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ビットコストで圧倒したCD-R斉藤社長「外部記憶媒体というのはビットあたりのコストが安くなくちゃいけないというのがあって。1ビットあたりがいくら、というのが。
ですから記憶容量が多くてビットあたりのコストってものが安くて、それとアクセスタイムが早い。そういったものが主流になってくるんですね」 平松室長「そういう意味ではCD-Rがビットコストが安かったんです。それがそのままDVDにつながっていって。 MOはビットコストが非常に高かったのでヒットしなかったのでしょうね」 お店でも円盤系はこちらの主力商品
容量あたりの価格というのは確かに一般のユーザとして当時は常々切実に気にしていた。
平松室長「アクセスタイムが早いというのは、(テープメディアのように)巻いてあると引っ張り出してデータ読まないといけない。でも円盤だとそこが早いんですね。ビットコストもアクセスタイムもスピードが速い。そういうのが一つありますね」 一口に円盤系と言ってますが、DVDだけで5種類の規格がある。さらに大きさにも種類が。中央はカメラ用、8cmと小径のDVD-RW
名刺代わりにこういうの配る文化、あった…
ドライブがいらないメディアでたーとにかく盛りだくさんのメディア業界戦国時代の話である、一足飛びにうかがっていくしかない。武将で言うなら武田信玄クラスのメディア以下はカットの勢いで話を進めさせていただくこと、どうかご了承いただきたい(そしてこの例えが合ってるかどうかもまた超不安である)。
で、ここまでくると専用ドライブの要らないメディアがいよいよ登場する。 みっちりした陳列させたらフラッシュ系の記録メディアの右に出る商材ないのでは
平松室長「フロッピーからMO,CD,DVDっていうのは記録させる媒体が機械的だったんですよね。何かヘッドが要って読む必要がある。
それと平行して半導体、電気的な記録媒体があったんですけれども、最初はビットコストが高かった。それがIC、半導体技術の発展でコストがいつのまにか近くなってきたんですよね。 ある容量によってはディスクよりも使いやすいってんで、クローズアップされてきた、というのが最近のはなしで」 いわゆるフラッシュ系、USBフラッシュ、SD、SSDのことだ。 たしかに10年くらい前はこの手のメディアは高かった。メモリースティックが高かったころ旅先のベトナムで安く売っていて喜び勇んでお土産にした覚えがある。 これがベトナム土産という時代があったのだ(私にとって)
SDカードは最近はSDとマイクロSDにはさまれたミニSDの存続が気になるところ(まだちゃんと売れてるそうです)
「最高」の記録メディアは今のところまだないのかもしれない平松室長「記録媒体って今はいろんな分類があってざっと5種類くらいあるんですね。
CDみたいに回転するもの。磁気テープみたいに長く連続して記録するもの、昔からありますし今もあります。それからSDカードのように半導体で記録させるもの。USBメモリもそうですね。それと回転しているけれどもハードディスクとして記録するもの。それからクラウド。 だいたい5種類くらいあると思うんですけれども。それぞれいいところと悪いところがあって」 こちらはデータテープのDDS。現用しているものをカブリ数物連携宇宙研究機構の下農さんからご提供いただいた
平松室長「データというものは、保管しないといけないんですよね。だから一番理想、これがいいというのはないんですよね。そういうこともあって、うちでは全てを用意できてる。
たとえば半導体のメモリっていうのはだんだん放電してしまう。そんなに長く使えるものではないですよね」 確かに今やSDカードのようなものがかなり便利に使われがちで、とはいえ長期のデータ保存を考えると危ないという話はよく聞く(聞くというか、Facebookで定期的にアルバム代わりにしないでください、的な投稿がシェアされてるのを見かける)。 斉藤社長「便利は便利なんですよね。フラッシュ系はね。いい面とわるい面で。用途によって分かれてくる」 ちなみに私は考えられないくらい雑にSDカードを扱ってるのでわりとすぐ壊す(バックアップはちゃんとまめにとってます!)
じゃあ、なんで淘汰されたメディアを扱い続けるのか記憶メディアには良し悪しがある。なるほどなとひげをなぜて、では、そんな良しも悪しも身に染みて感じている記録メディアの専門店が、時代的に「悪し」になってしまったメディアを扱い続けるんだろう。
斉藤社長「どうしてこの会社でレガシーメディアとか古いメディアを扱い続けてるのかっていいますとね、時代のスピードっていうのが非常に早くて。 次これ次これといろんなものがどんどん出てきて。一般のお客様がそういうことを知らずに便利だからと買って、でもスピードが速いから時代の流れとともにメーカーはどんどん新しいものを作っていく。 気づくとメディアを買えなくなっちゃうんですよね。それでお困りの方が結構いる。そういう方のために記録メディアのニッチな世界ですけど、必要とされるかぎり記録メディアを在庫して、メーカーが作らなくなっても在庫から提供していけたらというのをこの会社のひとつの特徴としてるんですね」 実店舗にはこんなものも。これ昔の留守番テープに入ってたテープだ!
ワープロの話がまさにそうだ斉藤さん「ネットショップをはじめた最初のころは一般的に売れてるメディアだけがうちでも売れていたのですが、レガシーメディア系、こんなの注文来るのかというのを載せたら実は注文が来た、というのがあるんですよね。
頻繁にではないですけれども、定期的に買ってくださる方もいらっしゃいますし、実際3.5インチフロッピーなんかでは今でもワープロを使ってる方が結構いらして。特に年配の方ですとか。そうするとフロッピーを使うんですよね。 フロッピーありませんかと、ネットショップなのでネットで注文していただきたいんですけれども、電話が来て。パソコン持ってないからと。今日もそういうお客様からお電話いただきましたね」 そうなんだ、ワープロだ。メーカーがサポートを終了して困ったワープロの愛用者の方々がワープロ修理の専門店に押し寄せているといったようなことはテレビのニュースでも何度か見たことがある。 フロッピーはもちろん、MOからZIPからJAZからDDSからDATから
心意気で在庫されているメディアたち生産が終わっているメディアを在庫として持っておく。単純にどうやって在庫するんだろう。
斉藤社長「お作りになっているメーカーさんからご連絡がある場合もあります。もちろん我々の方からメーカーさんにおうかがいすることもあります」 あ! メーカー側から打診があるのか。これ、もしかして介護に近いことをやっているのではないか。記録媒体の介護である。 MDの入荷がめでたすぎる
MOにレンズクリーナーなんてあったのか
クリーニングテープといえば、カブリ数物連携宇宙研究機構の下農さんからはDLTクリーニングテープのご提供も。これかっこいいなあ!
記憶メディア温故知新古きものをいつくしむ心、というのはデジタルの世界にはあまりそぐわないもののような印象だ。新しいものこそが至上という。
でもそうじゃなかった。古いメディアを使命感を持って流通させ続ける。これはデジタル社会のわびさびなのではないか。 そう思うと店内に趣さえ感じてくる
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