伊木緑、清水寿之
2016年2月4日03時55分
判定をめぐって審判個人を訴える――。異例の事態にバスケットボール女子のWリーグが揺れている。シャンソン化粧品が昨年11月のデンソー戦での判定について、主審を相手取り、約3千万円の損害賠償を求めて静岡地裁に提訴した。判定をめぐる争いはスポーツにはよくあること。解決するには裁判に訴えるしかなかったのだろうか。
提訴が明らかになってからシャンソンにとって初めての試合となった1月30日、兵庫県姫路市でのリーグ戦には多くの報道陣が詰めかけた。相手はくしくもデンソー。リーグ関係者は「試合以外の質問は受けない」と表情をこわばらせた。試合はシャンソンが勝利。コート外の騒ぎをよそに、両チームは「いつも通り」と強調した。
シャンソンが問題にしているのは昨年11月29日に愛知県豊橋市で行われたデンソー戦。シャンソン関係者が撮影していた映像などによると、53―53だった試合終了間際、デンソーの選手がファウルし、副審が笛を吹いた。その直後に試合終了のブザーが鳴った。副審は記録係に反則した選手の背番号を告げ、電光掲示板の残り時間を「0・1秒」に戻させた。シャンソンには2本のフリースローが与えられる。1本でも入れば勝利は確実だ。
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