根津弥
2016年2月3日16時53分
耐震補強が進む世界遺産・原爆ドームの地中で、前身の建物「広島県産業奨励館」の床面が見つかった。広島市が1日、発表した。被爆時のものとみられ、市は3月下旬に終える予定だった補強工事を遺構調査のために大幅に延長。「工事は広島原爆の日の8月6日までに終わらせたい」としており、シートで覆われたドームは当分の間、見えづらい日々が続く。
原爆ドームは1915年に県物産陳列館として建てられ、33年に県産業奨励館に改称。45年の被爆で屋根の鉄骨などが残ったが、建築から100年を経て劣化が進む。市によると、工事開始直後の昨年12月22日、長さ約2・5メートル、幅約1メートルのL字形▽長さ約5メートル、幅40センチの長方形――のコンクリート面が掘削中に確認された。ともに「陳列室」付近の床面とみられる。床面は2002年の調査でも別の場所で確認されている。(根津弥)
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朝日新聞社会部
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