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輸入ワイン チリ産がフランス産抜き初のトップ
1月28日 11時46分

輸入ワイン チリ産がフランス産抜き初のトップ
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去年1年間のワインの輸入量は前の年を2.6%上回り、国別では、比較的、価格が安いとして需要が伸びている南米・チリ産のワインがフランス産を抜いて初めてトップになりました。
財務省が発表した貿易統計によりますと、去年1年間のワインの輸入量はスパークリングワインなどを除いて1億8560万リットル余りと、前の年を2.6%上回りました。
輸入量を国別にみますと、フランスからの輸入量は前の年より2.7%減って5151万リットルだった一方、チリからは18%増えて5159万リットルでした。
この結果、チリ産のワインが、30年以上にわたって1位を維持してきたフランス産を抜いて初めてトップになりました。
国内の大手ワインメーカーによりますと、チリ産のボトルワインの店頭での平均価格は750ミリリットルでおよそ600円と、フランス産に比べて400円程度安いということです。
チリ産のワインは、価格が手ごろで品質もよいとして、日常的に飲むワインとして需要が伸び続けているということです。このためメーカー各社は、品ぞろえを増やしたり、外食チェーンへの販路を拡大したりして、チリ産ワインの販売を強化しています。

ワイン専門店 チリ産の銘柄増やす

東京・有楽町にあるワイン専門店では、チリ産ワインの人気が高まっていることから、販売する銘柄を去年1年間でおよそ30から40に増やしたということです。「ヴィノスやまざき有楽町店」の丹紘太郎店長は、「チリ産のワインは価格が抑えられている一方で、味がこく、しっかりとしていて、ほかの国の商品とそん色がなく、コストパフォーマンスがよいことで認知度が高まったと思う。今では、お客様から『チリ産がないか』という声をいただくほどになった」と話しています。

ワイン輸入量の推移

貿易統計をもとに大手ワインメーカーの「メルシャン」がまとめたところによりますと、ワインの輸入量は、2006年から去年までの10年間で55.4%増えています。この間、チリ産ワインの輸入量は10年連続で増加しました。
2006年のチリ産ワインの輸入量は800万リットルで、5511万リットルのフランス産、2271万リットルのイタリア産、1113万リットルのアメリカ産に次いで4位でした。
その翌年、2007年に日本とチリの間でEPA=経済連携協定が発効し、関税が段階的に引き下げられたことや、チリのワインメーカーが日本に対する営業活動に力を入れるようになったことで、輸入量は一段と増えました。
そして、2007年にアメリカ産を抜いて3位、2013年にイタリア産を抜いて2位へと躍進し、去年、30年以上にわたってトップの座にあったフランス産を抜いて1位となりました。
10年前と比べると、チリ産ワインの輸入量は6.4倍に増えたほか、3位のイタリア産も52.5%増えました。その一方で、2位のフランスは6.5%、アメリカも16.4%減少しており、チリ産ワインの伸びが際立っています。

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