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ブラジル大統領「ジカ熱」媒介する蚊の駆除に全力1月30日 9時38分
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「ジカ熱」の感染が拡大しているブラジルのルセフ大統領は、観光客が集まるカーニバルやオリンピックに向け、ジカ熱を媒介する蚊の駆除に全力を挙げる決意をアピールしました。
「ジカ熱」は、胎児への影響も指摘される感染症で去年から中南米を中心に感染が拡大し、WHO=世界保健機関は、最大で400万人が感染するおそれがあるという見方を示しています。
このうちブラジルでは、来月「カーニバル」の行事が各地で行われるほか、8月にはオリンピックが開催され、多くの観光客が集まることから感染のさらなる拡大が懸念されています。
ブラジルのルセフ大統領は29日、政府の対策本部で「ジカ熱を媒介する蚊の繁殖を許せば、この戦いに負けてしまう。われわれは結集して勝たなければならない」と演説し、蚊の駆除に全力を挙げる決意をアピールしました。
ジカ熱を巡っては、今のところ治療薬や予防のためのワクチンがないことから、ブラジル政府は来月、軍から20万人以上を全土に派遣し、蚊の駆除を進めることにしています。
このうちブラジルでは、来月「カーニバル」の行事が各地で行われるほか、8月にはオリンピックが開催され、多くの観光客が集まることから感染のさらなる拡大が懸念されています。
ブラジルのルセフ大統領は29日、政府の対策本部で「ジカ熱を媒介する蚊の繁殖を許せば、この戦いに負けてしまう。われわれは結集して勝たなければならない」と演説し、蚊の駆除に全力を挙げる決意をアピールしました。
ジカ熱を巡っては、今のところ治療薬や予防のためのワクチンがないことから、ブラジル政府は来月、軍から20万人以上を全土に派遣し、蚊の駆除を進めることにしています。
感染者 ブラジル全土で150万人に上るおそれ
ブラジルでは、去年5月に北東部の州でジカ熱の感染が確認されたあと全土に広がり、保健省によりますと、感染者は推定で150万人に上るおそれがあるということです。最新の発表によりますと、先天的に頭部が小さく、脳の発達に遅れがみられる小頭症の新生児が、これまでに26ある州のうち23の州と首都ブラジリアでおよそ4000件報告されていて、ブラジル政府は、妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症に関連がみられると発表しています。
米とブラジル 大統領が電話で対応協議
アメリカのオバマ大統領とブラジルのルセフ大統領は、29日、電話で会談し、ジカ熱の感染拡大を巡って協議しました。
アメリカ政府によりますと、この中で両首脳はジカ熱について研究を進め、ワクチンの開発を加速させるため協力して取り組むことが重要だという認識で一致したということです。
中南米で感染が拡大しているジカ熱は、アメリカでも中南米から帰国した旅行者の間で感染者が見つかっていて、CDC=疾病対策センターはジカ熱の流行地域への渡航を慎重に検討するよう呼びかけています。
アメリカ政府によりますと、この中で両首脳はジカ熱について研究を進め、ワクチンの開発を加速させるため協力して取り組むことが重要だという認識で一致したということです。
中南米で感染が拡大しているジカ熱は、アメリカでも中南米から帰国した旅行者の間で感染者が見つかっていて、CDC=疾病対策センターはジカ熱の流行地域への渡航を慎重に検討するよう呼びかけています。
専門家「蚊に刺されない対策重要」
ジカ熱に詳しい国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は「オリンピックもあり、ブラジルなどの流行地域に向かう人も多いと思う。感染を防ぐためには、蚊に刺されない対策が重要だ。虫よけをしっかり使ったり、寝る時は蚊帳の中で寝たりするようにしてほしい。また妊娠中の人は流行地への渡航を控え、中南米にいる場合には帰国を検討したほうがよい」と話しています。