100分de名著 アドラー“人生の意味の心理学”(新番組)全4回 第1回▽逆転の発想 2016.02.03


ですので是非皆様も作ってみて下さい。
あなたはアドラーを知っていますか?欧米ではフロイトやユングと並ぶ「心理学の三大巨頭」の一人です。
人はどう生きるべきか。
心理学の常識を超えたその教えは第一次大戦後のヨーロッパやアメリカで大きな反響を呼びました。
そのアドラーの心理学が近年日本でも大ブームを巻き起こしています。
幸福になるための道しるべとして読まれているのです。
今月の名著はそのアドラーの代表作「人生の意味の心理学」。
生き方に悩む全ての人々に向けて…。
アドラー心理学から人生を変えるヒントを学びます。

(テーマ音楽)「100分de名著」司会の…さて今月の名著はこちらでございます。
およそ1世紀前に活躍した心理学者アドラーの「人生の意味の心理学」。
この番組で心理学者の著書心理学の本とか哲学の本とか取り上げる事多いじゃないですか。
僕当然読んだ事ないものばっかりなんですけど少なくとも著者の名前ぐらいは聞き覚えがあるものなんですけどごめんなさいほんとにアドラーに関してはまあどなた感がとても。
どなた?世界的には非常に著名な心理学者でいらっしゃってフロイトと並ぶ存在なんですって。
あそうなんだ。
フロイトは全然聞いた事ありましたけど。
そうですよね。
だけど最近日本でも関連の本がいろいろ出てすごいんですよ。
この関連本を読んだ人たちは人生が一変した。
ものすごい反響なんです。
ちょっとわくわくしてまいりました。
指南役の先生ご紹介いたします。
そのアドラーブームの立て役者岸見一郎さんです。
どうぞ。
よろしくお願いいたします。
哲学研究のかたわらアドラー心理学の第一人者としてその著作を数多く翻訳し紹介してきました。
アドラーを知れば人生が変わるという岸見さん。
各地で講演活動も行っています。
はいもう岸見さんのアドラー解説書はベストセラーになってまして100万部。
この時代の100万部すごい。
本が売れないと言われてるこの昨今に。
ほんとにアドラーを知れば人生は変わるんですか?そうですね。
もしこのアドラーの考え方が浸透すれば…ですから今生きづらいと思ってる人はまずこの本を読んでから自分の生き方を見直さないともったいないというふうに思っています。
もったいないと。
すごい高いハードルから来ましたけれども。
そのアドラーの心理学をアドラー心理学というふうに言うんですけれども本人アドラーさんは「個人心理学」というふうに言ってるんですね。
個人というのは分割できないという意味が一つです。
もう一つは多くの心理学が人間をタイプに分ける。
ところがアドラー心理学はそういうタイプ分けはしないです。
ほかならぬこの私がどういうふうにこの人生を生きていくかという事を考える。
もっと踏み込んで「人間はいかに生きるべきか」というところまで考えています。
その意味でアドラーの心理学は「実践の心理学」というふうに言っていいと思いますこれちょっと食いつきましたね。
僕の中での心理学のイメージというのは何つったらいいのかな分析と観察というか。
僕は何で食欲を止められないのかってとにかく痩せたいんだといって相談に行ってるにもかかわらず「食べ過ぎましたね」という分析をされるだけなの。
この食欲を止める方法を教えてくれと思ってるんだけど俺が帰り道に「なるほど。
じゃあしょうがないんだ」と思って。
もう太ってるしかねえんだという。
アドラー心理学はそこまで踏み込んでます。
どうやったら今の悩みを解決できるのか。
更にどうすれば幸福になれるか幸せになれるかというところまで書いてあります。
ただし実践するのは容易ではない。
勇気が要ります。
「容易ではない」は分かるんですけど「勇気が要る」?面白いキーワードですね。
はい。
さあどうやったら容易ではないその道に踏み込めるのか勇気が出るのか。
その道筋を番組では学んでいきたいと思います。
アルフレッド・アドラーはオーストリアの裕福なユダヤ人家庭に生まれました。
幼い頃くる病を患い体の自由がきかなかったアドラーは健康な兄に劣等感を抱きながら育ちます。
病を克服し医師になる夢を実現すると内科医としてウィーンで開業。
そこは有名な遊園地のある地区でした。
やがて軽業師や大道芸人たちが病院に患者としてやって来るように。
アドラーは肉体を武器にする彼らのほとんどが幼い頃は体が弱かったという事を知ります。
身体的なハンディキャップはそこから生じるマイナスを何かで補おうとする。
それは何らかの形で性格や行動に影響を与えているのではないか。
劣等感の持つ力に着目したアドラーは精神医学の道へと進んでいきます。
当時ウィーンではフロイトの「夢判断」が出版され話題を呼んでいました。
アドラーはフロイトの勉強会に参加すると共に研究を行うようになります。
第一次大戦が勃発するとアドラーは精神科医として従軍。
傷ついた兵士が再び兵役につけるのかを判断する任務に就かされます。
戦場での体験はアドラーにとって大きな転機となりました。
多くの負傷者や神経症の患者を診察する中で独自の心理学を築いていったのです。
いろんな要素がわっと入ってますけどもう既にかなりつかまれていますね。
フロイトの勉強会にも参加していた。
つながってるんですねフロイトとね。
しかしアドラーはやがてフロイトとの学説の違いが理由で決別しその後は2人は別々の道を歩み始めた。
どのようなポイントで決別したかという事なんですけどもフロイトは…アドラーはそうじゃなくて…ここがもう全然違う。
相いれない。
しかもサーカスの芸人たちを見てアドラーはそのように。
アドラー自身も先ほどのビデオにありましたようにくる病で体を自由に動かせなかった。
でもそういう持って生まれた弱さというものを自分もサーカスの芸人さんたちも克服してるという事を見て劣等感は確かに一方で神経症にもつながるんですけども…アドラーはその力の方に着目したわけです。
ここねすごく僕は個人的に興味があるのは僕らの笑いをやる仕事の仲間たち一昔前はクラスの人気者がそのまま自分のこの人気はどれだけ通じるのかっていってこの笑いの表現の世界に入ってくるんですけど今現在はどっちかというとクラスにうまくなじめてないやつがそんなはずはないとかもしくは自分がクラスのみんなと見えてるものが違うという事に対する孤独からスタートしてこの世界に入ってくる人がすごく多いんです。
そうなんですか。
それって多分ちょっと似てて肉体のエキスパートだと思ってた人たちの大本は体が弱かったりとか本来は肉体を酷使するには不向きなものを抱えてたというのはちょっと何かね共通する気がする。
その後アドラーは第一次世界大戦に従軍するんですね。
その経緯の受け止め方でも随分とフロイトと違う。
同じ第一次世界大戦を経験してるにもかかわらず一方でフロイトは人間には攻撃欲求があるというふうに考えたんです。
人々が憎しみ合って闘ってるというそういう現状を説明するために「攻撃欲求」という考え方を持ち出してきたんです。
一方アドラーの方はどうだったんでしょうか。
そうじゃないんだと。
あれは本来の姿じゃなくて本来人間は仲間なんだという考え方に到達するわけですね。
ですから人間はそんなふうに闘わないでもっと仲良くできるはずだという理想を掲げたんです。
は〜…いややっぱりちょっとそこが目からうろこであまり僕はこのフロイト的なというか心理学の先入観が強すぎてこれを心理学って言うんだと思っちゃってるから逆にアドラーの言ってる事は違うジャンルの事にすら聞こえるというか。
だから「しかたないんだ」で終わらないですよね。
さあじゃあアドラーが一体何に注目したのかというところなんですけれどもこちらです。
(ノック)はいどうぞ。
すいませんこのチラシってここですか?はいはい安土羅診療所はここですよ。
何かお悩みですか?「人は変われる世界はシンプルである誰もが幸福になれる」。
こんなのあまりにもふざけてると思ったから。
ほ〜何がですか?人間そんな簡単に変われないはずだし世界がシンプルとかそんなはず絶対にないです!誰もが幸福になれたら宗教も要らないじゃないですか。
なるほど。
こんなチラシをばらまいてここはイカサマ診療所じゃないのかとその事を言いに来てくれたわけだな。
いえ私はただ世界も人間ももっとずっと複雑なものだってそれが言いたかっただけです。
そうか…。
でも実は世界が複雑なんじゃなくてあなたが世界を複雑にしてるんだとしたらどうかな?えっ私が?何でそんな事。
まあいいでしょう。
まあお掛けなさい。
じっくり話を聞こうじゃないか。
問題は世界がどうかではなく君自身がどうかなんだからね。
さてさてさてさて…。
アドラーはこう考えました。
人は誰しも客観的な世界ではなく自らが意味づけを施した主観的な世界に住んでいると。
だから今この瞬間からでも人は変われるんです。
冗談言わないでよ。
人は変われないから変わりたいと思うんでしょ。
もし変われないとすると残念ながらそれは君が変わりたくないからにほかならない。
そんな…先生に何が分かるのよ。
私はともかくうちのお兄ちゃんなんか4年間もずっとうちに閉じ籠もって。
いじめとか受験の記憶とかそんないろんな理由があって外の世界に出られないでいるの。
何にだってそれなりの原因があるんだから。
ちょっと待ちたまえ。
あらゆる結果の前に原因があるという考え方が既におかしいんだよ。
目的?お兄さんは不安だから外に出られないのではなく外に出たくないから不安という感情をつくり出してるんじゃないのかな。
そんな…お兄ちゃんだって外の世界に出てまともな社会人としての生活を送りたいって思ってるはずです。
でも過去のトラウマでそれができないでいるの。
過去か…。
いつも君たちは過去に原因を求めている。
でも原因にとらわれていては一歩も前には進めませんよ。
原因ではなく目的に目を向けなくてはいけません。
う〜ん何か「勇気が要る」の意味がちょっと分かったような気がする。
今の事を整理すると2つの事が出てきました。
ちょっと1つずついきましょうか。
これはどういう事でしょう?我々は同じ世界に生きているというふうに思ってしまう。
でも実はそうじゃなくて…ですからたとえ同じ状況を経験したとしてもそれをどう受け止めるかどう解釈するかは人によって違いますし…同じ事を言ってるのに笑う人と怖がる人がいたりはするわけだから。
もう一つさっきのイカサマっぽい安土羅先生はトラウマという事も真っ向から否定していましたね。
今の自分がうまくいかない生きづらいのは例えば幼い時に自分の家が貧しかったからだとか幼い頃親に十分愛されてなかったからだというふうに過去のせいにして納得する人がいます。
しかしアドラーは過去の経験が今の自分の生を決定しているのではなくて我々が過去の経験にどのような意味を与えるかによって自分の生を決定してるというふうに考えました。
そことても微妙ですね。
何でしょうね。
自分が過去に起きた出来事を「あれは不幸だった」って思っちゃったらそれはトラウマでいいんじゃない。
違うんですか?トラウマというものがあるわけではなくてという。
…と意味づけをしてるだけだというふうにアドラーは考えるという事です。
過去の経験が今の人生を決定している。
過去の出来事が今が生きづらい事の原因であるという考え方を「原因論」というふうに言います。
それに対してアドラーの考え方は「目的論」というふうにいうんです。
自分がどうありたいかあるいはどうしたいかという目的が自分の人生をつくっているんだという考え方を「目的論」というふうに言っています。
ですからこれからどうするかという事についてはこれは未来という事ですけども決まってるんじゃなくて自分が決めていけるんだあるいは決めていくべきだというふうに考えるのが目的論です。
僕は高校中退なんですけど高校中退の事がすごく自分の中ではコンプレックスであれもできないこれもできないと思ってたんですけどでもこんな高校進学率が90%軽く超えてる世の中で俺のしてる経験ってちょっと面白くない?と思った途端にすごく楽になったんですね。
見せびらかすようになったんです。
意味づけですよね。
伊集院さんはじゃあ目的をそこに見つけたという目を向けたという事?自分の人生どうにもならないんだと競争社会の中にあって自分はもう絶対成功できないんだというふうに思いたい人が一方でいるけれどもそれをむしろテコにしてバネにして飛躍していこうという目的を持つ事で人生が変わっていく未来が変わっていく。
それは部分部分では当然部分部分ではそういう…。
でも未来はそういう意味でいうと変えられるという。
はい。
過去に起こった事は変えられないんだけどその過去の解釈を変えちゃう事で今が変わっちゃいますもんね。
今が変わって未来が変わっていくという。
心理学ってこんな前向きなものですかね?前向きな感じのイメージが今までなくて。
分析されてしかたない終わりっていう。
この意味づけですけれども更にアドラーはこんなふうに考えました。
アドラーは私たちがこの世界や自分についてどう意味づけるかを「ライフスタイル」と呼びました。
ライフスタイルとはその人が持っている独自の世界観のようなものです。
つまりライフスタイルって何なんですか?例えば君がひそかに好意を抱いている人が向こうから歩いてきたとする。
しかしなぜかその人はすれ違いざま君から目をそらしてしまった。
この時相手の行動を君はどう意味づけるかな?「嫌われてるのかな」とか「避けられてる」と思うでしょ普通。
でも中には「目にゴミが入った」とか「私に気があるから意識して避けてるんだわ」とかそういうふうに考える人もいるだろう。
え〜そんなポジティブシンキングな人がいたら変だと思いますけどね。
つまりそれがライフスタイルというものだ。
君がそういうふうに意味づけしたのは「私なんて相手にされていないんだ」そういうふうに解釈した方が楽だからだよ。
むかつく言い方やめて下さい。
まあ聞きなさい。
「私に気があるから目をそらしたんだ」と意味づけした場合話しかけるという次のステップに踏み出す必要が出てくる。
しかしたとえ勇気を振り絞って話しかけても無視されるかもしれない。
運良くつきあえてもその先ふられないとも限らない。
一瞬でそこまで考えますかね。
未知の世界に踏み出す事を人は無意識に恐れているという事さ。
いろいろ不満はあってもこのままの私でいる事の方が楽だからね。
君だって君のお兄さんにしたって変わりたかったらいつだって変われるのにあえて変わろうともしない。
むしろ君たちは変わらない決心をしてしまっているんだよ。
あとはその決心を変える勇気があるかどうかだな。
なによ…人の心にずかずか踏み込んで訳分かんない事ばっか言ってやっぱりインチキじゃない。
もう二度と来ないこんなとこ!さよなら。
だから言っただろ。
今出てきましたライフスタイルというこの考え方整理すると…。
こういう事を一般には「性格」という言葉を使って説明しています。
「私の性格」「あなたの性格」。
でも性格と言ってしまうと持って生まれたものであるとかあるいはなかなか変えにくいというイメージが付きまとうのであえてライフスタイルという言葉をそのまま残しています。
もし必要があれば…我々はライフスタイルを変えられないんじゃなくて変えないでおこうという決心をふだんにしてるんだというのがアドラーの考え方です。
だからやっぱり何でしょうトラウマとかそういう考え方と少しかすりながらやっぱりアプローチはちょっと違うという。
それが共通しているのは諦めのアプローチじゃないし不自由でいるための心理学じゃないという事。
そのライフスタイルを変えるコツというのはありますか?ですからライフスタイルを変えるためには変えないでおこうという決心を取り下げる。
なるほど。
とはいえ無意識で身につけてます。
だからまず意識化するという事が大切です。
意識化する。
その上で…ただ変えればいいだけでは変えられないです。
その2つが相まってライフスタイルを変える事は可能だというふうにアドラーは考えます。
ただなじみのライフスタイルなので変える事にやっぱり勇気が要る。
だからそれに加えて勇気さえあればきっと変えられるだろう。
アドラーは「3日あれば人間は変われる」と言ってます。
これが多分ね勇気と抵抗なんだと思う。
なぜ私はこうなってるのかもちゃんと洗い出した上で目的をきちんと立て直すという。
そうすれば3日で変われる。
勇気を持って。
まだまだ僕の中では抵抗いっぱいありますよ。
先生に「そうは言っても先生」っていくらでも出そうになってますので。
岸見さんどうもありがとうございました。
まだまだ抵抗しましょうね。
抵抗します。
すんなりはいかない。
2016/02/03(水) 22:00〜22:25
NHKEテレ1大阪
100分de名著 アドラー“人生の意味の心理学”[新]全4回 第1回▽逆転の発想[解][字]

第1回は、アドラー心理学の基本概念を学ぶことで、私たちの常識的な見方をひっくり返し、人生や幸福についての考え方をシンプルに転換する。

詳細情報
番組内容
客観的な世界などなく全て色眼鏡を通してしかみることはできないという「認知論」。トラウマや過去に支配されているという「原因論」は誤りで、人間は目的を変え過去を意味づけ直すことで人生を変えることができるという「目的論」。「性格」を柔軟なものと捉え、いつでも選び直せると考える「ライフスタイル論」。アドラーの思想はいつでも「この瞬間」から人生を変えることができるというポジティブな人間観に貫かれている。
出演者
【講師】哲学者…岸見一郎,【出演】三浦透子,【司会】伊集院光,武内陶子,【朗読】岩松了,【語り】細谷みこ

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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日本語
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