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川崎中1殺害事件 少年に懲役10~15年の求刑
2月4日 17時28分

川崎中1殺害事件 少年に懲役10~15年の求刑
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去年2月、川崎市の河川敷で中学1年の男子生徒を殺害した罪などに問われている19歳の少年の裁判員裁判で、検察は「犯行は残虐であり、被告は主導的な立場で最も責任を負うべきだ」と指摘し、懲役10年から15年の不定期刑を求刑しました。
去年2月、川崎市川崎区の多摩川の河川敷で、中学1年生の上村遼太さん(当時13)が殺害された事件では、19歳の少年がカッターナイフで首を切りつけたとして殺人などの罪に問われ、18歳の少年2人が傷害致死の罪に問われています。
このうちリーダー格とされる19歳の少年の裁判員裁判で、検察は「被告は上村さんが暴行されたことを知り合いに話したことで、『上村さんがすべて悪い』と考えた。犯行は残虐であり、上村さんの知人からの報復などを恐れて自己保身のために行われたもので、上村さんに与えた絶望や恐怖は計り知れない」と指摘しました。
そのうえで、「被告は主導的な立場で最も責任を負うべきだ」と述べ、懲役10年から15年の不定期刑を求刑しました。
一方、弁護側は「事件はほかの2人の少年と協力したもので、2人から止められることなく引くに引けなくなった。被告は反省しており、更生できる」などと述べ、刑を軽くするよう求めました。
裁判では、上村さんの両親が被害者参加制度で法廷に立ち、父親は「遼太を失った悲しみは何一つ癒されることはありません。これからもないと思います。私はこの悲しみや苦しみを一生もっていかなければなりません。遼太の命を奪った被告たちを一生許すことはないでしょう」と述べました。また、母親は「被告に言いたいことはひとつだけです。息子を返してほしい」と涙を流しながら述べました。
最後に、被告の少年は裁判長から「何か話したいことはありますか」と聞かれ、「上村さんの家族から話を聞いて、どう答えたらいいか分かりませんでした。本当にすみませんでした」と小さな声で話し、頭を下げました。
判決は今月10日に言い渡される予定です。

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