せでここまできつく言われたのは初めてでした、とおっしゃっていました。

あぁ、やっぱりか…と。

想像ですけど、恐らく、ジャニーズ事務所さんはそこまでのこと、言ってきてはいないと思いますよ?私も昔からジャニーズネタも扱ったことがありますが、ジャニーズ事務所さんから注意を受けたことなんてありません。当然、当ブログも、なんの注意も圧力も来ません。ジャニーズさんのところは、
「不当な発言で名誉を傷つけられた」
ようなことがあれば、当然文句を言ってきますが、少なくともこちらが筋を通し、冷静な分析とともに、まずかった点がジャニーズ事務所にあって、それを指摘したと言って、四の五の言ってくるような所ではない、というのが正直な感想です。

ではなぜ、今のテレビ局は徹底的にジャニーズ批判を封印しようとしているのか?これも私の経験から申し上げます。

カッコつけたがりのバカ上司たちがいるんです。

これでおしまいです。
ん?何の話か分かりません?そうですね…要はですね…テレビ各局って「業界人ぶる」のが好きな人って結構多いんです。
「俺、キムタク、育てたんだぜ?」
的な。
「あー、はるかちゃん(綾瀬はるかのこと)ね~、うんうん。いい子だよ、うん」
みないな。
そんな、寒い連中、めちゃ多いんです。で、そんな連中って良く知りもしないのに、
「いや~ジャニーさんとことバーニングさんは怖いからさ~」
とかよく周囲に言ってたりしてるんですけれど…あのね、理不尽なことを言われたり事実誤認を言われたりしたら、文句なんて言われるのが当たり前なだけなんです。で、一度、適当な放送をして、ガンガン文句言われたのをもとに
「ジャニーさんとこはさ~」
「バーニングは怖くてね~」
とか言ってるのって、結局何も分かっていない奴らです。僕らのようにテレビで表に立ってガンガンいう連中って、批判や指摘も来ますけれども、個人的な感想を言うと…

彼らは筋のズレたことは言ってこない。

本来であれば、今回のSMAP分裂騒動に関しては、ジャニーズ事務所の批判も、最低限、してあげるべきでした。でなければ、ジャニーズさんのところが「怖い圧力団体」的に映ってしまい、印象だけが悪くなるんです。そして、それすら言わないテレビ局なんて、もう誰も信じない存在になるだけの話です。
私は、今回のケースでダメージを受けたのは…実はテレビ局が一番のダメージになってそうな気すらしています。ボディブローのようにね。

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今回の件…総括すると、みんなが傷つきました。
でも、勝手な予想ですが、SMAPのみんなだけは多分今後も大丈夫な気がします。今回の件でジャニーズ事務所さんも分かったと思うのですが、SMAPはかなり「特別」な存在なんです。社会のインフラとまでは言いすぎなのですけれど、2020年のパラリンピックもあります。今はいったん静観でしょう。

明日にも甘利大臣の会見があるとのこと。
バラまきだらけの筋の悪い補正予算もあっという間に通っちゃいましたし、もうそろそろ落ち着かないとですね。

多くのマスメディアが
「SMAP騒動、ひとまず一件落着」
と報じました。

そして、多くのネット上で
「逆だろ!」
「怖いわ!」
というご意見が溢れています。

そうですね。さすがに…ちょっと…な会見だったと言わざるを得ないのが真実だと感じました。多くのテレビマンも、多くの業界関係者も、本当は頭を抱えているんだと思います。ジャニーズ事務所さんに気を使ってあまりきつく言わないようにしているんでしょうが、どれだけ大幅に譲歩したとしても、あの月曜日の「生中継で行われた謝罪」は

成功とは言い難い

と結論付けざるを得ないものがあります。そして、ジャニーズ事務所さんがこのままで本当に大丈夫なのか、何度かお世話になったものとして、心から心配しています。





ベッキーさんの会見の時にも同じことを想いましたし、本当に一度…すべての芸能事務所さんがちゃんと見直しをしてほしいのですけれど…歴史があろうがどうであろうが関係なく…芸能事務所のみなさん…

ちゃんと力のあるコンサルタント、付けてらっしゃるんでしょうか?

これは本気で憂慮しています。
以前の当ブログでも指摘しましたが、今は「昔とは全然違う」のです。それを自覚しなければいけない。今までは
「バカな日本人はすぐに忘れてくれるんだ~」
とタカをくくれる側面って、本当にあったのです。実際に日本人は特に忘れっぽい人種であったことは事実なのです。
しかし、私は以前、日本を代表する大手のテレビ局に勤めていましたが、その局は1度「とても大きな失敗」をしました。

震災で日本の芸能人たちも懸命にチャリティー活動をしている中…何かのブームだったのでしょうか…?局内でどんな話があったのかは、当時米国に赴任していた私には分かりませんが、ある特定の国のタレントさんばかりを狂ったように押し続けました。
なんで日本を無視して別の国のタレントの情報ばかりを流し続けるんだ!
日増しに大きくなっていく批判の声。
しかし、私の勤めていたその局はその声をすべて無視。批判するツイートを流したタレントを芸能界から圧力をかけて追放し、5000人とも1万人とも言われる大規模な人数で行われたデモを…

完全に無視

しました。
ネット上を中心に怒りという怒りが沸き起こり、そこで「流れ」が出来上がってしまいました。当然です。その局は他社に異物が混入しているなどのニュースは延々流し批判をしています。自分たちの都合の悪いニュースには圧力をかけ、無視を決め込むのか?怒りの声が上がり続けました。

以前と違うのは…「圧力をかけられる場所」など「テレビと週刊誌だけ」なのです。もう一つの「大メディア」に成長した「ネット」の中では、あくまで自由な言論空間が広がっているのです。ネット上では、その局の姿勢は非難され続け、ついにそのテレビ局は「日本を代表するテレビ局」から、去年はついに視聴率が4位に転落。開局以来初となる赤字経営となり、未だに出口が全く見えない状況が続いています。

ネットをよく見てください。

未だにそのテレビ局が叩かれ続けていることがよく分かるでしょう?

今は「ネット社会」なのです。「リスクに対する対応」を一歩でも間違えた場合、今まではフタをすればよかった…忘れてくれていたことが、何年たってもコピーペーストされ出回り続け…ボディーブローのようにダメージを受け続ける時代なのです。


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ベッキーさんを抱えるサンミュージックさんも、今回のジャニーズ事務所さんも、日本を代表する大手の芸能事務所であり、歴史もあり古い考え方の上層部も多数いることでしょう。
しかし、若手の社員の皆さん、どうか真剣に上層部に訴えられた方がいいと思うのです。

少なくとも、リスクマネジメントのコンサルは雇った方がいい。そこはケチるところじゃあない。

ベッキーさんの会見では、あまりにも初歩的なミスを犯しているのです。以前私が指摘させていただいた「質問を受け付けないこと」や「ウソと受け取られる話をしてしまったこと」などもそうですが、何よりも第一歩目として…

『相手の奥さんに対する詫びが全くない』

のが致命的すぎました。私は今でも、ベッキーさんは何らかの形で「質疑応答を加えた会見」をやり直した方がいいのではないか…と思っています。それくらい、あの会見は上手ではなかった部分がありました。

今回のSMAPのみなさんのも全く同じなんですよね。最低レベルのコンサルタントが付いていれば、あんなこと、絶対にやらせないんです。危機管理上、最もまずい対応だったと言わざるを得ません。

何がって?
木村さんが中心なところ?
言わされてる感?
一方的にしゃべっただけなところ?

まぁ…そうです。それらは全て間違ってはいないです。色々とまずい点は多々あるんですけれど…

あれ…

事務所が仕切った会見ですよね…?





いや…





一言目に、普通「ファンへの感謝」じゃないの(涙)??

もう、誰もが思ってることを言いますが、いったい何人のファンが声を上げてくれたと思ってるんでしょうか?いったい何人のファンが購買運動などをしてくれたと思っているんでしょうか

全文、ネットで上がっているので、もう一度読んでみてください。一言も言ってないんです。ファンへの感謝を。要は…ジャニーズ上層部への謝罪を「公開でやらされてるだけ」なことが、バレちゃってるんです。
国民的なアイドルグループであるSMAPは「事務所の持ち物ではなく、国民にとっての財産なんですよ」と以前のブログでも指摘しました。その財産が、

5人でまたそろって
笑顔でいてくれること

を願って…何人のファンたちが署名活動など、動いてくれたと思ってるでしょうか?普通、テレビを通じてメッセージを発表するのであれば、絶対に、一言目は「感謝」でなければいけない。
「ファンの皆さんのおかげで、僕たちはまたこうして5人でいられます」
という言葉はどこかになければいけないはずなのです。

これは、最低レベルのコンサルに話を聞けば、誰でも教えてくれる程度の指摘です。と、言うことは、今回の会見にいたるまで、ジャニーズさんは今のこのネット社会に対応するための「最低レベルの助言」を誰からも得ていない可能性があるのです。

これはまずい。要は…あれを「誰も止めなかったこと」がまずいのです。

あの会見は…「会見」になっていなかったのです。多くのネット上で言われている通りで、若者の言葉を借りて言えば「公開処刑」。古い言葉で言うなら「見せしめ」的なニュアンスが強すぎました。これは、テレビ業界で働く私たちには…そこまで違和感のあるものでもなかったりするのですが…視聴者のみなさんにはちょっと刺激が強すぎるのです。と、言うよりも、かなりショックで「嫌悪感」を覚えた方がほとんどでしょう。

今回の対応は、多くのジャニーズ事務所を信頼し愛してきた方々にとって、少なからず失望感を感じざるを得ないものだったことは確かです。私個人的には、もう十分に気もすんだことでしょうし、どうか中居さんはじめ、SMAPが5人全員で笑顔でいられる状態を、早く作ってあげたいと心から思います。それは親御さんたちから大切な子供を預かる芸能プロとして、必ずしなければいけない対応だと思います。

逆に、今のままで放置してしまっては「イメージ」というとても大切な部分に大きな傷がついてしまうでしょう。押さえつけられるテレビ局などはなんとかなるとしても、新たにCMなどが入ってくるでしょうか?私は、今のまま放っておいてしまった場合、新たなCMはほとんど入ってこないのではないかとすら心配します。

私自身、何度かお世話になったこともありますし、日本の芸能界をここまで引っ張ってきてくれた素晴らしい芸能プロであるジャニーズ事務所。今回の件が、小さくないダメージなる可能性があることはとても心配なことです。


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繰り返しになりますが、ベッキーさんの件も含め、心底思うのですが、日本の…特に歴史のある芸能プロダクションの皆さんは、多くの日本企業と同じように、リスク管理のコンサルタントを早めに入れるべきだと思います。今の大手企業は、もうほとんどが顧問契約など、リスクを管理し対応を専門とする集団を抱えています。今までは侮れていたものが、一歩間違えただけで「破壊的なダメージ」につながるリスクがあるためです。

一部報道では「中居さんたち4人に何らかのペナルティがあるのでは?」などと報じられていますが、お願いだから誰か止めてあげてください。
ペナルティ?バカバカしい。
今、ジャニーズ事務所が全力で取り組むべきは、

5人の笑顔を見せること

です。それがファンの皆さんへの心からの感謝に代わるはずです。逆にその対応が上手に出来なかった場合、日本を代表する大手芸能プロの「凋落の1ページ目」に、あの5人の会見が刻まれる可能性すらあるのではないか…?それほど心配になる会見でした。

SMAP問題が大変なことになっているので、私の元にも質問や取材が相次いでいます。
基本的には、読売テレビでレギュラー出演している「上沼・高田のクギズケ!」で最初にいろいろとお話ししたいので、このブログに書いてしまっては上沼恵美子さんたちに申し訳ないのですが…この質問…



【質問】
Q,昨日来、SMAPのお話が賑やかですが、一方で新聞等の報道については、ジャニーズ事務所側の情報にもとづいており、飯島氏側の言い分では無い、というような指摘も出ています。
長谷川さまもフジとの問題の際にご経験されているかとは思いますが、こうした、両者の言い分均等ではなく、どちらかに偏ったような形での報道について、取材する側、される側双方、どういう事情があるのか?分かる範囲で教えていただけないでしょうか?



に関しては、私が全国各地で講演などを行いながら訴え続けている「メディアリテラシー」にまつわる部分ですので、少しお話しできるかと思います。


【大前提を整理しましょう】

まず、今回の大前提を少し整理しましょう。
今回のSMAPのスクープは1月13日のスポニチと日刊スポーツのスクープというのが世間の皆さんの大体の捉え方だと思うのですが、そもそもそれはちょっと間違っています。
年末年始って、週刊誌にとってはけっこう大切な時期で、特に年始一発目の特集号で何を書けるのかって結構、記者の皆さんは重要視しているんです。

今回のケースなんですが…「きっかけ」は既に皆さんもお気づきの通り、
1、文春さんのベッキーのスクープ
なんです。新春一発目に文春さんはガツン!とライバル誌にかましてきた。で、焦ったのがライバル誌の新潮さんです。週刊文春と週刊新潮。この2大誌は同じ毎週木曜日発売の週刊誌として、お互いを意識し合いながら切磋琢磨してきました。そこで、ちょっと時期は早かったんですが、新潮さんが
2、新潮さんがSMAP解散を書こうとする
動きを取らざるを得なくなったんですね。ですが、取材の鉄則なんですが、一方的な取材や文章って訴訟の対象になる可能性がありますので、月曜日までの段階で「新潮側としてはジャニーズ側に取材依頼(コメント取り)をしなければいけない」ルールがあるんです。
その「週刊新潮」のスクープをつぶすために流されたのがスポニチさんと日刊スポーツさんの
3、「SMAP」解散というスクープ記事が出る
というわけです。つまり、スポニチさんと日刊スポーツさんの記事は「ジャニーズ事務所さんの意向」を受けて書かれた記事であることが分かります。
そして、そうまでして新潮さんのスクープ記事をつぶそうとしたっていうことは…?わかりますね?そうです。ジャニーズ事務所には敵…正確に言うと、ジャニーズ事務所に「敵対的な存在」がいると考えた方がいい。ジャニーズ事務所に「不利益」があれば助かり喜ぶ勢力です。その「存在」が新潮さんの記事元と考えればいいわけです。

ではここで前提を整理しておきましょう。

・スポニチさんと日刊スポーツさんの記事元は「ジャニーズ事務所」である
・週刊新潮さんの記事元は「ジャニーズ事務所にダメージがあることが『何らかの利益につながる』存在」である可能性がある


【記事内容を整理してみる】

実は、こうして相反する存在がネタ元になっているニュースの場合、「ヤフーニュース」だけなどを見ていると内容を読み解くのが少し難しくなるものなのです(色んなニュースをバランスよく取り上げてしまっているので)。しかし、よく記事の「ネタ元(どの新聞社の記事なのか)」を読み込むと、いくつもの『印象操作』とも受け取れる内容のほかに『両方とも同じことを言っている』内容が見て取れると思います。
そこで、双方の記事内容を精査しますと、

・今回のSMAP解散問題のきっかけは去年8月に行われた文春さんのメリー喜多川さんの単独インタビューのようだ
・そこからこじれて、SMAPのマネージャーである飯島三智さんがジャニーズを退社することのようだ
・木村さんを除く中居さんら4人は飯島さんについていく、と伝えたようだ
・メリーさんが激怒してこの4人を本気で追放しようとしているようだ

これらは「すべての記事で内容が全く同じ」なので、恐らく「確定」と想定できます。と、なると上記した週刊新潮さんの「ジャニーズ事務所にダメージがあることが『何らかの利益につながる』存在」とは、ずばり飯島三智さん本人か、飯島さんから相談などを受けた芸能界の大物筋からの情報と受け止められます。

そうして読んでみると週刊新潮の記事自体が、かなり「ジャニーズのメリー喜多川からのパワハラを受けた飯島が退社に追い込まれたようだ」という文面が目立つことが分かりますね。そうです。悪者がメリーさんになっているでしょ?
逆に、それらの記事をつぶして、印象を弱めるために書かされているスポニチや日刊スポーツの記事は、全体にジャニーズ事務所擁護の論調が目立ちます。飯島さんが悪者と書かれていることが分かると思います。

「情報」ってのはこうやって読み解いていくと少し整理されていくものなんです。


【では今後、どうなるの?】

さて、ネタ元の整理と印象操作を素っ飛ばして読むと、今回の件…実は「今までではありえない様相を呈している」ことが分かるんです。詳しくは、日曜日の「クギズケ!」でも話せればと思ってるんですけれど、要はですね…

芸能界のパワーバランスを世論が変えてしまう可能性が出てきている

という初めてのケースになる可能性があるんです。

今までの事情を考えますと、もう、勝負はついてるんです。飯島さんたちの負けです。これで、不義理を働いた飯島さんは芸能界から永久追放。そして、その飯島さんに着いて行くと決めた中居さんたち4人も同様に厳しい状況になる…はずでした。しかし、ジャニーズ事務所サイドは、2点だけ計算ミスがありました。

1点目。それは、スマップの5人の力と努力を侮ってしまっていたこと。

彼らは「事務所所属のタレント=事務所の商品」ではないのです。いや、法律上はそうなんですが…彼らはすでに『国民の財産』なのです。そこを侮りすぎている。もし、これで今まで通りに
「ケッ!逆らいやがって~!芸能界から追放してやるぞ~!嫌がらせ、しまくってやる~~」
なんてことをやったら、本気で国民が許さない存在なのです。少なくとも、こんなカッコ悪すぎる解散劇、絶対に許されないのです。ジャニーズ事務所が国民みんなから攻撃される事態を避けたいのであれば、今のままで解散させるのは…100%やめた方がいい。

そして、2点目。木村拓哉を残してしまったこと。

なぜ、木村さんが日本最高のスーパースターでいられるのか?
木村拓哉以上のハンサムは日本に1人たりともいないのでしょうか?いえ、います。
木村拓哉以上にスタイル抜群の人間はいないのでしょうか?いえ、います。
木村拓哉以上に演技が出来る人は日本に1人もいないのでしょうか?いえ、います。
なぜ、それなのに木村さんが「日本一」のトップスターでいられるのか?それは

「周囲の気持ちを敏感過ぎるほどに感じ取れる男」

だからです。もっと言うと「ファンの気持ちを絶対に裏切らない男」と言うこともできます。
メリーさんが木村さんを高く評価していることは業界では誰でも知ってる有名な話。なのでメリーさんは木村さんだけは残したかったのでしょう。しかし、木村さんはちょっとだけ他のタレントとは違う。

新人アナウンサーとして、27時間テレビで提供を読むとき。あまりに緊張にガチガチになってる私たち3人の…まだ何のキャリアもない新人アナウンサーに
「大丈夫、大丈夫だから!緊張しないで!絶対できる!」
と小声で声をかけてきた木村さん。
ドラマの撮影現場、私の知り合いの音声さんが少し失敗してしまい、周囲に怒られていた時のこと、
「失敗するよね、俺も昔、失敗ばっかでしたもん!」
とあえて、周囲に聞こえる声で話し、それ以上はその音声さんは周囲に怒られずに仕事をすることが出来たこともありました。

木村拓哉がなりたいんじゃない。
スタッフが思うのです。「木村拓哉を日本一のスターにしてあげたい!」と。

木村さんが周囲に気を使い、周りをフォローしていたエピソードなど、私が働いていた14年間でもいったい何個紹介することが出来るか。あの「木村拓哉が事務所に残る」以上…このままの形で解散は絶対にさせない。それが私の見立てです。少なくとも、解散するにしてもメンバーが離れるにしても「ファンが納得できる形」にはなると思う。そうでなければ、木村さんはたぶん自分を許さない。


とは言え、一度こぶしを振り上げたメリーさんのメンツもある。さて、どう転ぶのか。2月か3月ごろまではゴタゴタしてしまうかもしれないですね。やれやれ…。今年の芸能界はあまりに姦(かしま)しい…。DAIGOさんと北川景子ちゃん、完全に忘れられそうなんですけど…。




毎週土曜日にTOKYO MXにて放送されている、トップリーダーたちを招いてのトーク番組『未来展望』(07:05~07:30)。
LINEを作り上げた森川社長や話題のライザップを大成功させている健康コーポレーションの瀬戸社長など
「実際に成功し、実際に結果を出しているトップリーダーのみ」
をスタジオにお招きし、これまでの苦労話や人生哲学などを伺っています。私のレギュラー番組の中でも特に勉強になる番組であり、もしご興味のおありの方はぜひご覧いただきたい番組です。
(関東地方以外の方はBS12chにて毎週月曜日の18:00~放送中ですのでご覧ください!)

その『未来展望』で、私と一緒にMCを務めてくれている釈由美子ちゃんが第1子の妊娠を発表しました。ヤフーニュースでご覧になった方も多いかもしれないですね。
去年の結婚のニュースからそれほど時間がたっていない段階での妊活成功。昨日の収録でも心からお祝いを伝えておきました。去年はお父様とのお別れなど、悲しいニュースもあっただけに、釈ちゃんの愛らしい笑顔と、ほんの少しだけ膨らみ始めたお腹を微笑ましく見ていました。

しかし、本当に嬉しかったのは、収録が終わった後で、制作スタッフと話し合っているときに聞いた、制作陣の姿勢でした。

月に1度、4回分の放送を収録していく『未来展望』は体への負担も少なくありません。そこで、釈由美子ちゃんは現段階では、来月の収録分をもって、いったん産休に入ってもらうことになります。出産して、まだ生まれたばかりの子供との新しい生活…。どれだけ大変なことなのかは子供が3人いる私もよく分かりますし、同じく、子供を2人育てている担当制作会社「チエノワ」の社長を務める田中社長も同じ思いでした。まず、私たちが考えなければいけないのは釈ちゃんがスムーズに出産・子育ての生活に入ることです。

なので、そこまで遠くない未来に釈由美子ちゃんの後任を決めなければいけないのですが…

その時に田中社長が私に言った言葉を聞いて、私はこのチームと一緒に番組を作れていて、心から幸せだ、と痛感しました。
まだ29歳の若きベンチャー魂を持つ田中社長はJリーグから声もかかったサッカー少年でした。しかし、あふれ出るベンチャー魂を抑えられず、今は「チエノワ」という制作会社の社長として、多くの従業員を率い、忙しい毎日を送っています。その田中社長が釈ちゃんについて、こう言いました。

「長谷川さん、釈さんについてですが…『卒業』という言葉は使わないでおこうと考えています」

どういうことか?
『卒業』と言ってしまうと、番組から出て行ってしまう、ということになってしまう。でも、これから出産・そして子育て、という生活に入っても、いつか機会があれば「どのようなかかわり方であってもいつでも戻って来られるように」という思いを込めて

「『卒業』と言う言葉は使わないでおきたい」

と言うのです。
これは本当にうれしかった。一緒に今まで番組をやってきた以上、私たちは「仲間」です。よく聞く『卒業』と言う表現は、私も少々の違和感があった。今回の田中社長の姿勢を、私は全面的に支持します。


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先だって、国会議員が育児休暇を取るの、取らないのと、くだらない議論があったようですが、私は「論点がずれ過ぎている」と一蹴してきました。あまりに議論の質がレベルが低いと感じたからです。


「育児休暇を取ること」=「いいこと」 というのは少々「思考停止」ではないか?


私たち、『未来展望』のスタッフもチームも、みんな、釈由美子ちゃんに産休なんて与える気はありません。育休なんて取らせるつもりもありません。

彼女は必要な人材だからです。

でも、番組で一緒になった以上、大変で素晴らしい生活に挑戦しようとしている釈ちゃんを、全員で支えるだけです。私たちの中にある思いはたったそれだけです。
今の日本の時代遅れの議論を見ていると「育児休暇を取ることは素晴らしいことだ」と思考停止している人が少なくないのですが、私が生活をしていたアメリカニューヨークでは、そもそも「育児休暇」や「出産休暇」は存在しません。出産に充てられる「有給休暇」が存在するだけです。働いている女性陣は、みんな、出産後4週間~6週間で職場に復帰します。

「育児休暇を『制度として取る』とか『取らない』とか言ってる段階で、もう全然わかっていない」んです。取ったって取らなかったっていいんです。仲間が頑張ってんですから支えるんです。それでいいんです。

と、いう訳で『未来展望』からは釈ちゃんはMCからいったん外れます。それは、出産と言う素晴らしい挑戦に向かうからです。そして、そのまま子育てに入ってもらうからです。
でも彼女がまた…いずれの日にか、戻りたくなったら…余裕なども出てきたら…私たちはいつでも受け入れます。どんなかかわり方でも相談すればいいだけです。


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くだらない低レベルの意見を言い合ってる国会議員に言いたい。
縁あって、同時期に赤じゅうたんの上に集った仲間が出産するんでしょう?みんなで支えりゃいいじゃん。それすらできない人間はバッジなんて外せよと言いたくなる。

と、同時に1月やら2月というあのクソ忙しい時に「育児休暇取りま~す」とか言ってる議員も、もっと別のやり方があることくらい一度よく考えて欲しい。「すでに子育てに参加する意思のある人間が育児休暇取ったところで、何にも変わらない」んです。問題は『そっちじゃない』のだから。何言ってるか分からないかなぁ…。これが分からないうちは何にもできないんだけれど…。



話がそれました。
まとめると、釈ちゃん、おめでとうってことです。
お腹、大切にね。
結婚の準備って旦那はみんなノロノロするもんなんです(笑)。あんまり怒んないであげてね♫
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番組で6年間にわたりご一緒させていただいた竹田圭吾さんが逝った。

ニューヨーク赴任直前、海外でのご自身の多数の取材経験を踏まえ、いくつものご助言を下さった。
古巣とひと悶着あった時には、人づてに
「長谷川さんを信じています。絶対に負けずに頑張ってください」
とメッセージをいただいた。あの時は目頭が熱くなった。

アメリカから帰ってきたとき、あまりの痩せ方に驚愕したが、何とか自分が頑張り続ければ、室井さんやデーブさん・ピーコさんやピーターさんと同じように、またいつか、私がMCを務める番組でお会いできるかもしれない…そんな淡い期待を抱いていた。

結局、あの伝言のお礼を言うことができないまま旅立たれた。
51歳は早過ぎですよ…竹田さん…。

2008年・2009年。
毎日のように政権交代直前の政局を伝え続けるときに、竹田さんに相談したことがある。
「メディアは政権の監視役と言いますが、局アナである僕ごときがどのように伝えればいいかわからない」
竹田さんはおっしゃった。

「長谷川さんが取材して、現場を見て、思ったように言えばいいんですよ。無理して批判することもないし、無理して気を使うこともないと思うんです。僕たちが政権より上手に立って『いいことは良い。悪いことは悪い』と言えばいいと思って、僕はコメントしています」

実は、私の政権への接し方や取材対象への向き合い方は、あの時の竹田さんの助言を参考にしている部分が大きい。今風に言えば【是々非々】とでも言えばいいのか?

単純に「政権を批判していれば満足している」メディアやコメンテーターも多数いる中、あくまで自分の価値観に照らし合わせて、いい部分は褒め、悪い部分は批判できる、数少ないコメンテーターだったと思う。

竹田圭吾さん。
本当にありがとうございました。
あの日のあなたの言葉は…今でも私は、ジャーナリストとして正しい姿勢だと思っている。
受け継いでゆきます。どうか安らかに。

まぁ結局こうなってしまうだろうなぁ…というベッキーさんの話。
文春さん、相変わらずと言うかさすがと言うか…。新春一発目に、各スポーツ紙がウソ記事と飛ばし記事を書きまくって芸能マスコミの信用度を一気に低下させているなか、メガトン級の一撃。

個人的には「ゲスの極み乙女」というバンドさん自体全く知らなかったですし、未だに「世界の終わり(←?)」との違いが分からないし…どうでもいいんですが、気になったのがあの「会見」です。

サンミュージックさん…ユカイさんもいて知らない仲じゃあるまいし、一言くらい聞いてくれればいいのに…。あの対応…ダメの見本ですよ…(涙)。

リスク管理は一歩、間違えれば大ダメージとなる時代

近年「リスク管理」「リスク対応」が大きなテーマになることが多くなりました。それは「今までのネットがない時代の常識」がことごとく通用しなくなってきており、一歩間違えれば大損害に発展する可能性を秘めているからです。

多く取り上げられるのが「ペヤング」と「マクドナルド」の例です。

2014年12月2日。まるか食品の『ペヤング』の異物混入が発覚。
2015年1月3日日本マクドナルド・三沢店で『チキンナゲット』の異物混入が発覚しました。

この両者は、およそ1年前、わずか1か月差で起きた同様の「異物混入騒動」としてメディアでも繰り返し大きく報道されました。

発覚直後はまるか食品・日本マクドナルドともに「製造過程で混入は考えられない」と発表。まぁ、その通りだったのでしょう。私もその通りだと思います。今でも、この程度、彼らの提供する安い金額を考えれば、織り込み済みのことと捉える方が常識の範囲のはずです。

しかし、2014年12月4日、まるか食品は「可能性がゼロとは言いきれない」と同一ラインで製造した約5万個を自主回収することを発表します。

対するマクドナルドはどうだったのか?

2015年1月8日の記者会見までに4件の異物混入事故が会社側に届けられていたにもかかわらず、公開せずにいたばかりか、その後も、問題商品の販売は自粛したものの、問題店舗においても休業することなく販売を続行したのでした。



その後の両社に対する日本国民の視線はもうご存知の通りです。ペヤングは復活を心待ちにされ、多くのファンに支えられ、マクドナルドは過去最悪クラスの決算をたたき出すこととなりました。

私自身の体験から

ネットが普及してしまい、今までのように「写真週刊誌とテレビだけを押さえておけば勝手に国民は【バカだから】忘れてしまう」という時代はとうの昔に過ぎ去っています。今はリスクに対して『正しい対応』をしなかった場合、致命傷を受ける可能性のある時代です。古い芸能界の事務所には、まだそれを理解していない事務所がわずかですが残っています。

私事になりますが、私自身、過去に情けない事態を引き起こし、マスメディアに大きく取り上げられたことがありました。その大半は事実と反するものでしたが、ニュースでも全局で報じられました。
しかし現在、私はありがたいことに多くのテレビレギュラーだけでなく、月に30本近いコラム連載の仕事を頂き、大変充実した毎日を送らせてもらっています。今の私がいるのも、あの時の『対応』でミスをしなかったためと考えています。

当時の私が、マスメディア対応で絶対に「これだけは貫こう!」と決めていたのが実は2点だけです。
1、格好悪くてもいいので、評判を下げてもいいので「ウソだけは付かない」こと。
2、取材やインタビューは一つたりとも「断らない」こと
この2点、私は現在における多くの「リスク」に対応するための、最も大切なファクターではないかと考えています

私は、一切の隠し事をしないように、5万文字にわたるブログ文章と12万文字を超える本を出版し、丁寧な説明を心掛けました。出来るだけ客観的にも事実であることが分かるように、当時交わした証拠となるメールの文章も、全文載せるようにしました。
また、今まで40件以上に及ぶ、当時の案件に対する取材依頼を受けましたが、その全てに相手の質問が尽きるまで対応をしてまいりました。丁寧に説明すれば、ほとんどの記者の方々はご理解してくださいました。


さて、しかし今回のベッキーさんの会見はその視点から見ると、少々彼女の今後に対して心配なものだったと言わざるを得ない気がします。

彼女の会見の特徴は2点です。

1、会見をする、と言って取材陣を集めておきながら、一切の質問を許さなかったこと。
2、「世間は誤解している」・「お付き合いはしていない」と発言したこと

ベッキーさん、いや、ベッキーさんの事務所であるサンミュージックさんは、長らく日本の芸能界を支えてきた歴史と伝統ある芸能プロの一つです。なので、理解できなくもないのですが、どうか分かっていただきたい。

もう、そんな時代ではないのですよ。

ボタン一つで、スマホの画面はキャプチャーができる。到底言い逃れできない『圧倒的な証拠』があるからこそ文春さんは「新春スクープ」に選んでいるのです。

裏事情を一つだけ言っておくと、そもそもこの話は、もっと以前からリークされています。しかし
「せっかくのデカいタマなので…」
と言うことで新春の一発目スクープになるように先延ばしにしていたのです。もちろん、新春号にすれば、「ベッキーの不倫相手はあの『紅白出場歌手』」とタイトルを打てるのも魅力だったことでしょう。それだけ時間をかけて取材をし、あれだけの証拠を突きつけられてなお…

見苦しいウソは絶対にやめた方がいいのです。

週刊文春さんに載せられたあの写真、あのラインのやり取り。
あれで本当に男女の仲でなかったのであれば、逆に驚きです。男女の仲でなく、ホテルで朝まで過ごして「離婚が成立したら(文中では「卒論」と表現)いっぱいわがまま聞いてもらおうっと」とか言ってるのであれば、一度病院にかかられた方がいい。

そんなわけないのです。

ベッキーさんは何とかという歌手グループのボーカルと男女の仲になったのです。一部スポーツ紙が「ベッキーは最初、妻子持ちと知らなかったようだ」と報じていました。あのスポーツ紙は芸能事務所の情報をそのまま書くことでよく知られるスポーツ紙です。要は、少しでもダメージを減らそうと、そのスポーツ紙に記事を書いてもらったというのが裏事情でしょう。

全部裏目です。一番ダメな対応です。

文春さんは適当な記事なんてほとんど書きません。相手が大手の事務所であればなおさらです。私のくだらない記事が世間を席巻したときでも、奈良県にある私の実家にまで取材に来て下さり、
「ハセガワの父親は『息子は絶対にそんなことをしていないと言っている』と語った」
と記事にしてくださったのは、文春さんだけでした。足を使い、汗をかく。取材の基本を分かっている記者さんたちが集う週刊誌です。なので、ここまで他誌を圧倒的する部数を記録しているのです。

質問には答え、ウソは付かないべきだった

マスメディアを集めたにもかかわらず、なぜあんな『100%ばれるウソ』をつかせたのか?
わざわざ記者に集まってもらったにもかかわらず、なぜ質疑を受け付けなかったのか?

あそこでは全てをさらけ出すべきだったと思います。これは私の個人的予測ということで読んでいただきたいのですが…まぁ、ほとんどの日本人が同じように感じているんでしょうけど…

・結婚の事実を隠したままで口説かれる
      ↓
・ある程度親密になった段階で結婚してたことを打ち明けられる
      ↓
・でも、離婚をちらつかせられて交際をズルズル続ける
      ↓
・男は誠意を見せるためになどと言って実家などに連れていき、さらに交際を続ける

ってとこでしょ?どうせ。まさにリアルゲス。
こういうことって、結局、今の時代は全部筒抜けになっちゃうんです。ラインのやり取りまで出されたらしょうがないんですって。そこは昔と全然違うところです。逆に、徹底的に謝った方が絶対にいい。そして、芸能リポーターの皆さん方に、泣かされるまで厳しい質問を浴びまくって、最後までそれに答えるべきでした。なぜ、その方がいいかと言うと、まず、芸能リポーターの質問は必要以上に厳しいことも多いので…「芸能人に同情が集まるときが多い」からというのと、もう一点はそうしないと「傲慢に見える」からです。

「なんだよ?わざわざ取材にいったのに、質問にも答えないのかよ」

って言われる可能性が出てきてしまいます。

時すでに遅しで、結局、昨日も今日も、ワイドショーと言うワイドショーは久しぶりにいいエサを与えられた感じで、大喜びでこすりまくっています。北朝鮮であんなことになったにもかかわらず、何十分時間を割いてんだか。

今回の件、ベッキーさんは相当のダメージです。でも彼女はいい子です。私も2度ほど仕事を一緒にしていますが。今後が心配です。

むしろ、深刻なのは相手のゲスのなんとかというバンドの方。
ベッキーさんはナベプロさんやジャニーズさん、バーニングさんなど、大手芸能事務所のお偉方にも高評価で知られるタレントさん。その子にこういうミソをつけて、平気でいられる世界じゃあない。厳しいことを言いますが、もうアウトじゃないかな。しばらくは。

ま、自業自得か。



1月4日。
通常国会がスタートしました。天気は快晴。まるで春が来たかのような陽気です。

通常国会に先立ち、恒例の年頭の記者会見を行った安倍総理。思っていたよりもかなり踏み込んでいます。一言でいうと『王道』といった感じ。おそらく、この言葉に現段階でウソはなく、
「発言したことを実行していく」
という姿勢を貫くことになるでしょう。そう。つまり…

1、今年のW選挙の可能性はほぼなくなった

選挙って、皆さんが思ってらっしゃるよりもかなりの前段階での準備が必要となります。特に衆議院選挙の場合、全国に300近い選挙区があり、それらを全部稼働させ始めると大変な労力・お金・ボランティアの募集に組織化…。
全力で焦って準備したとして、3か月以上は最低でもかかります。
先ほど行われた安倍総理の年頭会見での発言の…
「W選は全く考えていない」
は、全国の自民党各都道府県連に向けたメッセージでもあると受け取れます。要約すると「衆院選の準備は大丈夫だから、参院選に集中しなさい」って意味だと思っておいてください。
そして…

2、今年の参院選は「憲法改正選挙」となる

これは…踏み込みましたね~。怖がって誰もやってこなかった争点ですが…言いきりましたね。勇気があります。私は現段階でのこの争点設定を評価します。勝っても負けてもこの段階で逃げずに打ち出したことは評価すべき姿勢です。そして、憲法の改正は戦後71年。日本人みんなで考える価値のあるテーマです。
自民党が「どの条項を」「どんなふうに変えたいのか」、またおおさか維新などは「どの条文を」「どう変えるのか」。「憲法を変えるべきではない」という政党たちは、何をもって「変える必要がない」と主張するのか…。私たち有権者みんなで考えていくべき課題となることでしょう。

3、この通常国会ではTPPを真剣に追求しなければいけない


さて、これは安倍さんの年頭挨拶と関係ないのですが、2月にも協定書に署名する動きとなるTPPについては、ちょっと注意しておいてください。
そもそも、アメリカ発の提言で、アメリカの利益にならないことは言い始めません。逆に言うと、日本の色んな所に不利益が出てくることが予想されるのがTPPです。
世界の流れ的に、逆らえない部分があることは理解できるのですが、どうか国会議員の皆さんも、TPPの条文に関しては、しっかりと読み込んで頂きたいと思います。特に野党の皆さん、突っ込みどころ満載だったりしますので、よく読み込んで、参院選に向けての追及材料にしてほしいと思います(どっちを応援してんだ?と言われそうですが)。



なんにせよ、通常よりもずいぶん早い国会スタートとなりました。と、言うことは、年末年始、可哀想ですが、霞が関の作文上手の皆さんは…ほとんど休みも取れなかったことでしょう。ご愁傷様です。
さぁ、2016年、スタートです。

私の人生を変えたドラマとも言える、米ドラマ「glee」。お正月のお休みを利用し、そのファイナルシーズンを鑑賞しています。

学校の中で「格好悪い!」「負け犬!」とののしられ続ける「合唱部=glee」の部員たちの奮闘を描いた青春ドラマで、アメリカではあまりの人気に社会現象化し、オバマ大統領もその人気にあやかるため、ホワイトハウスにキャスト達を招くパフォーマンスをしたことでも有名です。

そんな「glee」もいよいよファイナルシーズン。先日Amazonで注文したブルーレイも届き、やっと見始めたのですが…相変わらずの秀逸な作りで、いつも通りなかなか途中でやめることが出来ず(笑)、他の作業が手に着かない状態が続いています。

さて、そんな米ドラマのセリフの中に、とても刺さるセリフがありました。
サムという合唱部の卒業生が、スペンサーというアメフト部のクオーターバックを夢見る若者を、合唱部に誘うシーンです。

「周りの評価が怖い」
「合唱部なんて…バカにされる」

スペンサーは合唱部へに入部を拒否します。周囲の評価を気にするのは当然のことだと主張します。しかし、サムは言います。

「スペンサー、世の中を変えるためにはリーダーが必要なんだ。リーダーとは…」

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私は、かねてより2016年の最大のニュースは参院選になるはずだ、と感じています。
リオのオリンピックもありますし、お金を出しているテレビ局は延々と五輪の英雄話を作り上げ、もてはやし、いつも通りのお寒い大騒ぎを繰り返すことでしょう。
ですが、日本にとってとても大きな出来事は、間違いなく7月10日(もしくは17日?)に行われるであろう参院選です。他のコラムでも書いたことですが、この選挙は

「憲法改正が焦点となる史上初めての選挙」

となります。戦争に負けた日本が、GHQに占領統治されている時代に押し付けられた…現在の「日本国憲法」。私はこの文章を「日本の憲法」とは認められない気がしています。いい内容もたくさんあると思います。むしろ、全文、今のままでもいいとすら思います。でも私は、とにかく…

日本人が作った憲法

の下で生活したいと感じています。その為には、一度、憲法を改正するかどうか、日本人たちで、みんなで、国民投票をしてみたいと感じています。国民投票の結果、今のままの文面になったらそれでも全然受け入れられるんです。とにかく「戦争に負けたので他国に押し付けられただけ」の憲法は…もうあれから71年もたっているのに先進諸国としていかがなものだろう…と感じるのです。

そして、その史上初めてのテーマが大きな争点の一つとなりうる今年の参院選。私は…

「自・公の圧勝。民主党らの大敗」

と予想しています。何度も当コラムで指摘している通りです。私は今のままでは野党の面々はかなり厳しい戦いを強いられると断言します。特に「民主党は解党的な出直しをしなければ負ける」と何度も指摘している通りです。

その理由が「民主党が何をしたい政党なのか、全然見えない点」です。

何度も書いていることですが、もう一度書きます。

自民党は結党以来、「自分たちで日本国憲法を作ろう(=自主憲法の制定)」が1丁目1番地の政党です。もちろん、他にも経済政策はトリクルダウン式の施策であったり外交面は対アメリカ重視の姿勢であったり、色々とあるのですが、安倍政権になり、特に明確に打ち出したのが「戦後レジームからの脱却」という姿勢です。
第1次安倍政権時から一貫して打ち出すこの姿勢は多くの支持を受け、事実、去年8月に出された「戦後70年談話」では
「これ以上、戦後に生まれた世代に謝罪をさせてはいけない」
と表明。大変大きな支持を集め、安保法案成立時のエキセントリック報道で下がっていた内閣支持率をあっという間に戻す現象まで起きました。そしてその言葉通り、年末の韓国との歴史的合意に持って行くという実行力を見せつけました。

それを支える公明党も、極めて明確な「分かりやすい政党」と言えます。終始一貫して主張し続けているのが「弱い立場の人たちを救おう=(弱者救済)」というもの。結党から変わらぬ1丁目1番地です。こちらも、山口那津男代表の元、非常に安定した政権運営の大きな力となっています。

台風の目になりそうな「おおさか維新」の存在。引退した橋下徹元代表の元「東京一極集中の状態は日本にとってよくない!」と一貫して訴え続け、大阪では一度否決された「大阪都構想」を再び俎上に載せた先日のW戦では、皆さんご存知の圧勝劇となりました。こちらも橋下氏が知事になった8年前より「地方にもっと権限を与えて行こう=(地方分権)」が1丁目1番地であることを変えていません。

この3党がなぜ「強い」のか。

簡単です。これらの政党には「しっかりとしたリーダーがいる」んです。この分かりやすさは、有権者にダイレクトに訴えられます。

私は考え方が違いますし個人的には全く支持しませんが、近年共産党の支持率や勢いが増しているのも同じ原理です。
共産党は一貫して「確かな野党」という戦略を打ち出し「政権の暴走に歯止めとなる勢力となるのだ!」と志位委員長の元、徹底した反対姿勢を打ち出し続けています。こちらも「何がやりたいのか」がとてもよく伝わる政党運営と言えます。

選挙は「政党」に票を入れるだけではないんです。
「どのリーダーに投票するのか」がとても大切なのです。

では民主党にそれだけの魅力的なリーダーがいると言えるのでしょうか?

「glee」のワンシーン。サムはスペンサーに言います。

「いいか?スペンサー、世の中を変えるためにはリーダーが必要なんだ。リーダーとは『自分を表現できる人間』のことを言うんだ」

本当は音楽が大好きで、自分の部屋ではロックを歌い続けていたスペンサーはこの言葉に心を打たれ「周りの評価よりも自分が表現したい舞台=合唱部」に入部を決意します。

安倍総理も、橋下徹氏も、山口那津男氏も、志位委員長も。

批判もされます。叩かれます。バカにもされます。しかし、彼らは「一貫している」んです。自分の「やりたいこと」を成し遂げるために政治家になったので。そして、それらがとてもシンプルなので周囲に自分がやりたいことを明確に「表現できていている」んです。そしてそれらが響いた人たちが、彼らに票を入れるのです。

岡田克也さんはいったい何がやりたいんでしょう?
岡田克也さんって、なんで政治家になった人なんでしょう?
岡田克也さんって、一度政権を2009年に担えているのに、それらを実行できたんでしょうか?

これらの質問に対する答えが…少なくとも、国民には全く伝わっていないのです。ひょっとしたら、自分でもまとまっていないかもしれません。繰り返しますが、私は今年の参院選、民主党は負けると見ています。理由は単純で「投票する理由が見当たらないから」です。何をしたいのか、見えないのだから。



今、私は数多くの番組を担当させていただいていますが、フリーになってからの私の「1丁目1番地」は今年も揺るがずに行こうと思います。その姿勢を評価してくださる方々がいれば、これからも私の番組をご覧になってください。そして一緒に楽しみましょう。

「キー局では『自主規制して』勝手に辞めていることをやり、『自主規制の結果』勝手に言えないと思い込んでいる言葉を紡ぐ」

テレビって、実はここまで面白く、楽しいんだ!ということを今年も表現していこうと思います。


新年早々、かなり恥ずかしいテレビのやらせ問題が発覚しました。
年越しで放送されていた「朝まで生テレビ」の自民党議員、やらせ問題です。

【速報】朝生で自民党議員が一般人(建築板金業)を装って民主党政権時代より良くなったと発言(Net geek)



大森さんは冒頭で「ゼネコンは別として、町工場レベルではアベノミクスで利益が増えたという実態はない」と4分ほど話す。そして、その後、田原総一朗氏に「じゃあ民主党も自民党も変わりはない?」と尋ねられると、笑いながら少し下を向き、「あの、民主党政権のときよりはよくなったかなと、そういう印象はあります。なぜかというと物流としてモノが流れるようになって取引が生まれたので」と話した。この言葉にかぶせるように「やや良くなったと」という声が飛ぶ。

要するに放送は、民主党から自民党に変わってから景気がよくなった、改善したと現状を褒める内容だった。議論が巻き荒れる中で自民党の功績を認めたのだ。しかしこの大森昭彦さんについて後で驚愕の真実が判明する。

なんと、この男性は自民党に所属する現役の大田区議員なのだ。
(記事より抜粋)




理解に苦しむとはこのことです。こんなこと、あっという間にバレるってなんで分からないのでしょうか…?今はネット時代です。しかも、朝まで生テレビは「真剣に視聴している視聴者がとても多い=流し見ではなくしっかりとテレビを見ている」ことでも知られるテレビ討論番組です。

キャプチャーも出回り、
議員プロフィールもさらされ、
叩かれ、批判される

ことくらい、なぜ予想できないのでしょう…?なぜ、誰も周囲の人が止めなかったのでしょう?今回の件を報じたネットギークの記事は、すでにFacebookで14万シェアされているようで、バッシングも起きています。当然、BPOの案件になるでしょう。フォローできません。自民党、安倍政権支持を表明している私ですら。

しかも、自分のことを「板金業」と偽っているのですが、過去、本当に板金業を営んでいた過去があるとのこと。完全に…

確信犯じゃん。

今年の参院選はとても大切な選挙になることは間違いありません。当然のことながら、安倍官邸サイドとしては、公明・おおさか維新と合わせて3分の2を取りに行きます。要は、戦後71年目にして、今まで誰もなしえなかった

「憲法改正」

を動議として発案できる可能性を帯びる「とても大切な選挙」が行われるのです。そののっけから一体何をやっているのか…。
確認です。見てみてください。
asanamayarase-2[1]

素人でも分かるでしょ?
本当に何やってんの??と言う感じ。
asanamayarase3[1]

しかも、話した内容が「アベノミクスで次第に改善されている」と言う…はっきり言って、別に普通の人でも言える程度の話。当然です。ここまで、批判はあるでしょうが、アベノミクスはそこそこうまくいってるはずなのです。私が繰り返しブログでも指摘している通りで。

ちなみに、週刊ポストでも同様の話が紹介されています。こちらはど素人の話ではなく、ちゃんとした専門家の話として。

日本の経済状況は近年稀に見る良さ(週刊ポスト)

こちらの話の方がよほど説得力があります。アベノミクスがここまで順調にきていることは確か。しかし、ここからはなかなか厳しい展開も見せてくるはずです。どうやって乗り切っていけるのか。

高木パンツ大臣の話でも同様ですが、細かなほころびから傷は大きくなっていくもの。
・なぜ、こうなることすら予想できなかったのか?
・なぜ、周囲の誰も止めなかったのか?
この2点、あまりに不可解と言わざるを得ません。

「長谷川さん、彼氏が欲しいのは山々なんですけど…それ以前に、どんな人がいいのか、よく分からなくなってきてるんですよね…」

「へ?どういう事?」

「長谷川さん、私…どんな人とお付き合いすれば、幸せになれると思いますか?」

「そうだなぁ…どんな人っていうか…数年後に…」

私のその回答はあまりピンとこなかったようで。その子はタレント顔負けの可愛い顔をキョトンとさせながら、店員さんが運んできた上質の焼き肉に舌鼓を打っていました。伝わってるのか、伝わっていないのか。私は苦笑いしながら追加注文をしていました。2か月ほど前のことです。



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皆様、明けましておめでとうございます。
本年も、長谷川豊と「本気論・本音論」をどうぞよろしくお願いいたします。

しかし、素晴らしいお天気ですね。これだけ澄み渡った青空とともに新年を迎えられるのはいつ振りでしょうか。あまりに雲一つない青空に、感動すら覚えます。

今年2016年も、日本社会は多くの問題に直面することでしょう。早速ライブドアのサイトのトップページに上がっていたニュースが

出生数5年ぶり増加

という話題。
おぉ!子供の数が増えたのか!と喜んだのもつかの間。よく記事を読むと、去年から何度も指摘されてきていた「駆け込み出産」の話でした。
なんでも、2015年に生まれた子供の数は2014年に生まれた子供の数を4500人ほど上回ったんだそうです。これは人口回復の明るい兆しか?と思った皆さん、それは少々間違った認識です。
そもそも「2015年に子供の数は多少増える」というのは去年から何度も指摘されてきた話で、出産年齢の限界に近付いてきている30代40代の女性が…いわゆる「駆け込み出産」をするためです。

このままいくと、子供が持てないかもしれない!

慌てた夫婦が産婦人科に相談に行き、不妊治療を行い、年齢的にもギリギリのあたりで出産…。それらの指摘は去年の早い段階でされていて、産婦人科に「不妊治療」にかかる夫婦の数が、過去最高になったとか何とか、ニュースでも流れていましたよね。

上記ニュースもそのおさらいでしかなくて、記事を読めばわかるのですが、やはり「30代・40代の出産が増えた」と記されています。ちなみに厚労省は「収入の増加や保育所の整備が関係しているのではないか」と、相変わらず的外れの分析をしています(涙)。この程度だから、日本の少子高齢化は止まらないんだよ、と頭が痛くなりつつ…。

ちなみに、これは「増加」とは少々違うと思っておいてください。
2014年に生まれた子供の数は100万3500人です。100万人以上産まれているんです。
2015年が100万8000人(推定)。

これは「横ばい」と表現します。

無理やり「明るいニュース風」に仕立て上げようとしたタイプのニュースの代表ですね。私たちが新年にやりがちなことです。そもそも、この100万8千人っていうのも、あくまで推定ですし。正確にはもっと少ない可能性もまだあるってことは忘れないでください。

そして、過去最大規模の「死亡者数130万2000人」。去年1年で、日本から30万人近い人口が消えたわけです。
東京の渋谷ってあるでしょ?渋谷区の全人口、21万人ほどです。
新宿とかってあるでしょ?新宿区の全人口が33万人ほどです。

去年1年間で、渋谷とか新宿の全人口と同じだけの人数が消滅したってのが日本の人口の推移です。ちなみに、2010年から2014年までで、日本の人口はおよそ100万人強が消えてるんですけど、これって、北陸新幹線で話題になってる石川県の人口に近い数字です(石川県は115万人ほどですね)。

今、日本って、3年とか4年で石川県が消滅する勢いで人口が消えていってる国なんです。どんな先進諸国だよってね。

私はかねてより、47都道府県すべてだけではなく、全米でも22の州を取材に回り、世界も20か国以上に足を運んだ経験から、
「日本は行政統治機構をゼロベースで改革して作り直さなければいけない」
と訴えてきているんですが、今年はそんな日本のシステム的なありかたを少しづつでも解説していければ…と考えています。少なくとも、霞が関の絶望的バカ達は、また今年も

『過去最大規模』の97兆円の予算案

を作ったそうですが、今の日本の状況よりも、自分たちの予算分捕り合戦の方が大事なようです。今の日本を考えれば、予算は「減らしていくのが当たり前」です。日本の害悪の中心は霞が関と永田町にあります。まぁ、その話も少しづつこのブログで解説していきますね。連中の何がいけないのか、また書いていきます。

で、そんな話ばかりしていても年明け早々にヤな気分になってもらっても申し訳ないので、少し明るめの話を書こうと思っているんですが、それが「星の瞬き効果(ほしのまたたきこうか)」の話です。

人間は瞬いている星に目が行く生き物

これはですね…皆さんの生活の中でもたまに役に立つ知識なので、覚えておいて損はありません。良かったら生活の中でもちょっと頭の隅にでも置いておいてくださいね。

皆さん、今日みたいな、スカッパレの青空だと…何に目が行きます?今日は本当に雲が1つもないですが、その中に雲があったとしましょう。たった一つだけ、黒~い雲があった、と。皆さんはどのように言うでしょうか?
「なんだか黒い雲があるね」
と言いませんか?

皆さん、夜空を見上げてください。真っ暗です。でも、星が瞬いていたとしましょう。きっとあなたは言うでしょう。
「うわぁ、星がきれいですね!」
「キラキラ星が瞬いていますね」
しかし、よく考えてみてください。そりゃあ、星はキラキラしてますよ?でもね、

夜だからね?

これが人間の性質です。私はこの性質を「星の瞬き効果(ほしのまたたきこうか)」と呼んでいます。単純に言ってしまうと…

少ない部分・希少な部分に目が行く性質

だと思っておいてください。上記した例ですと、確かに、雲はあります。一つだけあります。でもね、全体的には超良い天気なはずです。他は青空でしょう?
星は瞬いてますよ?キラキラしてます。そりゃあキレイでしょうよ?でもね、夜なんです。夜だから、瞳孔と言って目の中の光を取り込む仕組みが敏感に働いて、キラキラしてるように見えるだけで、実際は…

星がキラつこうが月が出てようが…昼間の曇ってる空よりはるかに暗いからね?

ここに気付けない人間が多いんです。
え?日常生活でどんな役に立つかって?そうですね…例えば、男女間の話で言いますとね…

超優しくて、超マメで、一生懸命女のことを思いやるちょっと草食系の男子がいたとするでしょう?でも、その男子だって人間です。とても頑張ってるけれど、たま~に…ほんのたま~~~~に、少しだけイラッとしたことがあって、彼女に
「そんなの、自分で考えろよ!」
とか、冷たくあしらっちゃったとするでしょ?

すると、頭スッカラカンのバカ女はいう訳です。

「それがあなたの本性なのよ!」
「優しそうにふるまってるけど、本当は冷たくて自分のことばかり考えてるのよ!」

はい、皆さん、絶対に身に覚え、あるでしょ?女性陣、どう?

対して…超冷たくて、そりゃあ、少しイケメンでカッコいいかもしれないけれど、女なんて道具としか思ってなくて、どうせモテるから女になんて全然優しくなくて、金は平気で出させるし、荷物なんて全部持たせるし、思いやりなんて全然なくて、付き合うまでしか優しくなくて付き合ったとたんにバカみたいに冷たくなって、どうせ裏では浮気してて…みたいな男がですね
「おい、雨降ってんだろ。傘、入れよ」
って突然、雨の日に傘とか差し出してきたとするでしょ?

すると、日本全国の脳ミソがヘチマかスポンジで出来ているスカスカ女たちがこう言うわけ。

「彼って、普段は冷たいところもあるんだけれど、本当はとっても優しいのよ」
「その優しさを、私にだけはたまに見せてくれるのぉぉぉぉぉ♪」

男性陣はもうみんな理解したと思います。そうです。上記例を考えるならば、前者の方が…



1億倍くらい「素晴らしい彼氏」なわけ。



でもね、人間って分からないんです。この程度が。夜空なのに星が瞬いてる~って感じちゃうわけ。いや!夜だから!!!ってのが通じない。暗いから!って言っても分からない。これが

「星の瞬き効果」です。

要約すると「人間ってバカだよね~」って話になるんですけど、これって、色んな生活のシーンに役に役に立ちます。ここに気付くだけで、実はいろんなものが見えてくるようになるんです。



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冒頭の会話。
お世話になっているIT会社の女の子が、私にしてきた質問なんです。「どんな彼氏と付き合えば『幸せに』なれるか」って。そこで、私が答えたのが

「3年後、5年後に、彼氏の文句ばかり言ってる状態かな」

という答えでした。彼女はそこら辺のタレントさんよりも可愛い顔立ちをキョトンとさせて、焼肉を焼いていましたが、要は…

文句言ってるんですよね?
と、言うことは「別れていない」んですよね?
別れてないのに、彼氏のダメなところが「目立って見えている」んですよね。

それ逆に…その欠点以外の部分では、そこそこ「満足してる」ってことだと想定できます。世の中のご夫婦も同じです。本当に幸せじゃなくて、本当に苦しんでいるのであれば、
「周囲を心配させたくない」
という心理が働き、
「私の彼は…こういうところはいいところだと思うんだ」
「うん、うん。幸せだよ。幸せだと思う」
と作り笑いをしながら言ってる可能性があります。

あ!間違えないでくださいね!全部が全部そうだって言ってるんじゃないですからね!そういう傾向が結構ありますよ~程度の話ですよ?本当に幸せな場合だって全然ありますからね!

でも、大きく分けると、私は本当の幸せは「文句を言っている状態(言えている状態?)」ではないかと考えています。だって、文句言ってるのに、その状況から逃げようとしていないんですもんね。本当に不幸だった場合、人間、死ぬのも傷つくのも嫌なので…一般的には、そこから逃げようと努力する可能性が高い気がします。




さて、今年の日本。
相変わらず、様々な問題が噴出することでしょう。
そして、当然、このブログでも、その問題を厳しく追及して指摘していこうと考えています。

でも、大前提を忘れないでおきたいと思っています。

日本は素晴らしい国です。
これほどに住みやすく、安全で、安心で、多くの国民が真面目で、国家として成熟している国はそうそうはありません。住むなら絶対に日本。これは確信を持って言えます。

なので「人口が減った」程度のことでも、「大問題」なんです。だって青空の中の黒い雲なんだから。そして、空の雲と違って、これらは努力と工夫と政治によって改善できるもの。なので、私は今年も遠慮なく、厳しく、様々な問題を指摘していこうと考えています。

どうぞ、本年もよろしくお願いします。
一緒にいろんなことを考えていきましょう!

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