【ソウル聯合ニュース】ロッテグループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏(93)の意思決定を代行する「成年後見人」の選定をめぐる初審理が3日、ソウル家庭裁判所であった。出廷した辛氏は自身の判断能力について、「50代と変わらない」と語った。弁護人が記者団に明らかにした。
韓国で2013年に導入された成年後見人制は病気・障害・老齢などにより、判断能力などが十分でない人に対し、意思を代わりに決める適切な後見人を裁判所が指定する制度。辛氏に対しては、妹のシン・ジョンスク氏が昨年12月、成年後見人の選定を申請していた。
次男の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)韓国ロッテグループ会長と経営権を争っている長男の辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)ロッテホールディングス(HD、本社・東京)前副会長は「父が私を後継者に指名した」として、格浩氏から委任状を託されたと主張。判断能力に問題がないとして、後見人の選定に反対する立場だ。
家裁は後見人申請者の陳述、格浩氏の健康状態などに関する医療記録や専門家の鑑定、格浩氏本人に対する審問結果などを基に、成年後見人指定が必要か判断し、必要とされた場合は誰を成年後見人に指定するか決める。
弁護人は「身体状態も病院で(判断を)受けてから正確な裁判所の判断を受ける」と説明。「結果は身体検査の手続きまで行うと5~6カ月がかかる」との見通しを示した。