今週も週刊3Dモデリング講座(チュートリアル)の投稿です!今回はオートデスク社が公開している無料のアプリ「Autodesk 123D」ファミリーの一つ「123D Catch」の使い方をご紹介。好きなものの連続写真を撮るだけで3Dモデルに変換してくれる123D Catchは、3Dプリント初心者でも使えるサービス。i.materialiseのような3Dプリントサービスを利用すれば、写真から作った3Dモデルを3Dプリントする事ももちろん可能です。カメラ一つで始められる3Dプリント、早速試してみましょう!
ステップ1:デジタルデバイスで写真撮影
写真を撮るのはデジカメ、タブレットやスマートフォンでもOK。ここで撮る写真が3Dモデルの基礎になります。
もう皆さんお馴染み?ブタの頭とペンギンの胴体を持つ「ピグイン」をCatchします!
写真撮影時のポイント
- 対象となるものを中央に置き、ぐるりと一周するように全ての方向から写真を撮る。
- 頭など忘れがちな部分もカバーするように、角度を変えてもう一周。全体で30から40枚くらいの連続写真を撮る。
- 下に新聞を敷く、または周りにポストイットなどを貼っておくと、写真を3Dモデルに変換するソフトが「どちらが下方向なのか」認識しやすくなり、写真を取り込んだ後の3Dモデル修正が少し楽になる。
- 光のあたり具合はなるべく全ての写真を通じて均一になるように。自然光の中で撮影すると成功しやすい。
- 人の写真を撮る時は、ポーズを変えたりせず一定の姿勢をキープする。モノの写真を撮る時は、写真を撮る間にモノを動かさない。
- カメラの露出量の設定を撮影の途中で変えない。露出量は高すぎず低すぎないくらいに。
- どの角度から撮っても被写体の全体がいつも写るように調整する。
- 無地のものや光を反射するもの、透明のものを使うのは避ける。
ちなみにiPhoneアプリ版も使ってみました。こんな感じで「撮り残し」がないよう写真撮影をサポートしてくれます。
ステップ2:撮った写真を123D Catchにアップロード
撮った写真30から40枚全てをアップロードすると、アプリが写真に映っている物体の特徴を自動で見分け、複数の写真を一つの3Dモデルに変換してくれます。かなり時間がかかる事もありますが、気長に待ちましょう。アップロードしたモデルはオートデスクのクラウドに自動で保存されます。設定によっては自分の「キャッチ」したものをこちらのギャラリーで公開する事もOK。
ギャラリーで他の人がCatchしているものを見るのも楽しい!
まずは123D Catchをお持ちのデバイスにダウンロード。PC版、iPhone/iPad版, Android版の3種類が用意されています。ただしスマートフォン用のアプリにはモデルを取り込んだ後の修正機能がないので注意!
今回はPC版をダウンロードしました。まずはオートデスク123Dにサインアップまたはログイン。
一度アカウントを取得すれば、オートデスク123Dファミリー全てのログインに使えます。
Create a New Capture をクリックし、写真撮影したデバイスから取り込んでおいた写真を全て選択。取り込むモデルに関して簡単な情報を入力し、Createをクリックします。
左上のCreate New Captureをクリック。
撮影した全ての写真を選択し、インポート。
写真を取り込んで自動で3Dモデルが生成されるまで、少し時間がかかります。
ステップ3:モデルのエラーを修正
どんな3Dモデルになるのか楽しみにしていたのですが…結果は頭のないピグインでした(泣)。今回のように蛍光灯の下で写真を撮影すると失敗する確率が上がってしまうようです。
頭のないピグイン…光の当たり方が悪かったようです…
うまく読み込めなかった写真には、黄色い「!」マークが付いています。エラーになってしまった写真をダブルクリックすると、Manual Stitch(マニュアルスティッチ)と呼ばれる機能を使って、手作業で複数の写真のどの点が一致するのか指し示し、3Dモデルを修正する事ができます。
ちなみに、うまく行く場合は下の像が
このようにキャプチャされます。

背景も読み込んでいますが中々の再現度。
横から見るとこんな感じ。
Manual Stitch
Manual Stitchを使って3Dモデルの修正を行う場合は、黄色い「!」マークのついた写真をクリック。右手の大きいイメージのある一点が、左手に表示される二つのイメージの中のどこに一致するのか指し示してあげます。例えば右の写真の中の左耳の先を選択したので、次に左手の二つの写真の中でも同じ左耳の先に当たる箇所をクリックしました。三つの写真に共通する点を、コンピュータが四箇所認識するまでこれを何度も繰り返します。
三枚の写真に映っている共通の点をクリック。点が一致したと認識されると下の「Points Matched」に緑のライトが。
共通する三点がきちんと認識がされた時には、下のpoints matchedのライトがグリーンに点灯します。ライトが4まで点灯するとすぐ横のSubmitボタンをクリックできるように。Submitすると再度Create Capture, Download Captureのプロセスが開始されます。
また、どんなモデルでも背景は写りこんでしまうもの。いらない部分はLassoなどのツールで削除していきます。
Lasso Selection
いらない部分はLassoで選択、削除します。
Deleteキーまたは右クリックで表示されるメニューから削除。
123DCatch上で視点を変えたい時の基本操作は以下の通り。
- マウスをドラッグ:パン
- クリックホイールを前後にまわす:ズームイン/アウト
- クリックホイールを押しながらドラッグ:モデルを動かす
ステップ4(おまけ!):Meshmixerで更にモデルを編集
123DCatchだけでは3Dプリント用に十分な修正ができない事が多いので、更に編集したい場合は一度モデルを別フォーマットで書き出し、別のソフトで編集してみましょう。
File >> Export Capture As からどのファイル形式で書き出すか選択。
正式に123Dファミリーの一員となったもう一つのオートデスク123DシリーズソフトMeshmixer(こちらも無料!)で編集を続けます。穴を埋めたり、表面をスムーズにしたり、全てを自動修正(Auto Repair)するなどして、3Dプリント用にモデルを最適化。
大きく空いている穴を埋めるにはMake Solidが便利。Editメニュー内のMake Solidを選択。
先程の穴が埋まっています。
写真をもとに出来上がったモデルだけでは何か物足りないという時は、さらに手を加えることも。先程成功例としてお見せしたモデルを取り込んで、クマや鳥の頭とミックスするとこんな感じ。更なるオリジナリティを求める方はぜひチャレンジしてみては?
こんな風に複数のモデルをミックスして遊んでみましょう!
ステップ5:3Dプリント!
Meshmixerで編集をしない場合、123D Catchからキャプチャを上記の方法でobjファイルなどに書き出せばキャプチャした3Dモデルを3Dプリントに使う事ができます。または123D Catchから3Dプリントサービスを通じて出力をオーダーしてもOK。Meshmixerを既にダウンロードしている方は、123D CatchのFileメニューから3D Printのオプションを選ぶとMeshmixerの3Dプリントメニューが自動で立ち上がります。
Fileメニューから 3D Print をクリック。
ピグインが自動でobjに変換され、Meshmixerの3Dプリントメニューが立ち上がりました。見積もり額もここで確認できます。
素材や寸法を選んでお値段を確認してプリントをオーダーしたら、3Dプリントされたあなたのモデルをご自宅にお届けします!
ピグインのキャプチャだけうまく行きませんでしたが(オートデスクの皆さんごめんなさい)、3Dプリントまでの流れは大体つかめたかと思います。来週はさらに上級編「123D CatchとZbrushを使ってリアルなフィギュアを3Dプリントする方法」をお伝えします!
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