あくまでまだ採用に向けて動き出している…というわけではないようですが、中国政府がビットコインに代わる独自の仮想通貨の作成を検討しているようです。時事通信や新華社通信などが報じました。
中国が独自の「仮想通貨」の発行を検討していることが分かった。中国人民銀行(中央銀行)がこのほど明らかにした。仮想通貨「ビットコイン」の使用は認めていないが、仮想通貨そのものの長所は高く評価している。
人民銀のサイトによると、同行は1月下旬に北京市内で研究会を開催。仮想通貨は発行・流通コストを引き下げたり、取引の利便性を高めたりするほか、管理次第でマネーロンダリング(資金洗浄)や脱税への悪用を減らすことができ、利点は多いと結論付けた。
中国人民銀行の関連責任者によると、仮想通貨の研究チームは仮想通貨のコア技術を研究しており、仮想通貨の多様化応用を検討し、仮想通貨を早期発行するよう努力する。
世界諸国で決済手段がガラリと変わっており、仮想通貨の発展は中国人民銀行(中央銀行)の通貨発行と通貨政策に新たなチャンスとチャレンジをもたらす。中国人民銀行は2014年から仮想通貨研究チームを結成し、仮想通貨の発行と業務枠組、仮想通貨のコア技術、仮想通貨の発行・流通環境、仮想通貨の法的問題などをめぐり研究を行い、すでに段階的な成果を遂げている。
中央銀行が仮想通貨を作る可能性:
前述のようにこの動きはまだ研究段階であり、実際に仮想通貨を作るために動き出しているわけではありません。
しかし、中国はどちらかという国民のお金を事細かく監視したい願望がある国…。そのため、お金の動きが丸わかりになる仮想通貨は中国政府にとっても都合の良い通貨になるのかもしれませんね。脱税や汚職、マネーロンダリングなどの防止には確かになりそうな気がします。
日本政府&日銀も将来的には導入する予測:
さてさて…どうなることやらですが、個人的には日本政府&日本銀行もいつかは仮想通貨を発行することになると思っているため、今後に中国政府の動きに注目したいところですね。仮に仮想通貨導入がうまくいくようなことがあれば、世界各国の中央銀行がそれに続くことでしょう*1。
以上、中国政府が独自の仮想通貨を準備中?中央銀行にあたる中国人民銀行が、ビットコインの代用となる仮想通貨の採用に言及したようです…という話題でした。
参考リンク:
ビットコイン以外の仮想通貨もまとめた、仮想通貨一覧の記事は下記をどうぞ。日本発の仮想通貨「モナーコイン」なんてものもありますよ。
*1:微博や阿里巴巴など、中国国内で作成した仮想通貨を囲い込むだけで、世界的な標準(デファクトスタンダード)になる可能性もありますね。今でこそビットコインが主流ですが、10億人以上の中国国民が使い始めたらそれに代わる仮想通貨になってしまいそうな気がします。