「ららら♪クラシック」今回はロッシーニのオペラ…親しみやすいメロディーにあふれたこの名曲。
作られた背景にはロッシーニのうっかりミスが!実は料理の歴史にもその名を残しているロッシーニ。
そんな彼ならではの驚きの解決策とは!?今日はロッシーニの代表曲誕生秘話に迫ります。
「ららら♪クラシック」今日はロッシーニの「セビリアの理髪師序曲」です。
皆さんもどこかで一度は耳にした事がある曲ではないでしょうか。
華やかで明るい曲ですね。
今日のお客様はソムリエの田崎真也さんです。
(一同)よろしくお願いします。
ようこそお越し下さいました。
さあ田崎さん今日はロッシーニを取り上げますけれどもこの序曲お聴きになった事はありますか?そうですね。
通してオペラを見ながら聴いた事はないんですけど断片的には何となく耳に入った記憶がありますよね。
さあこの番組でもね以前ご紹介しましたけれどもロッシーニはなんと37歳でオペラ作曲家を引退してそのあと数々のレシピを考案するなど料理の世界でも名を残している作曲家という。
そうですよね。
僕は10代の頃からフランス料理の世界に入ったんですけどロッシーニというのは作曲家というのは全く知らなかったですから。
一度は食べてみたいなこの料理っていう。
ロッシーニ。
人の名前だったんですね。
そうですね。
田崎さんはもうワインには本当に精通されてると思うんですがクラシック音楽に合うワインというのはどんなのがありますか?この曲にこの…というよりもクラシックといってもいろんなテンポがありますので例えば最初これからさあ席に着いて何か楽しい時間をおいしいものを食べようという時にはシャンパンを飲みながらこれからワクワクした気持ちに音楽を含めてなっていく。
最初の前菜が運ばれてくればもう一回ちょっと静かにピュアな印象のワインを前菜に合わせながらだんだんメインディッシュに向けて今度はまた力強いアップテンポのこう気分が盛り上がっていくような曲を合わせて赤ワインを…力強いタイプのワインをみたいな。
なんかお話伺ってるとワインによってその場の空気を総合演出していくという感じなんですね。
では今日のね「セビリアの理髪師」には一体どんなワインが合うのかちょっと気になりますけれども。
「セビリアの理髪師」どんな作品なのでしょうか。
こちらをご覧下さい。
まずはオペラ「セビリアの理髪師」の世界へ皆様をご案内しましょう。
舞台は18世紀のスペイン…青年貴族アルマヴィーヴァは町で見かけた若い娘ロジーナに一目ぼれしなんとか彼女に近づきたいと思い悩みます。
ばく大な財産と美貌に恵まれたロジーナ。
当然周囲のガードは堅く屋敷の外に出る事もできません。
そこでアルマヴィーヴァは町の何でも屋理髪師フィガロの知恵を借ります。
アルマヴィーヴァは変装してロジーナの屋敷に忍び込み見事恋を成就させるというストーリー。
そんなドタバタ喜劇をイタリアオペラらしい魅力的なアリアが彩ります。
独学で音楽を学んだロッシーニは僅か18歳でオペラ作曲家としてデビュー。
すぐにその実力が認められ売れっ子作曲家として知られるようになります。
発表する作品が各地で評判となり……と言われるほどのロッシーニ旋風をヨーロッパ中に巻き起こします。
ロッシーニは筆の速さでも有名で数年がかりでオペラを仕上げる作曲家もいる中彼は…そんな人気絶頂の24歳の時に僅か13日間で書き上げたのがオペラ「セビリアの理髪師」です。
この作品も発表後瞬く間に…彼の作品で最も上演回数の多いオペラとなります。
本編上演前に演奏され観客をオペラの世界へといざなうのが今回紹介する「セビリアの理髪師序曲」。
軽快で親しみやすいメロディーが次から次へと展開されるこの曲は単独で演奏される事も多いロッシーニの代表作の一つなのです。
いかがでしたか?すごいですね。
24歳ですもんね。
映像ほどは早くなかったでしょうけどでも13日間で仕上げるって。
いや映像よりもっと早かったかもしれませんよね。
あのVTRにもありましたけれどもロッシーニは早書きでねどれくらい早書きだったかというと他のオペラ作曲家は1つのオペラを仕上げるのにプッチーニが約3年ワーグナーが4年から5年かかっているんですね。
それに比べてこの「セビリアの理髪師」ロッシーニ13日間という事なので。
桁違い。
ボジョレーヌーボーみたいですね。
そうですね。
ほんとにもう。
早仕上げの。
だって写すだけでもその量は3か月ぐらいかかって写すぐらいの多分量だと思いますよ。
ほんとに?ちなみにこういう勢いのあるオペラに合うワインというとどの辺りが?まずセビリアが背景だとするとセビリアというのはスペインの南部ですよね。
アンダルシアという地方の主要都市ですけどサングリアが生まれた地域地方でもあるんですね。
赤い情熱的な色合いをイメージしたカクテルですけどインパクト最初強いですよね。
オレンジとかレモンが入っていて大きな容器でボーンと出てきてでも飲んでいると本当にフレッシュで爽やかなところもあるしブランデーを加えて作ったりもするんである時強く感じたりというので何となくイメージ的には。
複雑さも含めてそうですね。
ずっと飲み続けられる。
華やかで口当たりも良くてという雰囲気ありますもんねこの曲も。
いやあ飲みたくなってきた!さあここで突然ですけれども「ららら♪クイズ」です。
そんな早書きのロッシーニ「セビリアの理髪師」である重大なミスをしてしまいました。
それは一体何でしょうという事で田崎さん3択です。
さあどうでしょう?全く分かんないんですがでも13日間というすごいスピードで書いたのにもかかわらず実際には書いた序曲が更に長すぎちゃったんじゃないかなという1番かなと。
なるほど。
1番ですね。
さあロッシーニは一体どんなミスを犯したのか正解はこちらのVTRをご覧下さい。
ロッシーニはオペラ「セビリアの理髪師」が完成したと思ったところで大変な事に気付きました。
本編の作曲に集中するあまり…そこで…なんと自分が過去に作曲したオペラの序曲をそのまま転用して上演に臨んだのです!使用したのは1年前に発表したオペラ「イギリス女王エリザベッタ」の序曲。
驚いた事にその曲は更にその2年前に作った「パルミラのアウレリアーノ」の序曲を転用していたのです。
つまりこの曲は3つのオペラ共通の序曲だったのです。
「セビリアの理髪師」がスペインを舞台にした喜劇であるのに対しそれまでの2作品はそれぞれ16世紀のイギリス3世紀中東が舞台のシリアスなオペラでした。
時代も舞台も異なるオペラの序曲を大胆にも組み合わせたのです。
これって例えていうなら中国料理の前菜をフレンチの前菜に持ってきて見事マッチさせてしまったという事でしょうか!?またオペラ本編では同じメロディーをアレンジして使い回すという事もしていました。
例えばこちらもともと長調だったメロディーを短調に変えています。
聴き比べてみると…。
分かりましたか?別の作品で明るいイメージだったメロディーを「セビリアの理髪師」では物悲しい雰囲気にアレンジし使い回していたのです。
これって要するにすばらしい素材を煮るなり焼くなり揚げるなりといろんな料理で提供していたって事!?37歳で作曲家の道をはやばやと退き美食家として余生を送ったロッシーニ。
フォアグラとトリュフを組み合わせたぜいたく極まりないステーキをはじめ意外な素材の組み合わせで料理史に残るレシピを考案しました。
ロッシーニ自ら出来栄えを気に入っていたこの序曲。
いわばどのコースでも使える「万能の前菜」として捉えていたのかもしれませんね!実は書き忘れていた。
そうなんですね。
その分時間が短く済んだんですね。
いやいやいや…。
でもそのまま転用するってすごいですよね。
でもまさに料理の世界ではもうほとんど転用に次ぐ転用。
そこから例えばフランス料理ですよといって新しい料理が…。
でも基礎はフランス料理じゃないとフランス料理にならないので…でもまあ実際にね自分の作品3回同じように序曲を使うというのはなかなか大それた事をしますね。
特にアレンジもせずに中東やイギリスが舞台でしかもシリアスなオペラの序曲をこのようにスペインが舞台の喜劇しかもねそこに当てはめてもピタッと合ってしまうというのは非常に不思議な部分でもありますけどね。
どうですかね。
序曲の出来が良かったのでどんな本編にも合ってしまうって話なんですけどワインでも万能の…料理どんなものにも合うワインってあるんですか?よく言われてますのはロゼのシャンパンピンク色のシャンパンなどは…そうか。
僕なんか銘柄選ぶの面倒くさいから田崎さんにそう聞いたのでロゼで通そうかな。
通ぶって。
あとはでもお客様がこのワインがいいと言った場合にそのワイン一本に合わせて料理人が前菜からメインからデザートまでクリエ−トするという方法もある。
それはぜいたくですね。
いろんな種類飲みたいところだけれども同じワインでもね味わいが全然違ってくるんでしょうね。
お料理の味付けを変えればそのワインに合わせられる。
マッチするというパターンもありますけれどこれとこれはまずマッチしないだろうという意外な組み合わせっていうのどんなのがあります?例えば納豆とかってワイン難しそうとかいうんですけど納豆ってチーズの熟成がうんと進んだ周りがオレンジ色になったチーズの香りともともとの成分的には一緒というか非常に近いものなんですね。
ですので納豆ってイメージで我々合わないと思いますけど…意外と。
聞いただけでおいしそう。
意外性もあります。
もう今すごく食べたいんだけど。
クラシックにまつわる素朴な疑問にお答えしま〜す!お答え頂くのは音楽の事なら何でもお任せ!音楽学者の…
(野本)シューベルトの場合にはドイチュさんが整理しましたので「ドイチュ番号」というのが付いていたりするわけです。
一方…つまり「Op.」以外の番号が付くとそれは作曲家専用の番号という事でそのような番号が付けば大作曲家といえるかもしれません。
人の名前に由来があったんですね!番組ではクラシックにまつわる疑問・質問をお待ちしておりま〜す!今日の名曲は…ロッシーニがなんと3つのオペラで使った…これを聴けばどんなオペラでも見たくなる。
ロッシーニのスゴ技に美濃さんが迫ります。
今日紹介するのはオペラ「セビリアの理髪師序曲」という事でそもそもねこのオペラの序曲というのは料理に例えると多分前菜のようなものだと思うんですけれども料理における前菜の役割っていうのは?田崎さん。
入り口なのでやっぱり非常に役割としては大きくて食卓に着いての最初の料理そのあとにメインが来ますからそこでやっぱ…なるほど。
実はねこの序曲にも同じような部分があるんですね。
オペラの世界へお客様を引き込むためにどのようなテクニックを使ってるのか紹介したいと思います。
まずはこの曲の冒頭をちょっと弾いてみますね。
さあどんな印象ですか?最初の「ボンッ!」がびっくりしますね。
そうなんです。
まず出だしね。
ガツンとこう連打でフォルティッシモといって極めて強い音でたたかれるんですけれども…まずはこうやってガツンと。
アラームですね。
さあかと思うとですねその次は今度はピアニッシモといって非常に小さな音で…。
極めてこうギャップというかフォルティッシモからピアニッシモのギャップなのでお客さまも耳がね大きい音に慣れたかと思ったら急に「シッ…」っていうような。
こう音が変わる。
そういう感じかもしれないです。
いやぁうまいもんですねぇ。
でそのあともね木管楽器が…。
こうやっていうと弦楽器が…。
おしゃべりをしているような。
「ねえ」「なあに?」みたいなちょっと会話のようなやり取りがあったりして冒頭部分だけでも本当に力強い音からささやくような音からおしゃべりをするような音からさまざまなシーンが目まぐるしく。
「雪国」とかね「吾輩は猫である」とか。
確かにあの冒頭が印象に残っていてついつい買ってしまうっていうのは。
さあ今度はですね曲の終盤を見てみたいと思います。
ここには更にオペラへの期待を高めるための仕掛けがあります。
例えばこちら。
かなり長かったんですけれども一体どういう印象?何か気付かれた事はありますか?だんだんだんだんだんだんこう盛り上がっていくのが。
なるほどね。
それがロッシーニは見事で4小節のフレーズを3回繰り返してるんですけれども小さい音から繰り返しながらねどんどんどんどん音楽が盛り上がっていくというこの仕掛けこのロッシーニならではの曲の盛り上げ方を「ロッシーニ・クレッシェンド」と呼ばれているくらいに非常に人気のね…。
どうしても聴いてる方がワクワクせざるをえない仕掛けというのが巧みに。
しかもねこの序曲の極め付けはここなんですけれども。
どうですか?聴いた印象は。
ほんとにもうピークに達してる感じがありますけど。
これはたった1小節の素材を4回繰り返している。
やってる事はただそれだけなんですけれども普通はちょっとね作曲家もやっぱてれがありますから…。
同じ事を4回っていうのは…。
それは何やっぱちょっと恥ずかしいって思うんですか?あざとい感じですか?どうせ4回やっても4小節で盛り上げるならなんかこう…。
あ〜なるほど!ガンガンガンガン違うふうにどんどんやってしまいがちなんですよ。
何となく同じ事をず〜っと…。
「好きだよ好きだよ…」って言うよりも「好きだよ。
だってね…」とかって変えちゃうっていうんですかね。
何となくおすし屋さん行ってクレッシェンドじゃないですけど赤身食べて中トロ食べて大トロ食べて恥ずかしいけど大トロお代わりしようみたいなやつですね。
そうかも!そんな事なさるんですか?いやいや。
分かんないですけどそんなようなイメージ。
意外だ。
でもいいなあ。
なんか田崎さんがさ最後に大トロを3貫注文するとこ見たいよね。
これがだいご味みたいな部分が。
すいません変な例え。
それではロッシーニの「セビリアの理髪師序曲」カット版でお聴き下さい。
いかがですか?でも先ほどピアノでいろいろ教えて頂いたあとでしたのですごく分かりやすかったですね。
実際どうでしょうこうしてしっかりオーケストラでこの序曲を聴いてやはりこの音楽に合わせるとするとサングリア?でも最初の1杯ですね。
やっぱりこれだけいろんな複雑な要素を持っていると例えばボルドーのワインのようにいくつかのブドウの品種から出来たワインをブレンドしてそれが調和しながら熟成する事によって複雑性を増していくというようなイメージのワインの方が曲のイメージに合いそうな感じがありますよね。
なるほどね。
でも本当にロッシーニ不思議な作曲家ですよね。
30代後半でもう筆を置いて新たな道へ。
それで曲もそうですけどこれだけ世界中に料理が残っているってすごいですよね。
どうでしょうねその生き方ちょっと日本人全体で少し考えてみてもいいかもしれませんね。
やっぱりどうしても僕たち死ぬまで現役で頑張るんだみたいな感じばっかりになっちゃうじゃないですか。
でもロッシーニの場合17でデビューで20年以上書いて普通の作曲家の何人分もオペラ書いてますから。
で第2の人生を伸び伸びと生きるっていうそういう選択もあるなというふうに思いましたね。
自分の作品を転用しながら…。
そうです。
賢く生きていく感じですか。
はい。
美食家ロッシーニならではの名曲誕生秘話いかがでしたか?「ららら♪クラシック」今日はこの辺で。
2016/02/04(木) 10:25〜10:55
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「ロッシーニの“セビリアの理髪師 序曲”」[字][再]
ロッシーニは歌劇「セビリアの理髪師」を書き上げた後、あるミスに気付きました。そのミスとは?またその驚きの対処法とは?名序曲誕生の知られざるエピソードを紹介。
詳細情報
番組内容
ロッシーニの代表作、歌劇「セビリアの理髪師」。その序曲は、単独でも演奏されるほどの人気曲。しかしこの曲誕生の裏側には、ロッシーニのあるうっかりミスが!若くしてオペラ界にデビューし、早書きでも知られたロッシーニは瞬く間に人気作曲家に。円熟期を迎えようとする時期には、早々に引退し、余生を美食家として楽しんだロッシーニ。そんな彼ならではの名曲誕生秘話を紹介します。【ゲスト】田崎真也(ソムリエ)
出演者
【ゲスト】田崎真也,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【出演】田中祐子,東京フィルハーモニー交響楽団,日本ロッシーニ協会副会長…水谷彰良,【語り】服部伴蔵門
ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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