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イングレスのCEO、「東京はポータル多すぎ」

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2016/2/4 6:30
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ジョン・ハンケ
2004年、米グーグル入社。「グーグルマップ」や「グーグルアース」など地図部門の責任者や副社長を務めた。2011年に社内ベンチャーのナイアンティックを設立し、15年8月にグーグルから独立。まもなく、任天堂とポケモンから第三者割当増資を引き受ける。イングレスでは「Enlightened」(緑)陣営に所属。49歳
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ジョン・ハンケ
2004年、米グーグル入社。「グーグルマップ」や「グーグルアース」など地図部門の責任者や副社長を務めた。2011年に社内ベンチャーのナイアンティックを設立し、15年8月にグーグルから独立。まもなく、任天堂とポケモンから第三者割当増資を引き受ける。イングレスでは「Enlightened」(緑)陣営に所属。49歳

 米ナイアンティックの「イングレス」はスマートフォン(スマホ)で遊ぶ位置情報ゲーム。世界200カ国に配信され、ダウンロード数が1400万件を突破する人気作だ。地図上に表示された「ポータル」と呼ぶ目印を奪い合うのが基本の遊び方だが、ジョン・ハンケ最高経営責任者(CEO)は「東京はポータルが密集しすぎている」と懸念。ポータル配置を見直し、ローソンやソフトバンクなどと進めてきた企業連携をさらに推進する考えを示した。

 「イングレスの目的は人々が家の外に出歩く理由を作ることだ。街中にポータルがあれば、ユーザーがその場所に行きたくなる。外食やアパレルの店舗をポータルにすれば送客にもなる。若者向けにブランド力を高めたい企業にも有効だ。日本でももっと提携先を増やしたいと考えている」

 イングレスは、ユーザーが「Resistance」(青)と「Enlightened」(緑)の2陣営に分かれてポータルを奪い合う。ポータルには2種類ある。一つは、ゲームの利用者が、申請することで設定される街中のランドマークなどだ。もう一つはナイアンティックの提携先企業のコンビニエンスストア店舗や、自動販売機などだ。

 ポータルを奪うために普段の通勤経路を変えたり、散歩に繰り出したりするユーザーも多い。企業連携ではこの仕組みを利用し、コンビニエンスストアや携帯販売店をポータルに設定する。イングレスのユーザーが店舗を訪れる理由になるほか、全世界のユーザーにブランドを知ってもらえる。こうした企業提携はナイアンティックの重要な収益源だ。

「イングレス」は「Resistance」(青)と「Enlightened」(緑)の2陣営に分かれて遊ぶ
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「イングレス」は「Resistance」(青)と「Enlightened」(緑)の2陣営に分かれて遊ぶ

 「東京は都市部が集中して人口が多く、交通網も発達している。イングレスには理想的な環境だが、ポータルが密集しすぎているのが課題だ。バランスをとって、提携企業のポータルを効果的に配置できるようにしたい。目安をあえて言うならば20:1。現状、提携企業のポータルは1%以下しかない。東京の姿はロンドンなど世界の都市が行き着く未来かもしれない。いろいろな施策を実験するサンドボックス(砂場)と考えている」

 イングレスのユーザー数の詳細は未公表だが、日本は米国に次ぐユーザー数を誇る。その分、ユーザーのポータル申請も活発で「なぜここがポータルになっているのかわからないものもある」とハンケCEO。ロンドンもポータルの密集地だが、内訳をみると歴史的建造物などに設定されているケースが多い。「運営側は量と質の両面をみている」という。

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ユーザーは思い入れのある建造物などをポータルとして申請する

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