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 火花を散らした2人が選挙後初会談――。米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の佐喜真(さきま)淳市長が2日、県庁を訪問し、翁長雄志(おながたけし)知事に面会した。1月24日投開票の同市長選後、初の会談。笑顔で握手を交わしたものの、普天間問題をめぐる国との連携についての意見はかみ合わなかった。

 市長選では、安倍政権と協調する佐喜真氏に挑んだ新顔を翁長氏が全面支援。普天間問題で対立する国と県の「代理対決」の構図となった。結果は、佐喜真氏が大勝した。

 会談では、前知事時代に設置され翁長知事就任後は中断している国と県、市による「負担軽減推進会議」の再開を佐喜真氏が要請。「開催できないなら、私どもは政府に直接訴えなければならない」と、県の頭越しの交渉もちらつかせた。

 これに対し、翁長氏は会議の中断理由を「政府に応じていただけなかった」と説明。国と県でつくる別の協議会が1月28日に初会合を開いたことを挙げ、「協議会と推進会議をかみ合わせられるようなものを作っていきたい」と述べ、あくまでも県が国との窓口を務めると応じた。(上遠野郷)