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ぐるりみち。

日々日々、めぐって、遠まわり。

「あなたのハンドルネームはどこから?」

インターネット ことば

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 「なまえ」のおはなし。

 

 

「ハンドルネーム」から始まるコミュニケーション

 インターネットを介した「オフ会」に初めて参加したのは、高校生のときだった。まだ画素も粗く、何をするにもパカパカと音を立てて開け閉めをしていた“ケータイ”を片手に、モバゲータウン(※当時)で出会った中学・高校生で集まった思い出。

 「いつの間にか無言になってSNS上で会話をしている」「飲食店でネタに走ってみんなで一斉に写メる」「女の子だと思っていた相手がオッサンだった」などなど、“オフ会あるある”として挙げられる場面にはたびたび遭遇してきたのではないかと思う。ただし、オフパコは除く。平和が一番である。うむ。自分が知らないだけという可能性。

 

 いろいろな意味でネタには事欠かないオフ会だけど、中でも特徴的なポイントのひとつとして「名前」があるんじゃないかしら。最近はネット上でも実名で活動している人も少なくありませんが、一方ではまだ大多数を占めている「ハンドルネーム」勢の存在である。

 というのも、SNSでの文字コミュニケーションならいざ知らず、面と向かって話す際にはどうしても声に出して相手を呼ぶ必要がある。人にもよりますが、慣れない名前を口にだすのはちょっと恥ずかしい。そんなときには自然と、「そういや、どうして○○っていうHNなんです?」という、ハンドルネームの「由来」が話題に挙がることもあるんじゃなかろうか。

 

 この話って、初対面の相手と「実名」で接する際にはあまり聞かないように思う。よほど読み方などが特徴的な名前だったり、全国的に見ても希少な名字だったりしたら別ですが、初めて会った相手に「名前の由来」を尋ねるような場面はあまり目にした記憶がない。

 もちろん、他方では「雪子氏はやっぱり冬生まれなのでござるか?」とか、「阿久津くんは栃木県出身なの?」とか、名前・名字から何らかのつながりが想像できて、それを話題にすることもあるかもしれない。でも基本的には、名前それ自体が取り上げられることは少ないように思う。「ほほう?貴様も佐藤か!我もだ!」とか……そのくらい?

 

 しかしその点、「ハンドルネーム」が前提となるオフ会では話が別。特徴的なHNであればあるほど自然とツッコまれやすいだろうし、たとえわかりやすい名前でも、意外な経緯で名前を決めた人もいたりするからおもしろい。

 ーーそう、“おしるこ”さんというHNの方がいらっしゃったとして、必ずしもお汁粉が好きだとは限らないのです。名前を考えているときにたまたま目に入っただけかもしれないし、なんとなく平仮名4文字の響きに惹かれて決めただけかもしれない。それは、本人に聞いてみないとわからない。

 

 ーーそうなのです。中には、「面と向かって呼ばれることになるなら、こんなHNにしなきゃよかったー!」と頭を抱えて咆哮している人もいるので、自分の「名付け」はくれぐれも慎重にされますよう。

 数年前、オフ会の待ち合わせで新宿駅前で待っていたところ、「おーい!パンツー!!」と大声で呼ばれながら駆け寄られた僕の気持ちを察してください。「えっ、パンツ……?」「やだぁ〜変態じゃね?」「パンツって顔じゃねえよ……」とでも言わんばかりの周囲の視線が痛かった。悔しいっ……! でも感じちゃ

 

意外に楽しい「名前」のハナシ

 

 どうして急にこんな話を始めたのかと言えば、先日読んだ、こちらの同人誌がおもしろかったので。サークル名とハンドルネーム、「名前」にまつわる考え方と、いろいろな人の「由来」がまとめて載っており、とても楽しく読めました。

 「小学校の班当番の曜日から」(火曜(@kayou_bi)さん)とか、「mixiで友人が書いてくれた紹介文から」(地獄のデストロイ子 (@hell_destroy)さん)とか、「サークル名が決まらずひたすら寿司の話をしてたから」(寿司食いたい (@sushi_kui)さん)とか。それぞれの良かったこと・困ったことの項目は、名前決めの参考になるし、笑える。

 

 で、この本の中で書かれていた「おなまえ一問一答」がこれまたおもしろく読めたので、自分も勝手に便乗してみよう! ……と思い立ったのでございました。オフ会では話のタネになるわりに、“名前”全般に関してはなかなか考える機会がないんですよねー。

 というわけで、『konel.mag Issue 3』の小特集「おなまえ一問一答」より、自分なりの回答をざっくりと。

 

1. TVゲームの主人公につける名前

 子供の頃は、自分の名前を入れようとすると文字数制限に引っかかってたので、名字にしてた。あまりに現代日本的すぎる名前(名字)の主人公が、世界を救う勇者となってドット絵の世界を突き進む……うん、ファンタジーですね。今となって見ると、なんとなくWeb小説っぽさ、ある。

 あるいは、困ったときにはほとんど「ランディ」で統一しておりました。『聖剣伝説2』の主人公の名前っすね。割とよく聞く名前だし、だいたいのRPGなら違和感なく溶け込んでくれていたので。

 

2. PCやスマホにつける端末名

 最近はずっとデフォルトのままだけど、昔は小学生時代に飼ってたカメの名前にしてた気がする。あとは一時期、「(´・ω・`)」にしていたような覚えも。

 

3. ハンドルネームの由来

 本名のもじり。それ以上でもそれ以下でもない/(^o^)\

 ……せっかくなので、TwitterID(@Y_Yoshimune)とブログURL(yamayoshi.hatenablog.com)にも突っ込んでおくと、アカウント取得当初のHN「山崎慶宗」の名残です。Facebookは今もこの名前でござる。ちなみに「山崎」はウイスキーから、「慶宗」は昔の営業先のお客様から拝借。

 

4. 過去に名乗っていたハンドルネーム

 ネットに触れ始めたばかりの頃、中学時代のHNは忘れちゃったけれど、間違いなく記号は付けておりました。「✝舞い降りし最強の魔竜✝」みたいな、アレ。あちゃー、舞い降りちゃったかー。

 

5. いまのハンドルネームで良かったこと・困ったこと

  • 良かったこと:3秒で書ける。
  • 困ったこと:名字がないので仕事で名乗るときにちょっと恥ずい。

 

6. 好きな名前・思い出の名前

  • 好きな名前:「ゆるゆらり。」……曲名。ブログでもたびたび引用するくらい。ブログ名と字面が似ていることに、あとで気づいた。
  • 思い出の名前:「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」……世界史あるある?

 

あなたのハンドルネームの由来、なんですか?

 そんなこんなで、主に「ハンドルネーム」に代表される「名前」のお話でございました。意外と自分のHNの由来をわかるように書いている人って少ないので、たまーに気になるんですよねー。よかったら、何かの折に教えてくださいな。

 

 

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